私は平成2年。別れた妻と復縁しました。妻の両親は歓迎してくれましたが私は両親に復縁のことは話していません。なんか(･･;)なんとなく(･･;)かっこ悪いというか、体裁が悪いというか。もともと互いの両親は往き来がありませんでしたので、それでも良かったらかも知れません(･･;)会社にも届けを行い再び結婚生活が始まりましたが、結局、翌年の夏、またまた離婚(･･;)何をやってんだか。ある日、突然『別れて！』と言われその翌週、テーブルには離婚届。部屋の荷物など殆どは持ち出され私に残っていたのはテーブルとソファにベッド。それと私の衣類や私物。印鑑と通帳はありましたが現金は全て引き出されキャッシュカードはありません(･･;)おそらく、また男が出来たのでしょう。妻の両親は、ひたすら謝りました。私は許すも許さないもなく、その後、少しだけハイツで独身生活。いきなりの離婚で心も平穏でなかったのでしょう。買い物依存と社内の女性社員をセフレにしたり(･･;)小豆相場で損をしていた借金が、まだ100万程も残っていたり。私生活も荒れていきました(･･;)そんな、ある日、朝刊に婚活パーティーの広告を目にしたのです。平成3年の10月のことでした。
昨日、妻と『やっぱり、マンションの方がええなぁと思うようになってきたけど、管理費や修繕積立金が勿体ないし(･･;)』分譲マンションは10年後あたりから修繕積立金は増えるし？それだけでなグレー少子高齢化の影響を考えると買うより借りた方がよいかも？と思い分譲マンションの賃貸物件をネット検索すると大手デベロッパーの建築マンションで立地もよい物件が思った以上にあったのです。『俺も、 それを考えてみてん。仮に4500万のマンションを60歳で買ったとして20年後の資産価値もそうですが買う意味あるか？いやないかも？と思い始めた(･･;)東京オリンピックが終わると2020年以降、マンション価格は下落する可能性が高いことや、少子高齢化で地方の空室率は半端なく高くなる。今後、ますます東京集中となる傾向を考えると関西で家を買うのはリスクが高い。かといって売るにも売れなくなり賃貸に出そうにも借り手が付くか？そんなマイナス要因ばかりなら負動産になってしまう。そうなれば高級分譲マンションの賃貸物件が安く借りられる可能性が高いし買うほどの現金があるならキャッシュで持ったりドルに換えたり金を買った方がいいかも？』妻は黙って聞いた後『安い家賃でそこそこの分譲マンションを借りた方がいいかもね(^^;;』私はスマホで検索して今の神戸、西宮で分譲賃貸マンションを出してみせると『え？ホンマ？これ？私らが神戸で借りたときに比べると安いやんー』今後、家賃は下落するだろうから数年後はもっと優良物件が出てくると予想できる。もう持家神話は崩壊してきているのかも知れません(^^;;
まだ２０歳そこそこの私は世間知らず。喫茶店のフリーターから転職した会社はブラック企業でした(･･;)まず、飛び込み訪問して売るラジオカセットは自腹で購入。え？仕事で使うんやろ？そうなんです。でも欲しくもないステレオタイプのラジオカセットを48000円の定価で買わされました。支払いは毎月の給料から天引き(･･;)通勤手当も出ません。自腹(･･;)訪問先までの交通費？出ません。自腹(･･;)福利厚生？ありせん。健康保険は親の国民健康保険のまま。厚生年金、雇用保険は未加入。固定給60000円。ラジカセを売れば歩合で支払われます。たった60000円では通勤定期を買えば殆ど無くなります(･･;)時間の拘束は8時半出勤で一応、定時は６時。ですが大抵20時前後まで現場でラジオカセットを持って歩いています。残業手当？当然、出ません。パワハラは全くありませんでした。売れなければ自己責任。会社は厚生年金保険など負担もなく交通費も負担しないので人件費は殆どありません。だから激しく尻を叩くこともなく売れない営業マンは自然に辞めていくし？辞めても損失は殆どありません。パワハラがないだけで私は約半年、売れない営業マンで通勤定期や現場までの交通費、昼食代金など60,000円では足らない分、父から借りた借金は360000円でした。ホンマ、ブラック企業でしたが、この会社に勤めたのはお金で買えない経験や勉強をさせてもらったとは今でも思っています。まだ、あるのかなぁ？大阪第一ビルの6階に(･･;)
ブラック企業(･･;)長時間労働、残業代未払い、ハラスメント、低賃金などなど(･･;)今思うとブラック？それともブラックに近いグレーな企業で私は働いていたと思う企業があります。やっぱり、それは若い頃、初めてスーツを着て働いた仕事がブラックだったと。その仕事はラジカセの訪問販売。ソニー製品のステレオタイプのラジオカセットを企業や事務所に訪問して売る仕事。それまで喫茶店やガソリンスタンドでバイトしていた私にとってスーツを着てネクタイを締めて電車に乗りオフィスビルへ出勤する。というのは憧れでもありました。その会社は大阪梅田にある大阪第一ビルに営業所を構えそこが大阪支社でもあったのです。応募は新聞の求人欄。それがブラック企業で働く第一歩とは知らずに入社したのです。
近鉄八尾駅で別れた妻と、たまたま会った、その数日後。部下と仕事を終えて雑居ビルを出ようと一階の廊下を歩いて行くとビルの入り口にＭ紀がいるではありませんか。『あ、支店長、俺、帰りますンで。』部下は駅に向かって走り出しました。残った私達元夫婦。ジッと私の目を見るＭ紀。『元気そうやね？』私は何で？ここに？もしかして俺を待ってた？そう思いながら『あ〜。元気やで。』まだ離婚して数ヶ月でした。『寝屋川にいてるの？』たわいのない会話。Ｍ紀は離婚後も2人が住んでいた八尾市内のハイツに1人住んでいたのです。『良かったら、ウチに来ない？』普通なら断るでしょう？浮気された妻ですよ(･･;)浮気されてても惚れてたンでしょうね。まだ。行っちゃいました。ハイツは近鉄八尾駅から徒歩10分ほどの住宅地内。 山本駅方向を近鉄高架沿いに歩き、少し南下したところでした。建物の前に着くと僅か数ヶ月でしたが懐かしさが込み上げてきたのです。軽量鉄骨の簡単な造りの建物。2階が部屋でした。『どうぞ。』Ｍ紀は笑顔で家の中へと招き入れたのです。
