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◇企業システム◇マイクロソフトがパートナー64社と提携し“ITでコスト削減フェア”推進

2009-03-04 10:34:56 | システム運用管理

 【システム運用管理】マイクロソフトは、現在展開中の「Save Money. ~苦境をのりきる、攻めのITを~」キャンペーンにおいて、コスト削減と生産性向上の両立を支援するITソリューションを提供する業界各社64社からなる「Save Money. ソリューション推進パートナー」と提携して、“ITでコスト削減フェア”を展開する。運用管理、電力、出張・通信、間接などの各種コストを削減しながら、業務の効率化や社員の生産性向上を支援する。 (マイクロソフト:09年2月24日発表)

 【コメント】 マイクロソフトが推進する「Save Money」キャンペーンの具体的中身は、次の6つのテーマである。①仮想化テクノロジー②コミュニケーション基盤の統合化③複数サーバーの統合化④デスクトップ環境のより効率的な管理⑤プロジェクト管理による業務の標準化と効率化⑥ボリュームライセンスによるソフトウエアの効率的な購入。要はこれまで企業システムにおいて導入されてきたハードを中心としたシステムを、マイクロシフトが提供するソフトウエア製品により標準化/統合化しトータルコストの削減を実現させようとする試みである。

 世界同時不況の中、今回マイクロソフトとしては絶妙なタイミングで「Save Money」を打ち出したもので、ユーザーに対するインパクトは予想以上に大きいのではないであろうか。通常ITベンダー側からはコスト削減ということはなかなか打ち出せないものであるが、それを逆手に取った今回の「Save Money」キャンペーンはそれなりの意義はあろう。問題は企業ユーザー側が常日頃からコスト意識を持ってITベンダー側の提案をチェックしているかどうかだ。

 IT分野は技術の進展が早く、なかなか先を見通すことは困難だ。だからといってユーザーがベンダーの提案を鵜呑みにすることだけは避けるべきである。その際にユーザーとして持っておくべき基準は何か。それは先進ITの導入ではなく、現場の業務の改善が図れるかどうかということであろう。ベンダー側の提案をそのまま受け入れ、多くのサーバーを導入してしまった結果、今度は仮想化技術によってサーバーの削減を図るーというようなことは、今後はなるべく避けるべきだ。(ESN)