園コミ

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子ども・子育て新システムの制度案~幼保一体給付~

2010-08-22 | 子ども・子育て新システム

みなさん、こんにちは。

今日は、「子ども・子育て新システムの基本制度案要綱」第6回です。

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子どものための多様なサービスの提供と仕事と家庭の両立支援(両立支援・保育・幼児教育給付(仮称))

幼保一体給付(仮称)や育児休業給付等、幼保一体化を含め、仕事と子育ての両立支援と、保育サービス、幼児教育を保障するために、妊娠から出産、育児休業、保育サービスの利用、放課後対策まで、切れ目のないサービスを提供する。


(1)
産前・産後・育児期における就業中断中においても安心して子どもを生み育てることができるよう、妊娠から保育サービスまで切れ目なく給付が受けられる仕組みとして、産前・産後・育児休業中の現金給付の一体化を、実施方法とあわせて検討する。

(2)
幼保一体給付(仮称)
幼保一体給付(仮称)は、こども園(仮称)への給付を始め、小規模保育サービス、短時間利用者向け保育サービス、早朝・夜間・休日保育サービス、事業所内保育サービス等の多様なサービスに対する給付とする。

これらのサービスに対する給付については、価格制度を一本化する。

 こども園(仮称
)
幼稚園・保育園・認定こども園の垣根を取り払い(保育に欠ける要件の撤廃等)、新たな指針に基づき、幼児教育と保育をともに提供するこども園(仮称)に一体化し、新システムに位置づける。

 小規模保育サービス

主に3歳未満児に重点化した需要や、へき地などの人口減少地域などに対応するため、家庭的保育サービス、複数の家庭的保育者によるサービス、訪問型サービス、保育所等と連携した形態による小規模サービス等について、小規模保育サービスとして新システムに位置づける。

 短時間利用者向け保育サービス

主に3歳未満児を対象として日数や時間の短い需要に対応し、短時間労働者等が定期的に利用する形態のサービスとして、短時間利用者向け保育サービスを新システムに位置づける。

 早朝・夜間・休日保育サービス

早朝、夜間、休日の保育ニーズに対応した保育サービスとして、早朝・夜間・休日保育サービスを新システムに位置づける。

 事業所内保育サービス

事業所内保育サービスを、新システムに位置づける。

 広域保育サービス

複数の市町村が連携して設置する保育施設、複数の事業者が共同で設置する保育施設等について、広域保育サービスとして、新システムに位置づける。

 病児・病後児保育サービス

体調不良・病気などの場合において必要なサービスを新システムに位置づける。

 その他サービス

この部分は、今回の制度案が想定している給付の対象となるサービスが列挙されており、この制度案の中心部分といえると思います。
別紙にはそれぞれのサービスについてのイメージ図が示されているので、その中で気が付く点を補足しておきたいと思います。

まず、小規模保育サービスについてですが、これは保育者の居宅や居宅以外の賃貸スペース、もしくは児童の自宅に訪問(ベビーシッター)する保育サービスを指します。
ベビーシッターは人件費が高いためか、安全性に対する不安からか日本ではそれ程利用されていませんが、これから伸びる可能性のある分野として注目はされているようです。
なお、保育者の要件として保育士又は一定の研修終了者とする等により、サービスの質を確保することも考えられています。
次に早朝・夜間・休日保育サービスですが、こちらは親の多様な就労形態に対応するために整備される予定です。
事業者にとっては効率的な運営の難しいところではありますが、対処法の例として休日保育には輪番制を導入し、複数のこども園が週代わりで開所することなども考えられているようです。
この辺りはある程度行政が間に入って調整する必要がありそうですね。

最後に病児・病後児保育サービスですが、今回の制度案では、すべてのこども園に看護士を配置するだけでなく、研修を受けた看護士・保育士等による訪問型のサービスまで検討されているようです。
こういったサービスが充実すれば、安全性と利便性が上がることは間違いありませんが、コスト負担が大きな問題になると思うので、画に描いた餅で終わってしまわないようにしてもらいたいと思います。

  

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