エスペラントな日々

エスペラントを学び始めて23年目である。この言葉をめぐる日常些事、学習や読書、海外旅行や国際交流等々について記す。

定冠詞 la

2019-02-16 | エスペラントあれこれ


形容詞がどの語に係っているかに注意!
  Iu el tiuj malsxatindaj friponoj certe estas kulpa. ・・・ ここで kulpaj は誤り。

冠詞は名詞の前につく。時に形容詞などがその名詞につくことがある。前置詞は冠詞の前に置く。
  en tuta la domo ではなく、en la tuta domo とする。

他の指示詞のあるところには la はつけない。
  La mia dorso doloras. > Mia dorso doloras.
  La tiu domo estas granda. > Tiu domo estas granda.
  Cxiuj la gastoj jam venis. > Cxiuj gastoj jam venis.

固有名詞には冠詞をつけない。

呼びかけには冠詞をつけない。
  La kelnero, alportu al mi glason da biero! > Kelnero, ...

総称の la
  La urso trovigxas kaj en Euxropo kaj en Ameriko. ・・・ 一頭の熊について言っているのではないので、冠詞が必要。
  La sagxulo havas siajn okulojn en la kapo, kaj la malsagxulo iras en mallumo.
   La sagxulo = cxiuj sagxuloj.
  このように総称の la を使うとき、特定の個人・個体について言う場合と混乱しないように注意が必要である。
 総称の la には複数形も可能。
  La leonoj estas bestoj. ・・・ この場合、La leonoj estas la bestoj. は誤り。

最上級に付ける la
  ザメンホフは初期に la を二重に使った。
   la sonojn la plej multe komunajn al cxiuj plej gravaj lingvoj このような使い方は避けるべきである。
   > la sonojn plej multe komunajn...

   
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メガネは1個でも複数

2019-02-11 | エスペラントあれこれ


 文法書 PMEG から「誤り、避けるべき表現」を拾っています。今回はずいぶん細かいことばかり。

kiel の比較表現
  haroj kiel plumoj de korvo ・・・カラスの羽のような髪
  ここで kia は使えない ・・・ haroj kiaj plumoj de korvo はダメ
  ・・・わざわざ注意するほどのことか? とも思うが、国によっては自国語に引っぱられて間違う人がいるのかも知れない

時間・場所を示す副詞について
  形容詞は名詞の前にも後にもつくが、副詞は後ろにしかつかない。
  la antauxan vesperon, la vesperon antauxan, la vesperon antauxe ・・・ 前夜に
  ・・・ la antauxe vespero は使えない。

量の表現・・・数字以外に、tuta, alia, (mal)sama, pluraj, (mal)multa, kelka, (antaux)lasta, cetera など。
  la tuta sxtona domo ・・・ la sxtona tuta domo とは言わない

合成語の中では -j- を使わない
  okulojkuracisto, librojvendejo, sxipojhaveno, senharojigi ・・・ などとは言わない

メガネ okulvitroj は複数である、単数扱いは出来ない
  Mi havas unu okulvitrojn. > Mi havas unu paron da okulvitroj.
  Sxi portas malnovan okulvitrojn. > Sxi portas malnovajn okulvitrojn. Sxi portas malnovan paron da okulvitroj.

   
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k.t.p. の読み方

2019-02-09 | エスペラントあれこれ


・ 略語の発音
ILEI は3通りの読み方が可能である。
 単一の単語のように ilei ・・・この場合、e にアクセントが置かれる
 個々の文字の名前を読む i lo e i ・・・あまり見られない
 略さない形で Internacia Ligo de Esperantistaj Instruistoj
k.t.p. や IJK などの場合は2通りである。
 ko to po, i jo ko ・・・文字の名前、普通最後の文字にアクセントを付ける
 kaj tiel plu, Internacia Junulara Kongreso ・・・略さない形で
 kotopo, ijoko と単一の単語のような読み方(後ろから2つめの o にアクセント)は普通されないし、勧められない

 ・・・ ILEI と IJK の違いはどこにあるのかはよく分からなかった。単なる習慣なのだろうか?

・ aux-副詞を -e に変える試み
 hodiaux → hodie, ankoraux → ankore, almenaux → almene
 かつて試されたが現在は詩の中で使われることがあるのみ。

・ 英語のように名詞で名詞を修飾することは出来ない
 Esperanto kongreso > Esperanta kongreso, kongreso de Esperanto
 lingvo instruisto > lingva instruisto, instruisto de lingvo(j)
 Berlino Esperanto-klubo > Berlina Esperanto-klubo, Esperanto-klubo de Berlino
合成語にしてしまう方法もある。
 Esperanto-kongreso, lingvoinstruisto

 ・・・ かつてある小集会を Ena Renkontigxo と名付けたら、ある方から注意を受けた。「名詞を2つ並べて前の名詞を形容詞のように使うことは出来ない、恵那を Eno として、その形容詞形を使ったということならいいが」と。それで Ena-Renkontigxo と変えた。
 ・・・ 実は日本のエスペラント界には Berlino Esperanto-klubo のような形のエスペラント名を持つ地方会がたくさんある。そのままにしておいていいのだろうか?

   
写真はインドにて
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正しくない、あるいは避けるべきこと

2019-02-07 | エスペラントあれこれ


 このブログを書き始めて14年が経とうとしている。テーマを見つけるのに苦労しながら何とか書き続けてきて、いいかげん行き詰まっている。今回から、文法書「PMEG」の中から、正しくない、あるいは避けるべきエスペラントを拾ってみることにした。民族語の影響など日本人には全く無関係のことも多いが、世の中にはそんな問題もあるのかと思うだけでもいいかもしれない。

 最初は書き方・発音について

 ・ときに ts と言う綴りを見ることがある。tsetseo, Pitsburgo, Potsdamo ・・・ 普通のエスペラントでは ceceo, Picburgo, Pocdamo である。

 ・半母音(発音は母音的だが、子音として働く)ux は aux, eux の形だけで使われる。oux, iux, uux は使われない。ときに oux が使われることがあるが、ほとんどの場合で他のより良い表現がある。
  pouxpo, touxfuo > pobo, tofuo

 ・民族語の中に出てくる単語の頭や子音のあとの ux の音は、エスペラントでは v になる。
  Guxatemalo, uxato, uxesto > Gvatemalo, vato, okcidento

 ・ただし、民族語の固有名詞などの発音をエスペラントで近似的に示す場合はより自由に出来る。
  Uxakajama, Uxincxestr, Uxosxingtn, Ruxanda
  これらはエスペラントの単語ではない。エスペラント化するのなら、Vakajamo, Vincxestro, Vasxingtono, Ruando である。

   
写真はインドにて(2008)
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エスペラントの変化・発展(番外編)

2019-01-28 | エスペラントあれこれ


 前回で一応最終回としたが、考えてみればエスペラントの発展・変化・揺らぎといったことはまだまだいくらでもある。大きいところでは「-ata-ita 論争」というのもあった。言語というものは個人で簡単に手を加えられるものではないが、エスペラントは例外である。この世に生まれてからすぐに改造論の嵐に出会った。ザメンホフ自身も初期には少し改造している。私でさえ冗談半分にこのブログで改良(?)案を書いたことがある。もちろん言語は社会の発展に応じて変化していく、エスペラントも例外ではない。新しい単語も増えてくるし、ri-ism などもまだこれからの問題かも知れない。

 字上符の代用表記も確定していないが、コンピュータの発展でだんだん不要になっていきそうである。私がこのブログでxを使っているのは、日本の盲人用の読み上げソフトがxを使っているからである。ザメンホフが最初に決めたhにこだわっている人もいる。

 国名に -i- を使う人が多いが、ザメンホフが最初に規定した -uj- を使う人もいる。ちょっとしたことが論争になり、敵対的な感情さえ呼び起こすことがある。かつてある英文原作のエスペラント版出版に関わったことがある。中心になった翻訳者が -uj- を使ったら、協力者のひとりが -i- でなければだめだという。私はどちらでなければだめだという立場はとらなかったが、結局 -i- 派の人は怒ってやめてしまった。その後 -uj- 派の人から頂いた「Rusoj Logxas en Rusujo」という本を読んで、このブログでも「-uj- aux -i-?」というカテゴリーを作って紹介した。

 エスペラントには常に民族語の影響が入ってくるから単語の意味や使い方にも揺れが起こる。「手術を受ける」「試験を受ける」に ricevi を使うのは日本人に多い誤りである。むかし neksta という単語を見たのでアメリカのエスペランチストに聞いたら、「そんな単語を作るのは良くない」という。「英エス辞典には載っているよ」「・・・う〜ん、これはイギリスで作った辞書だから・・・」
 初期にはよく使われた代名詞 ci も今はあまり使われない。フランス人が今もよく使うのはフランス語の影響なのか?
 原則的でない合成語でも、根付いてしまえば公認となる。novjaro はその代表である(ふつう nova+jaro のような形容詞+名詞の合成語は作らない)。

   
写真はインドにて
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エスペラントの変化・発展(12・最終回)

2019-01-26 | エスペラントあれこれ


・ ge- ・・・ gedoktoro 以前は博士とその妻(または夫)の意味で使われたが、論理的には両方とも博士ともとれるので、この言い方は現在ではほとんど使われない。エス日辞典では、getajloroj の代わりに、現在では tajrolo kaj la edzino, tajloraj geedzoj が普通とある。

・ re- のついた単語には reprezenti のように民族語の影響で導入されたものがあり、エスペラントの接頭語 re- とは意味が異なるので、独自の語根とされる。本来の合成語で使う場合には混同を避けるために re-prezenti のように書く。エス日辞典には他に ree prezenti, denove prezenti という例が挙げられている。
 returni, returne, returna は以前は民族語の影響で、帰る・返却するの意味で使われたが、現在は向きを変える意味にのみ使われる。

・非公認接辞 ・・・ ザメンホフの時代にはなかったもの。エス日辞典では「造語要素」としていることが多い。PIV では多くを接辞としている。
 -icx- ・・・ -in- に対して、男性を表すための接尾辞。bovicxo = vira vobo, virvobo。 一部の過激派はすべての名詞を中性化することを主張している。patro(親)、patrino(母)、patricxo(父)。damo(貴婦人)のような女性名詞も中性化する。これはエスペラントの改造なので受け入れられない。
 -iv-, -iz- エス日でも接尾辞としている。
 -oz- には2つの意味があり、エス日では一つが造語要素でもう一つが接尾辞。

 retro- 逆方向を示す接頭辞。PMEG では reen の意味で独立の単語としても使われたが、reen を使う方がよいとしている。PIV では retro- の項の注として、独立の単語として副詞的に使われるとある。エス日では retro が見出し語で、接頭辞 retro- がその派生語という逆立ちした表記になっている。

   
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エスペラントの変化・発展(11)

2019-01-23 | エスペラントあれこれ


・armi ・・・ エス日辞典では他動詞で「武装する」である。PIV では「Provizi per bataliloj, por ataki aux defendi」。ザメンホフは armo を「武器」の意味で使ったことがあるが、現在はあまり使われず(PIV には古語とある)armilo が使われている。論理的には「武装するための道具」であって「武器」とは少し異なるわけだが、armilo が強く根付いてしまった。

・aviadilo ・・・ aviado「飛行」から aviadilo 「飛行機」が作られた。この単語は -ad- を持つ合成語ではない。しかし最近は、avio も使われるようになって辞書にも載っている。まだ一般的ではなく、avi-ad-o, avii など他の語はまだ辞書にはない。

・樹木を表す -uj- ・・・ 容器との混同を避けるために、現在は -arbo を使うことが多い。

・-um- ・・・初期に使われた多くの -um- 動詞には -um- が必要ではない場合がある。PMEG では -um- を付けない形を勧めている。
   butonumi > butoni, akvumi > akvi, salumi > sali, kuprumi > kupri, tendumi > tendi
 辞書を調べると、どちらの形を主にするか単語によって違うようである。
 foliumi や okulumi のように、-um- が必要な場合ももちろんある。
 -um- を使った新語を造ることも出来るが、ほとんどの場合文脈で理解できるだけで、定着することはない。かつてイラン人の Reza さんが音の雑誌「Najtingalo」のなかで necesejumi, komputilumi などを使ったことがある。日本に始めて来たときのボタンだらけの日本のトイレについて話したときなどである。このブログで私は esperantumi している。列車の中では sagxtelefonilumi している人が多い。

   
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エスペラントの変化・発展(10)

2019-01-21 | エスペラントあれこれ


・固有名詞 ・・・ 一般に固有名詞にはエスペラント化されたものとされないものがある。すべての国名はエスペラント化されるが、その方法には複数あって、現在も複数の名前を持つ国がたくさんある。Japanio, Japanujo など、どちらかにこだわる人も多い。国民・民族名などとも関連するが、ここではあまり詳しくは書かない。
 月の名前は固有名詞とされるが、最近は大文字で始めないことも多い。小文字で始めても固有名詞なので冠詞はつけない。

・合成語 ・・・ 例えば「ladskatolo」は、1. 金属板で作られた容器 2. 金属板を入れる容器 などの意味に使うことが出来るが、伝統的に 1. の意味で、それも缶詰の意味で使われる。
 falsxirmilo は、PIV では = parasxuto とのみ書かれている。エス日辞典には見当たらない。現在は parasxuto が広く使われているので、falsxirmilo には何らかの落下防止物を表すことになるかもしれない。
 posxtmarko ・・・ ザメンホフは「切手」にこの語を当てるようになるまでに、marko de posxto, posxta signo, signo de posxto, posxta marko などいくつかの表現を使った(試した?)。

・-ad- ・・・ 初期には動詞に -ad- をつけることが多かったが、現在はとくに「継続」を強調したいときのみに使われる。

・-ig- ・・・ 動詞によっては -ig- を付けるのか付けないのか迷う場合がある。多くは伝統的に用法が決まっている。一見して分からないときは辞書を引かねばならない。
 masko > maski と maskigi は別の意味を持つ。maskigxi は使われなくて、maski sin とする。
 grupo > grupi は使われない。grupigi, grupigxi が使われている。
 kololi, kololigi どちらも他動詞、意味が異なる。
 limi, limigi どちらも他動詞、意味が異なる。ザメンホフは現在の limigi の意味で limi, limigi 両方を使った。
 ordi, ordigi どちらも同じ意味である。ザメンホフも両方を使った。現在は ordigi が多く使われるが、ordi も使える。

   
写真はネパールにて
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エスペラントの変化・発展(9)

2019-01-19 | エスペラントあれこれ


 PMEG からとったエスペラントの変化・発展シリーズの続きです。

 ・ke-節を受ける tio ・・・ Cxu tio estas vera, ke li mortigis sin? ・・・ この tio は文法的には不要であるが、文を分かりやすくする働きをする。PMEG では helpa tio と名付けている。
 ザメンホフはここで gxi を使うことがあったが、今では tio のみが使われる。

 ・kvankam の副詞的な用法 ・・・ 初期のザメンホフに見られたが、現在は完全に姿を消した。
   Li estis kvankam konvinkita, ke li pro si ne devas timi, tamen li preferis antauxe sendi alian personon, por vidi, kiel la afero staras. = Kvankam li estis konvinkita, ke...

 ・kvazaux ・・・ この単語は 1889 年に現れた。それ以前は kiel se(ときには単に kiel)が使われていた。この用法は現在は使われず、常に kvazaux を使う。kiel se は別の意味を持つ(節内の動詞には仮定法でなく直説法を使う)。
   Estis al sxi, kiel se ambauxakra glavo trairus tra sxia delikata korpo. = ...kvazaux ambauxakra glavo trairus...
   Li sentis tian doloron, kiel se iu estas pikata de najlo. 比喩的表現。この場合には kvazaux は使えない。

 ・kvazaux の特殊な用法 ・・・ 誰かの(正しくない)考えや印象を表す。この場合、間接話法でも仮定法としない。
   Li havis la impreson, kvazaux la luno lumas en la cxambron, sed la luno tute ne lumis. = Li pensis: “La luno lumas en la cxambron.”
 このような用法をザメンホフは多用したが、現在では ke を副詞的な kvazaux とともに使うことが多い。
   Li havis la impreson, ke la luno kvazaux lumas...

 今回は kvankam と kvazaux の用法を再勉強した。この記事だけではよく分からない部分は、エスペラント-日本語辞典を調べた。この辞書はまさに「高度の学習辞典」である。

   
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エスペラントの変化・発展(8)

2019-01-07 | エスペラントあれこれ


・trovi sin, movi sin ・・・ この表現はもちろん今でも使えるが、現在では trovigxi, movigxi が多く使われている。

・sciigxi ・・・ あることが知られるようになるという意味でも使われる。
  La novajxo rapide sciigxis en la tuta urbo.
 より多くは、あることを知る、という意味で使われる。
  Mi sciigxis pri tio de homoj plej kredindaj.
 ザメンホフは初期の頃には対格を使うことがあった。
  Tion cxi neniu devas sciigxi! ・・・ -igx- 動詞は自動詞なのでこの用法は現在では誤りである。
  Pri tio cxi neniu devas sciigxi!

・devi ne ... ・・・〜してはいけない。
 ne devi ... ・・・〜する義務はない。
 論理的には上記のような意味になるが、ザメンホフはこの2つをどちらも devi ne ... の意味で区別なく使った。
 ne devi には、ザメンホフは ne bezoni ... (〜する必要がない)を使った。他にも ne esti necese などが使える。
 現在論理的な使い方を試みる人もいるが、ザメンホフの用法が広く使われているのでかえって混乱・誤解を生じやすい。

・dauxrigi -i ・・・ Dauxrigi iri = igi iradon dauxri この用法は伝統的には避けられる傾向にあるが、PMEG ではその根拠はないとしている。ザメンホフは Lingvaj Respondoj では使わないことを勧めていたが、実際には自分でも使っていた。
 エスペラント日本語辞典には dauxrigi ion のみで、dauxrigi -i は示されていないが、PIV には「避けるべき」とはしているが例示している。

   
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エスペラントの変化・発展(7)

2019-01-05 | エスペラントあれこれ


・kiom, tiom の形容詞的な用法 ・・・ 初期には見られた用法だが、現在は使われない。
   Se l’ amikoj [...] kolektos tiom vocxojn, kiom ili povos [...] 現在は da を使う。...tiom da vocxoj...

・tuta ・・・ ザメンホフが次のように使った tuta は今ではあまり使われない。
   De teruro mi tuta tremas!
   Ĝi estas tuta el ligno.

・副詞+形容詞の合成語 ・・・ 形容詞を修飾する副詞を、そのつながりを強調するために合成語とする。
   ore-purpura, religio komune-homa
 現在はあまり使われず、単に ore purpura, religio komune homa とすることが多い。

・前置詞+動詞不定形 ・・・ 本来前置詞は名詞・代名詞などの前に置かれるものだが、動詞不定形の前にも置かれるようになった。伝統的に、por, anstataux, krom だけがこのような使われ方をされたが、後に sen が加わった。他の前置詞も使えるはずであるが使われていない。私の記憶では、中国(?)のエスペランチストに pro など他の前置詞を試している人がいる。

・placxi と sxati ・・・ この2つの動詞は使い方が異なる。そして、実は本来の意味も違っていた。placxi は好ましい事を表し、sxati は高く評価するという意味である。「私が〜を好きだ」と言うには、placxi を使って「〜が私の好みだ」という。「私」を主語にしたい場合は Mi amas ~ という言い方があるが、ami の意味はヨーロッパの民族語では様々なニュアンスがあって使いにくい面がある。たぶんそのためもあるのだろうが、sxati に「好きだ」という意味を持たせるようになってきた。sxati が placxi と同じような意味で使われるのが広がってきたので、本来の sxati の意味「〜を高く評価する」を表すために新しい単語 aprezi が導入された。

   
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エスペラントの変化・発展(6)

2019-01-03 | エスペラントあれこれ


・文末につけ加える cxu ne? ・・・ ザメンホフは cxu ne vere? や ne vere? を多く使った。
   Oni konsentu akcepti la plej malgrandan pagon, cxu ne vere?
   Tiam vi estos interedzigitaj, ne vere?

・否定疑問に対する答え方。・・・西洋的な答え方と東洋的な答え方があり、ザメンホフは主に西洋的な答え方を使ったが、時に東洋的な答え方も使っていた。PMEG ではどちらも論理的なので、誤解されないような答え方をするように勧めている。
   • Cxu vi ne volas kafon?
    – Jes, mi ja volas (kafon)!
    – Jes ja!
    – Ne, mi ja volas (kafon)!
    – Ne, mi ne volas (kafon)!
    – Jes, mi ne volas (kafon)!

・数詞と数を表す名詞との混在
   Kvar metroj da tiu cxi sxtofo kostas naux frankojn; tial du metroj kostas kvar kaj duonon frankojn (aux da frankoj). ・・・現在は kvar kaj duonan frankojn とすることが多い。

・数字の前に着く前置詞の問題・・・ザメンホフの揺れ
   Sxi sidis tie cxirkaux dek minutoj.
   La sola presado de nia gazeto kostas cxirkaux 500 rublojn cxiujare.
 最初の文では cxirkaux が前置詞なので後ろの名詞は対格になっていないが、次の文では目的語として対格になっている。ザメンホフの用法からは統一した方法が決められない。現在ではおおむね対格にしないのが普通である。ただし、po についてだけは定まっていない。
   La konstruajxo havas po ok cxambroj.
   La konstruajxo havas po ok cxambrojn. ・・・このばあい、po は副詞的に働いていると考えられる。La konstruajxo havas cxambrojn po ok. とすれば分かりやすい。

   
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エスペラントの変化・発展(5)

2018-12-30 | エスペラントあれこれ


・独立の cxi ・・・ザメンホフが cxi を単独で使ったときは、tie が省略されていた。
   Neniu magazeno cxi estas!
 現在は tiu cxi, tiun cxi, tiuj cxi, tiujn cxi などの tiu を省略するのが一般的に広がっている。
   Cxi libron mi sxatas.
   Mi renkontis Karlon kaj Petron. Cxi lasta [= Petro] estas malnova amiko de mi.

・tiele ・・・ tiel の強調形。現在ではいくらか形式的、格式張ったように響く。
 tiela ・・・ tia に代わって使えるが、現在ではほとんど使われない。

・ザメンホフは kiel eble pli という形を使ったが、現在ではほとんど使われない。代わって plejeble が多く使われている。
   Estas bone uzadi la vorton “je” kiel eble pli malofte.
   Faru tion plejeble rapide!

・kio ・・・ ザメンホフは kio(n) を副詞的に使ったことがあるが、一般的な規則からは説明が出来ない。現在は他の表現に変えるべきである。
   Kio gxi min interesas? = Kiel gxi min interesas?
   Kion ni estas kulpaj? = Cxu vere ni estas kulpaj? Pri kio ni estas kulpaj?

・類似性を示す kiel には same を加えて類似性を強調することが出来る。ザメンホフはほとんど常に tiel same kiel としていたが、現在は same kiel とすることが多い。samkiel も使われるが、多用しない方がよい(ニュアンスの違いについては PMEG 339ページ参照)。

   
写真はネパールにて
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エスペラントの変化・発展(4)

2018-12-28 | エスペラントあれこれ


・前置詞 al ・・・行動を受ける人を表す al
   Sxi detiris al li la galosxojn de la piedoj.
   Ne dehaku al mi la kapon!
 このような al をザメンホフは多用したが、現在はあまり使われない。一般に de を使う方が分かりやすい。もちろん誤解する恐れがなければ現在でも al を使える。

   Gxi havis tiel same grandan sukceson, kiel la efektiva najtingalo, kaj al tio gxi havis multe pli belan eksterajxon.:さらにそれに加えて・・・
 この al tio に代わって、現在では krom tio, krome が使われる。

・por ・・・danki por io の形は不当に批判されたことがあって、現在は danki pro io が多用されている。しかし、danki por io も論理的に正しく、現在も使うことが出来る。

・動機・目的を示す pro
   Ili dancadis pro sia propra plezuro.・・・現在では por の方が好まれる。pro, por どちらも可能である。

・2つの名詞を前置詞でつないだ句(pasxo post pasxo, mano en mano, tago post tago などなど)がある。ザメンホフはふつうこういった句の最初の名詞に何もつけないで使った。2つの名詞をつなぐ前置詞だけで充分だと考えたからである。現在は、この句全体に必要な前置詞や対格をつける、または全体を副詞化することが多い。
   Ni pasxo post pasxo, post longa laboro, atingos la celon en gloro.・・・pasxon post pasxo, per posxo post pasxo
   Mano en mano la gefianĉoj promenadis.・・・manon en mano, kun mano en mano, man-en-mane
 ザメンホフの方法が間違いというわけではなく、時にはより優雅でさえある。

   
写真はネパールにて(2005)
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エスペラントの変化・発展(3)

2018-12-26 | エスペラントあれこれ


 このシリーズはエスペラントの文法書 PMEG(Plena Manlibro de Esperanta Gramatiko)から拾い出している。私が研究したことではもちろんありません。

・前置詞 Je の用法・・・特定の意味を持たない前置詞で、他に適切な表現が見当たらないときに使う。当初はかなり多用された。現在では時間や分量を示す用法にほぼ限定されるようになっている。もちろん現在でもいろんな場合に使ってよいわけだが、他に可能な表現があれば出来るだけ je の使用を避けたほうがよい。

・前置詞 Cxe の用法・・・ザメンホフは建物や住所を示す場合、街路に cxe を使ったが、今では en が使われることが多い。
   Li ofte venadis en la butikon cxe la strato Ptasia. > en la strato Ptasia.

・前置詞 Ekster の用法・・・ザメンホフは krom の意味で ekster を使ったことがあるが、現在ではほとんど使われない。krom には2つの用法があるが、ザメンホフはそのどちらの意味にも使った。
   Ekster la nomo sen ia fondo kaj ekster lauxdaj reklamoj gxi nenion en si enhavas.:〜以外の何もない(〜だけある)。
   Ekster la respondo letera, ni poste donos al vi ankaŭ pli vastan respondon en nia gazeto.:〜に加えて

・前置詞 post の用法・・・ザメンホフは場所にも多用したが、現在では malantaux を使うことが多い。
   Sxi auxdis post si brueton. > malantaux si
 ただし、連続する中での位置を示す場合には今でも普通に使われている。
   La maljuna Preben iris tuj post la cxerko.

   
写真は権兵衛峠にて(1999)
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