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『下を向いて生きよう。』

2007年11月14日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763197967

本日の一冊は、ベストセラー『千円札は拾うな。』の著者、安田佳
生さんによる久々の新刊です。

※参考:『千円札は拾うな。』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763196804/businessbookm-22/ref=nosim

大きく考えることを説いた前著とはうってかわって、今回の本はか
なり脱力系の自己啓発書。

人が不幸になるのは上を見るから、という原則を軸に、どうすれば
人は幸せになれるのか、人生を豊かに生きるにはどんな考え方・行
動が望ましいのかを、歯に衣着せずに語っています。

人が反応するものを追求している人ならおそらくほとんどの方が感
じていることですが、確かに「人間というのは、他人と自分を比べ
ずにはいられない動物」です。

著者によると、これがほとんどの場合、人を不幸にするわけで、逆
に幸せな人というのは、他人と比べない。もっと言うと下を見る。

下を見ることによって現在の幸福を感じる。また、著者によると、
「できないことが多い」ほど人生はおもしろいわけで、そのことを
「プロジェクトX」などの例を用いながら説明しています。

「百パーセントを目指しているのにあと一パーセント届かない」と
いう状態、これを著者は「最も幸せな状態」と説くのですが、これ
こそが幸せの秘訣です。

メディアが発達したということは、その分見なくていい情報を見せ
られているわけですが、それにあおられて成功ばかりを考えている
と、必ずといっていいほど不幸な人生に遭います。

自分にとっての幸せとは何なのか、改めて考えてみるきっかけとし
て、ぜひ読んでいただきたいと思います。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人間社会はすべて比較論で成り立っている。よく「人は人、自分は
自分」と言われるが、現実的にはそんなふうに達観することは不可
能に近い。人間というのは、他人と自分を比べずにはいられない動
物だからだ

上を見れば見るほど人は不幸になっていく。幸せな人は、自分より
上は見ない

買えるけれど買わないのは、それほど幸せなことではない。最も幸
せなのは、実は買いたいけれど買えないものがあることなのだ

私たちが『プロジェクトX』を見て感動したのは、そこに完成に至
るまでの紆余曲折や苦労があるからだ

コレクションがコンプリートしてしまったら、喜びはそこで終わっ
てしまう。あと少し。百パーセントを目指しているのにあと一パー
セント届かない。人間にとって最も幸せな状態は、この届きそうで
届かない状態なのではないだろうか

ときには損得抜きでお金を使わなければ、ビジネスも人生も魅力的
なものにはならないのではないだろうか

人生を豊かにするのは、自分の満足感のためにお金を使う、「消費」
である。投資は文化を生まないが、消費は文化を育てるからだ

たとえるなら、こだわりというのは、タイヤキの継ぎ目のところに
できるカリカリっとしたはみ出し部分のようなものだ。あのはみ出
した部分があることによって、タイヤキの形はちょっと崩れるが、
個性と味わいが増すのである

人生は「成功か失敗か」ではなく「絵になるか」

他人の作ったルールで生きるから、人生しんどくなる

ギャンブルを楽しむコツは、勝つことを目的にしないことである

失敗をしないと人間は成長できない。つまり、失敗を防ぐというこ
とは、成長の芽を摘む行為だと言うことができるのだ

心のキャパシティを一杯にしないために、いちばんいいのは、忘れ
られることはどんどん忘れてしまうことだ

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『下を向いて生きよう。』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763197967
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┃▼目次▼

┃ 1章 「人は人、自分は自分」というウソ
┃ 2章 負け上手は、比べ上手
┃ 3章 流され上手は、生き方上手
┃ 4章 忘れ上手は、幸せ上手

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