園コミ

育児が趣味の公認会計士・税理士のブログです。
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保育園・社会福祉法人の会計・税務~保育所の経営実態調査~

2011-08-04 | 保育園の経営・会計・税務

みなさん、こんばんは。

さて、今日は、保育園の会計・税務の番外編的な話題です。

8/3の日経新聞によると、独立行政法人の福祉医療機構が、同法人が融資をしている社会福祉法人の認可保育所2,364施設について、2009年度の経営実態を調査したそうです。

この調査によると、認可保育所では、事業活動収入から経費・減価償却費を引いた「付加価値額」を従業員数で割った「労働生産性」は386万円となり、一般的な産業の6割程度にとどまっていたそうです。

また調査対象の施設の2割にのぼる500施設が赤字であったといいます。

保育所の生産性の低さは、保育士の給料の低さにつながり、短期間での辞職が多いことで、経験の少ない職員が増えて職場が忙しくなり、さらに職員が仕事を辞めてしまうという悪循環も生じています。

保育所が収益性なんて追求してしまうと保育の質に問題が出てくる、という懸念はもっともだと思いますが、職員の待遇改善のためにも保育に支障のない範囲での工夫はなされるべきだと思います。

記事では、「規模の利益を生み出すために、社会福祉法人の吸収・合併が容易にできる仕組みを整え、複数の施設を持つ法人を育てる必要があるのではないか」という指摘が紹介されていました。

そこまで大がかりなものでなくても、共同購買の仕組みを設けて、遊具や教材の価格を抑えるとか、さらにいえば事務管理業務の効率化によってコストを低減するということだけでも、進めていく必要があるのではないでしょうか。

  

『保育園の経営を支える』会計事務所です。是非こちらもご覧ください。

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