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保育園・社会福祉法人の会計・税務 ~資金収支と事業活動収支の違い~

2011-08-14 | 保育園の経営・会計・税務

みなさん、こんばんは。

さて、前回までで資金収支計算書と事業活動収支計算書について、それぞれに記載される収入と支出の範囲をご説明しました。

それでは、資金収支と事業活動収支、両者の違いは?といった場合、具体的にイメージできるでしょうか。

資金収支は支払資金の増減、事業活動収支は純資産の増減…、これでもいまいちイメージできないと思います。

そこで、支払資金と純資産をそれぞれの構成要素に分解してみます。

支払資金=流動資産-流動負債

純資産=資産-負債

でした。

こうしてみると、両者の違いは流動資産と資産及び流動負債と負債の違い、つまり、固定資産及び固定負債であることが分かります。

固定項目が関係する取引、例えば、土地を購入したというような場合、資金収支計算書には記載されますが、事業活動収支計算書には記載されません(売却損益などが生じる取引を除きます)

固定項目に該当するのは、自己所有の土地や建物、送迎バスなどの車両運搬具、エアコンなどの器具及び備品、長期国債などの投資有価証券、土地・建物の賃借に伴う敷金や保証金、借入期間が1年を越える長期借入金などですから、これらの項目が出てきた時は要注意ということになります。

なお、固定項目は資金収支計算書に特有のものとして注意が必要ですが、実は事業活動収支計算書にも特有の項目が存在します。

それは、減価償却費や引当金などの実際のお金の動きを伴わない項目なんですが、今回はそういう項目があるということにとどめて、詳細はまた別の機会にご説明したいと思います。

 

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