ビジネス書の厳選情報を毎日お届け 「ビジネスブックマラソン」 バックナンバーズ

アマゾン元バイヤー、土井英司による厳選ビジネス書評メルマガ。ベストセラー分析と本当に読むべき珠玉の一冊を提供しています。

『ビジネスコールドリーディング』

2006年02月28日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534040393
本日の一冊は、ベストセラー『一瞬で信じこませる話術 コールドリーディング』の著者による、待望のビジネスコミュニケーション論です。

※参考:『一瞬で信じこませる話術 コールドリーディング』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894511967
著者によると、「コールドリーディングとは、話術や心理テクニックを駆使して、本当は相手のことをまったく知らないのに、知っていると思わせる『騙しの技術』」のこと。

つまり、使い方次第では危険な、禁断のコミュニケーションテクニックなのです。

本書でも、営業マンのトークから、交渉、メール術まで、じつに役立つ、実践的な心理テクニックが盛り込まれています。

実際の会話例なども掲載されているので、ちょっとアレンジすれば、自分なりに使いこなせるようになるでしょう。

ビジネス交渉で優位に立つために、またプライベートや仕事で騙されないために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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「何を言うか」「どうやって言うか」ということについては、あなたは勉強もしてきたし、経験もある。たぶん、誰にも負けないでしょう。しかし、「誰に言うか」ということを、テクニックとしてどれほど明確に意識しているでしょうか?

Weタイプ:何をすべきかをはっきりと言って欲しいタイプ
Meタイプ:何をすべきかは自分で決めたいタイプ

Weタイプは、抽象的な概念やデータよりも、具体的な「実例」で物事を理解したがります

Meタイプは文字通り「我が強い」のです。「他社さんはまだどこも採用していません」というくらいのアピールのほうがむしろ好意的に響きます

Weタイプが落ち込んでいるときには、何でもいいからとにかくアドバイスしてあげること。アドバイスの内容よりも「私のことを気にかけてくれている」と感じることで元気がでるのです

Meタイプの人の仕事ぶりを評価してあげるなら、「この仕事は君にしかできない」「君になら全面的に任せられる」と言ってあげる

出来上がってしまったイメージを後から変えるよりも、最初に少しでも好印象を作るための努力をするほうが、ずっと簡単

本当に伝えたいメッセージは、ファーストコンタクトの雑談の中に紛れ込ませる。これがコツです

お客さまがまず間違いなく「イエス」と肯定的に答えてくれるであろう会話をできるだけ繋げていけばいいのです。そうすれば、商談の中でも、あなたの言葉をできるだけ肯定的に受け止めようとするようになる

相手の潜在意識を味方につけるには、相手を決して否定しないことです。そのままを受け入れてあげること。そのままを導いてあげること

◆ダブルバインドのテクニック
「買うか/買わないか?」という論点から、「A/Bどちらを買うか?」という論点にすり変える
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『ビジネスコールドリーディング』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534040393
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■目次■
第1章 まずはこれだけを頭に叩き込め! WeタイプとMeタイプ
第2章 コールドリーディングでファーストコンタクトはここまで変わる!
第3章 考え方一つでどんなトラブルもエレガントに乗り越えられる
第4章 自分の中のカリスマを呼び覚ます一か月プログラム
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『月100万円のキャッシュが残る「10の利益モデル」』

2006年02月27日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/449557051X
本日の一冊は、日本人が書いた、初めての利益モデルの本です。

著者は、行政書士でありながら、ネットビジネスにも詳しい丸山学さん(著書『資格で起業』など)。

※参考:『資格で起業』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569643280
本書では、その丸山さんが、自らの経験やクライアントの事例から導き出した、10の利益モデルを紹介。いわば日本版『ザ・プロフィット』とも言える一冊です。

※参考:『ザ・プロフィット』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478374228
単に利益モデルを示すだけにとどまらず、その利益モデルを実現し、さらに強固なものにするためにどうするか、という視点も盛り込まれており、じつに参考になります。

これから起業する方、自社の利益構造をより強固にしたい方のヒントとして、またマーケティングのヒントとしても、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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法律が新たに施行されるとき、あるいは法律が改正されるときというのは、ビジネス・チャンス

ビジネス・チャンスが訪れたとき、単に参入するだけでなく、事前に充分に準備された「売り方の工夫」も一緒に携えて参入する

◆先行者が競争優位を保つための方策
1.競争を優位に進められるための資源を先に押さえてしまう
2.顧客が流出するのを防ぐために、スイッチング・コストを高くしてしまう
3.先行して蓄積したノウハウを活かして、さらに充実した付加価
  値を創出し、再びライバルより加速する

顧客が同業他社に乗り換えないように、意図的に築く障壁には「経済的」なものと「心理的」なもの二つがあります

ビジネスでは、「場を提供している」立場の人が圧倒的に強く、利益を享受できるポジションを得られる

小さな会社の場合は、何を置いても「先に価値を与える」ことによって、安心・信頼を獲得していくことが課題

あなたの会社の価値は、会社が有する「商品」「設備」「従業員」だけではありません。会社が有する「顧客」そのものが価値になるケースが多分にあるのです

スイッチボードモデルというのは、わかりやすく言ってしまえば「売り手」の集団と「買い手」の集団の中間に入って、両社を適切につなぐ役目になっていくモデル

「収益をロックしたければ、『資本集約型産業』に移行しなければいけない」(金森重樹氏の話)

個人事業・中小企業は、自身で努力をして有効なノウハウ・情報という資源を獲得したら、そのモデルを必要としている同業者に提供するというビジネスモデルが有効に機能する
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『月100万円のキャッシュが残る「10の利益モデル」』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/449557051X
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■目次■
プロローグ 利益とは、いったい何なのか?
フライングスタート型利益モデル
小さなYahoo!をめざそう型利益モデル
キャッシュ・ポイントをずらせば利益が生まれる!
価値が集まりだすと、そこにはさらなる価値が生まれる
顧客を2階に上げてハシゴを外す!?
ひとつの資源を、余すところなく使いまわせ
無形の空気を利益に変えろ!
顧客の自己重要感を満たせば利益が生まれる
差異性がないビジネスでは苦戦必至
その他の利益モデル
エピローグ 利益を生み出す公式とは?
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『半農半Xという生き方実践編』

2006年02月26日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4789727289
本日の一冊は、以前このBBMでも紹介した、『半農半Xという生き方』の続編です。

※参考:『半農半Xという生き方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4789720659
著者の塩見直紀さんは、京都・綾部市で「里山ねっと・あやべ」のスタッフとして活躍。半自給的農業と好きなことの両立を目指す、「半農半X」というコンセプトを打ち出し、話題となりました。

今回の実践編では、「半農半X」を実現するための心構えとコツ、そして実際に「半農半X」に取り組んでいる人々の事例が盛り込まれています。

全部で15人の実例を紹介し、それぞれがどんな生き方をしているのか垣間見れる、そんな一冊に仕上がっています。

成長だけを求めることが、現実的でなくなってきている現在、自分らしい生き方、自分が社会に貢献できる生き方を追求することは、ますます重要になってきています。

すべての人に田舎暮らしをすすめるわけではありませんが、自分の生き方を再点検する意味で、ぜひ読んでみたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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半農半Xの特徴の一つは、エックスの社会性にある。半農半Xと田舎暮らしの大きな違いは、社会的な使命、ミッションの自覚の有無にあるのだ

肩書きというと、他者から与えられるという、ネガティブなイメージがあるかもしれないが、アイデンティティの一つとして、自分の肩書きを自分で決める、というのも面白いし、心理的に大きな効果がある

何かを始めるには何かをあきらめたり、捨てたりすることも大事だろう。集中すべきことをはっきりさせて、何を始めるか、何をしないかを決める。その二つをすることによって、新しい始まりがある

「革命なんて簡単だ。私たち一人ひとりがライフスタイルを変えれば、世界は変わる」(ライフスタイルプロデューサー 浜野安宏)

「この地球は我々の両親から受け継いだものではなく、子どもたちから借りたものである」(ネイティブアメリカンの格言)

センス・オブ・ワンダーを持つことは、人工物があふれている現代にあって、最も大事なセンスの一つ

平均タイプよりも尖った個性を持って、創造的なほうがいい。大好きなことにはそんな潜在力がある

「昔の農民は豆を蒔くとき、必ず三粒ずつ蒔いた。一粒は空の小鳥のため、一粒は地の虫のため、一粒は人間のため」(小松昌幸・著『豆を蒔くとき、三粒ずつ蒔け』)

(移住するのに)知人がいなくても、まったく心配はいらない。大好きなことをキーワードにして、知人をつくればいいのだ。そのためには自分を語り、夢を語ることだ。そうでないと人はあなたが何者なのか分からないし、応援のしようがないのだから

「後世の役に立つ」とはどういうことか。それは、自分のエックスを、コピーガードをかけて保護することなく、生きているうちに広く開放し、書籍化するなどして、できるだけ「客体物」にして、現世の一般の人や後世の一般の人からのアクセス性を可能にしておくということである
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『半農半Xという生き方実践編』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4789727289
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■目次■
第1章 「半農半X」は、何を目指しているのか
第2章 楽しく豊かに!「半農力」の育て方
第3章 私のエックス「使命多様性」社会の追求
第4章 実例・人の数だけ、「X」がある
第5章 夢の点検を、忘れていないか
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『論理的なコトバの使い方&文章術』

2006年02月25日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894512173
本日の一冊は、受験界で有名なカリスマ講師、出口汪さんが、論理力の磨き方を説いた、注目の一冊です。

「論理とは、言葉を一定の規則に従って使うこと」というのが、著者の主張。つまり、意識して訓練すれば、誰でも言葉を磨き、論理力を身に付けることができる、という論法です。

さらに著者いわく、論理力を鍛えるためには、1.論理的な読み方、2.論理的なまとめ方、3.論理的な書き方、が不可欠。

本書では、これらが身に付けられるよう、適宜レッスンを交えながら、講義が進められています。

著者の指導に従って読んでいけば、誰でも、論理の基礎を身に付けられる、そんな手軽かつ有用なテキストです。

文章を書く際、つい感覚的に書いてしまう。人に「論理的じゃないね」と言われる人は、ぜひ読んでみてください。
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■ 本日の赤ペンチェック
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ものを考える人間は多くの文章を読み、それらをストックとして蓄えているのです。しかも、それらのストックをいつでも取り出せるように、たえず鍛えているのです。そのためには、文章を論理的に理解できなければなりません

ものを考えるには、言葉を一定の規則に従って使う訓練が必要

文章を論理的に読むこと、それを整理しまとめること。知のストックを活用し、教養を身につけ、広い視野を育て、ものの見方を深めること。そのうえで、論理的な文章を書くこと

数多くの文章を読み流し、さまざまな体験を積み重ねながら、すべてを忘却のかなたに押し流してきた人と、大切なものを一つひとつ宝物を収集するように保存してきた人では、長い人生の間に次第に開いていく差は決定的

◆論理的な文章に欠かせない6つのゴールデンルール
1.主語と述語で要点をつかむ
2.言葉のつながりを見る
3.文と文のつながりを見る 
4.因果関係を見る
5.イコールの関係を見る
6.対立の関係を見る

人はそう簡単に分かってくれないと気がついたとき、論理的な伝え方が始まるのです。その第一歩が、話題の提示です

論理的な文章は必ず図式化が可能で、それは同時に要約が可能だということ

論証の仕方を自分のものとするためには、その論理形式に慣れること

無駄のない文章を書くには、飾りを取りはらうための要約力が大切

真の独創は、他人の文章を多く模倣することから生まれる
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『論理的なコトバの使い方&文章術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894512173
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■目次■
プロローグ
第1章 言葉が人生を劇的に変化させる理由
第2章 なぜ、あなたの話が通じないのか?
第3章 「論理エンジン」で言葉の基本を身につける
第4章 考えを整理するための「論理エンジン」
第5章 考えるツールをつくる文章のストック法
エピローグ
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『ウェブ進化論』

2006年02月24日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480062858
本日の一冊は、かつてシリコンバレーで起業し、現在は株式会社はてなの取締役、IT分野の知的リーダーとして人気の著者が、今起こりつつあるネット社会の大変化について論じた一冊です。

「知の世界の秩序」の再編成を目論むグーグルが仕掛けた「知」の流通革命、環境変化により今後の動向が注目されるヤフー、楽天、そしてネット上で進行するオープンソースの動き、話題のブログやSNSなど、ネットに関するありとあらゆる話題と、起こりつつある本質的な変化を、独自の視点で読み解いています。

本書が説いているのは、「情報化」がもたらす本質的変化であり、その内容は、メディアビジネス、コンテンツビジネスはもちろん、既存のビジネスの枠組みをも変えてしまう、そんな危険をはらんでいます。

かつては政府が担っていたインフラの役割を民間が担う。そして人類の英知は特定の民間企業に集中してしまう。

これからのネット社会への不安と、大いなるチャンスを予感させる、そんな刺激的な読み物です。ぜひ読んでみてください。
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■ 本日の赤ペンチェック
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グーグルはこの検索エンジンを手始めに「知の世界の秩序」の再編成を目論んでいる

ネット上の玉石混交問題さえ解決されれば、在野のトップクラスが情報を公開し、レベルの高い参加者がネット上で語り合った結果まとまってくる情報のほうが、権威サイドが用意する専門家(大学教授、新聞記者、評論家など)によって届けられる情報よりも質が高い

テクノロジーがその時々の「旬なプロフェッショナル」をネット上から常時選び出し、彼ら彼女らの知的社会貢献を自動算定し、広告費等を原資に、個々にきめ細かく応分な報酬を自動分配することになろう

◆次の10年への3大潮流
1.インターネット 2.チープ革命 3.オープンソース

◆ネット世界の3大法則
第一法則.神の視点からの世界理解
第二法則.ネット上に作った人間の分身がカネを稼いでくれる新しい経済圏
第三法則.Something、あるいは、消えて失われていったはずの価値の集積

付加価値が順次「あちら側」にシフトしていき、「こちら側」のモノはコモディティになる

一方、誰も関心を持たない内容は、その存在すら知られないまま、ほとんど誰からも読まれずに忘れられていく。読まれなかった情報は価値がない情報だったとみなされる

ネット上の無数の人々の日常行動の結果が、ロングテール部分の「塵」を集めて「山」とする。アンダーソンは、ロングテール部分の本が売れる理由を、こんなストーリーで説明した

◆Web2.0の本質
ネット上の不特定多数の人々を、受動的なサービス享受者ではなく能動的な表現者と認めて積極的に巻き込んでいくための技術やサービス開発姿勢

◆総表現社会を実現するために必要なもの
検索エンジン×自動秩序形成システム
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『ウェブ進化論』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480062858
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■目次■
序章 ウェブ社会―本当の大変化はこれから始まる
第1章 「革命」であることの真の意味
第2章 グーグル―知の世界を再編成する
第3章 ロングテールとWeb2.0
第4章 ブログと総表現社会
第5章 オープンソース現象とマス・コラボレーション
第6章 ウェブ進化は世代交代によって
終章 脱エスタブリッシュメントへの旅立ち
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『図解でわかる投資ファンド』

2006年02月23日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534040156
本日の一冊は、M&Aなどにより、日本でも最近注目を浴びてきた「投資ファンド」について、わかりやすくその実態を解説したものです。

投資ファンドには、買収ファンドをはじめ、再生ファンド、ヘッジファンド、不動産投資ファンド、ベンチャー・キャピタル・ファンドなどがあり、本書では、それらの違いを解説。また、それぞれの分野で代表的なファンドを挙げています。

本書を読めば、一般の目からは見えにくい投資ファンドの動きが、いかに日本経済に大きな影響を与えているか、よくわかります。

裏事情を知るという意味では、個人投資家が読んでも参考になりますが、どちらかというと、プレイヤーとしての投資ファンド、そしてその手法を知るための本、といった印象です。

投資ファンドについて、その実態を知っておきたい方には、手軽で読みやすい一冊だと思います。
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■ 本日の赤ペンチェック
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◆日本のファンドの市場規模 ※一部紹介
・ベンチャー・キャピタル・ファンド:」8800億円(2004年3月)
・日本の銀行によるヘッジファンド投資額:6.1兆円(2005年3月)
・不動産投資ファンド:3.3兆円(2005年6月)
・J-REIT(日本版不動産投資信託):2.7兆円(2005年11月)

<ヘッジファンドの運用スタイルの変化>
90年代に低利の資金を多額に調達して、レバレッジ(てこの原理)を効かせて資本金の10倍~30倍の投資を行なってきましたが、1998年の米国大手ヘッジファンドのLTCMの経営破綻をきっかけに運用手法は変化しています。2000年頃からは3倍~5倍のレバレッジに落としてリスクと投資を厳格に管理しながら運用しています

投資ファンドの有効活用は、企業の事業再構築の選択肢に大きな比重を占めています

◆投資ファンドの報酬システム
・マネジメント・フィー(管理報酬):運用資産額の1~2%
・インセンティブ・フィー(成功報酬):利益額の15~30%

◆バイアウト・ファンドの手法
・TOB(テイクオーバー・ビッド)
株式公開買い付け。企業の支配権の取得・強化を目的として、不特定多数の株主に対して、一定の期間内に一定の数量以上の株式を、一定の価格で買い付けることを公表して行ないます
・MBO(マネジメント・バイアウト)
企業内部の経営者、幹部役員が、現在の事業の継続を前提として、外部の投資家によって構成されるグループとともに株式を買い取る
・MBI(マネジメント・バイイン)
MBOの派生型。企業を買収した投資ファンドがその企業に外部から経営者を送り込んで立て直しを行ないます。
・LBO(レバレッジド・バイアウト)
買収対象企業の資産や将来のキャッシュフローを担保に、買収資金の大半を借り入れで調達して買収を行なう手法

2004年の信託業法改正によって、著作権などの知的財産権を信託財産とする、ファンドでの新しい資金調達手段への道が開かれました。それがコンテンツファンドです
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『図解でわかる投資ファンド』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534040156
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■目次■
第1章 投資ファンドの全体像を知る
第2章 投資ファンドの種類Part1 バイアウト・ファンドなど
第3章 投資ファンドの種類Part2 ヘッジファンドなど
第4章 投資ファンドの戦略の実際
第5章 事例で見る投資ファンドの最前線
第6章 投資ファンドをめぐるプレイヤー
第7章 投資ファンドを資産運用に活用する機関投資家
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『「社長の評判」で会社を伸ばす』

2006年02月22日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532312507

本日の一冊は、世界で最も有名なPR会社のひとつ、バーソン・マ
ーステラ社の最高ナレッジ&リサーチ責任者が、CEOのPR価値
と、その活用法について論じた一冊です。

世界各国で行った、同社の「CEOレピュテーション調査」をもと
に、経営トップの評判と企業全体の業績の関係を明らかにし、さら
に名声を構築・維持する方法、それを業績と結びつける方法までを
指南しています。

メディアトレーニングなどを通じて数多くのCEOを見てきたPR
会社のプロフェッショナルだけに、そのアドバイスは的確。とくに
メディア露出に関する部分などは、なかなか参考になります。

ただ、リサーチに関しては、「ニワトリが先か、卵が先」かという
点が不明瞭で、かつ因果関係ではなく相関関係で語っている点から、
あまり説得力を持ちません。

むしろ、PR的視点からノウハウ的にまとめてもらった方が読み応
えがあったかもしれません。正直、期待外れです。

とは言え、アメリカの名経営者たちが、自分の評判を高めるために
何をしたのか、というエピソード・事例は楽しく読めます。

経営者のPRへの意識を啓蒙する、という意味では、読む価値のあ
る一冊かもしれません。

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■ 本日の赤ペンチェック
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1999年のバーソン・マーステラが行なった調査では、あるCE
Oの評判が他のCEOたちの間で10パーセント上昇すると、その
企業の時価総額は24パーセント上昇した

サウスウエスト航空の前CEOハーブ・ケレハーやアップル・コン
ピュータのスティーブ・ジョブズなど、人を惹き付け、インスピレ
ーションを与えるようなCEOは、コミュニケーション下手なCE
Oよりもメディアに取り上げられやすい

◆CEOの名声を築くのに寄与している5つの要素
1.信頼性 2.倫理規定と行動 3.社内とのコミュニケーション
4.経営チームの構築と質の確保 5.社員の動機付け

CEOの倫理的行動は、名声を決定づける要素としては1997年
の調査では6位だったのが、2001年には最上位に位置づけられてい


メディアへの対応のしかたの訓練、有力なアナリストや上客への自
己紹介、公の場で発言する仕事を少しずつ増やしていくことによっ
て、CEOは職責に圧倒されることなく、スムーズかつ効率よく仕
事に入っていくことができる

スティーブ・ジョブズは、彼のアップルへの復帰が正しい選択であ
り、彼こそがアップルを復活させるにふさわしいリーダーであるこ
とを証明する早期の成果を探してまわった

もしCEOが大人数を前にして準備した原稿で格式張ったスピーチ
をするのが苦手なら、少人数での質疑応答形式のセッションなど、
もっと親しみやすいアプローチをとってもよい

象徴的な行動は大きなインパクトを持つので、もしうまく練り上げ
れば、社員の心に訴えかける非常に効果的なツールになる

3Mは、物語る技術をマスターするよう幹部たちにトレーニングを
施している

CEOは人々を鼓舞し、注意を集めるために、正しい言葉と比喩――
情熱にあふれ、説得力があり、目的に狙いを絞った言葉と比喩を使
うべきである

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『「社長の評判」で会社を伸ばす』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532312507
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■目次■

はじめに
第I部 CEOキャピタル
第1章 CEO効果
第2章 CEOの評判への投資
第3章 CEOキャピタルをいかに築くか
第II部 CEOキャピタルを築く
第4章 カウントダウン
第5章 最初の100日
第6章 就任一年目
第7章 ターニングポイント
第8章 ビジョンの修正と改革
第III部 これからのCEO
第9章 はるかなる地平線の向こうへ
訳者あとがき

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『カーネギー心を動かす話し方』

2006年02月21日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478770212

本日の一冊は、世界的に有名な、カーネギーの「話し方教室」のエッセンスを抜き出し、リーダーに向けてスピーチのコツをまとめた一冊です。

もともと『カーネギー 話し方教室』として1965年に出されていたものを改題したもので、いわゆる待望の名著復刊です。

カーネギーの「話し方教室」は、あの世界一の投資家、ウォーレン・バフェットも通ったという、伝説の講座。

そのエッセンスをわずか一冊に凝縮したということですから、これは読まないわけにはいきません。

古今東西の名演説家のスピーチ、そして言葉を引用しながら、カーネギー独自の話し方理論が展開されており、じつに興味深い内容です。

これから話し方について学びたいと思う方、そして話し方を人に教えている方も必読の一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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「他者と効果的に意志を疎通し、その協力を勝ちとる能力は、将来トップの地位につく候補者として期待される条件のひとつである」
(アメリカ・サーボ社のヘンリー・ブラックストーン社長)

「恐怖というものは、この世にあるほかのなにものより、多くの人びとを敗北させる」(エマーソン)

人前で話すことを学ぶのは、自意識を克服し、勇気と自信を築きあげる合理的手段

用意周到な話し手のみが、自信を持つ資格がある

人生について、何事かを教えられた有意義な経験を過去のなかに探し、そうした経験から湧きあがってきたあなたの思想、あなたの思いつき、あなたの信念をまとめなさい。真の準備とは、あなたが話そうと思っている話題について、じっくり考えを練ることを意味しています

◆人前で話すことを早く、簡単に習得するための三原則
1.経験や学びを通して得たものについて話す
2.みずからが心をかきたてられる主題を選ぶ
3.聴衆にぜひ聞いてもらいたい話をする

主題を狭めた後、つぎの段階は理解を深めるような質問を自分にしかけ、選んだ話題に関して権威を持って話せる準備をする

この世のなかでなによりも興味をそそるもののひとつは、昇華し美化されたゴシップだ

世代から世代へと伝えられた諺は、ほとんどと言っていいくらい視覚的な言いまわしをしている

「誠意を持って話せば、その声にはいかなる詐欺師もまねることのできない真実の響きがこもる」(アレクザンダー・ウールコット)

◆われわれが自分以外の世界と意志を通じ合う四つの方法
・私たちのすること ・私たちがどう見えるか
・私たちの言うこと ・その言いっぷり

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『カーネギー心を動かす話し方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478770212
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■目次■

第I部 効果的に話すための基本
第II部 話・話し手・聞き手
第III部 準備の大切な話と即興の話
第IV部 意思伝達の技
第V部 さまざまな話し方への挑戦

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『セブン-イレブンからヒット商品が生まれ続ける理由』

2006年02月20日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761263121
本日の一冊は、かつて商業界で取締役編集局長を務めた、流通業界の大御所、緒方知行さんが、大ヒットを続けるセブン-イレブンの商品開発にメスを入れた一冊です。

確かに、お弁当やおにぎりをはじめ、おでん、お菓子など、同社の商品開発手法には目を見張るものがあり、その秘密は誰もが知りたいところ。

本書では、その商品開発の秘密とこだわりについて、商品別に解説。後半では、それを可能とする仕組みについて、「イノベーション哲学」「単品管理」「ロジスティクスシステム」など、さまざまな点から説明しています。

もともと、小売りの現場はお客様に最も近い場所。そういう点で、流通現場からの商品開発が、現在最も注目を浴びています。

マーケティング情報の何に着目し、どうやって商品開発につなげていけばいいのか。商品開発のキモは一体どこにあるのか。

個人的にはもっと突っ込んで欲しかった部分もありますが、全体としては、セブン-イレブンの具体的な取り組みを丁寧に追い、その商品開発の秘密に迫った、なかなか読み応えのある一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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顧客のニーズを知るものが、市場のヘゲモニーをにぎる

「この時代、食うに困っている人がいるわけではない。需要がなくなったわけでもない。そして商品の価格だけがすべてではない。むしろいま重要なのは、お客さまの心を動かすような価値ある商品を開発し、提供することだ」(鈴木敏文)

安さが価値あるものとされるなかであえて高単価の商品を提案する

価格に見合った価値をお客に感じてもらう工夫をする
例)おにぎり(キングサーモン、いくら、和紙を使った高級包材)

たった一つの商品でも、誕生するまでにはさまざまなストーリーがある。それがこれまでになかった価値あるものならば、さまざまなストーリーをつむぎ出すことになり、その価値はお客の心に届く

他の追随、模倣ではない、新しい価値創造活動のためには、絶えざる仮説・実践・検証によった仕事への取り組みが求められる

お客の飽きと闘うために商品開発は年間スケジュールでする

「おでん」のポイントが味であることはいうまでもない。この味とは、単に舌で食べるだけではなく、目で、脳で、心理で食べるところに踏み込んでいるものである

価格は価値との関係でとらえられるものである。買い手が価値として評価しなければ、いくら安くしても受け入れてくれるものではない

注目すべきは、彼女たち(女性客)の滞店時間の長さである(中略)女性客の購買心理を調べてみると、おもしろいことに自分へのご褒美という心理が働くこともわかった

「これからは御用聞きの時代だ」(鈴木敏文)

POSデータは、単品の動向つまり買い手の価値評価の結果を示すものである。買い手のニーズが反映されてはいるが、1.マーケティングにとっての情報としては過去のものである 2.自分たちが店頭に品揃えして売っているものにかぎってしかデータは出てこない という限定条件のなかでとらえられなければならない

セブン-イレブンの商品開発力を支えているのは、この仮説・実践・検証をベースにした単品管理による店頭を通した顧客ニーズの把握
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『セブン-イレブンからヒット商品が生まれ続ける理由』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761263121
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■目次■
第1部 売れる商品開発の実践法
1.おにぎり 新市場の創造とニーズ変化への対応
2.弁当・惣菜 マンネリの打破による品質の追求
3.和菓子 既存のインフラを活用した品質提供
4.おでん(イセ食品) 買い手の心理への立脚と商品の相乗効果の追求
5.焼きたてパン(味の素) マーケティングによる先見性とその実現
6.まろやか酵母(キリンビール) インフラを有効に活用した商品開発
7.カップラーメン&カップ味噌汁(日清食品)
  品質の追求こそができる新需要の開拓
8.基礎化粧品(コーセー) 他ブランドをステップにした開発手法
9.化粧品シリーズ(資生堂・ロート製薬・マーナ)、インナーウ
  ェア(ワコール)
  女性が求める商品・売り場づくり
10.セブン・ミールサービス(ヤマト運輸)
  時代の読み方とニーズ対応の革新力
第2部 売れる商品開発の仕組みづくり
1.イノベーション哲学 お客の立場に立った価値の生産、配送、
  品揃え、販売
2.四つの課題解決 ビジネスに利点と矛盾を生む四つの課題
3.単品管理 店頭を通しての顧客ニーズの把握
4.マーケティング力 PBの商品開発は同質競争でなく価値訴求型
5.NDF 協働・協創力で支えられるベンダーシステム
6.ロジスティクスシステム コスト削減と商品開発を同時に実現
7.原材料調達 良質な原材料の調達・加工・配送の革新
8.生ごみ循環システム 環境問題とビジネスを両立させるシステム
9.OFCの店頭支援 生産・仕入れ・販売の距離をなくす
あとがき
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 『「へんな会社」のつくり方』

2006年02月19日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798110523
本日の一冊は、株式会社はてな代表取締役、近藤淳也さんによる、注目の新刊です。

もともと、CNETブログで連載されていた内容に、社員のホンネや本人の語り下ろしインタビューを加え、書籍化したもので、謎の企業「はてな」の実態に迫る、興味深い内容となっています。

立ったままで行われる会議、毎日の席替え、サービス開発のための合宿、社員の8割が自転車通勤…。

タイトル通り「へんな会社」の変な経営が、どのような目的で行われているのか、そしてその根底にある著者の哲学は何なのか、興味深く読むことができます。

はてなの経営スタイルは、これまでの企業経営の常識に一石を投じ、情報化時代の企業のあり方にひとつのモデルを示したと言えるのではないでしょうか。

とくに、社内外の情報共有や、変化を先取りするためのアイデア抽出法・実践法は、一見風変わりですが、じつに理にかなったやり方で参考になります。

これからの企業経営に必要不可欠な知恵と、それを生み出す人間。その活用法を真剣に考える経営者に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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世の中は、誰かが適当に作った、とんでもなく”でたらめな仕組み”で動いている

ルールなんていうのは、たくさんある可能性の中の単なる1つに過ぎない(中略)ルールはハックするから面白くなる(中略)ルールを作り変えるときに一番重要視するのは、「たくさんの人がなるべく楽しめる」こと

社内と社外の情報共有を行うには、その前に必ず「社員個人のコミュニケーション能力の向上」や、「社内での情報共有」という問題を解決しなければ、なかなか前に進むことはできません

情報共有とは、「自分のこと」を「多くの人のこと」に変える方法

◆はてなが行っている変わった仕事のルール ※一部紹介
・立ってミーティングを行う
・(オフィスでは)前日と同じ場所に座ってはいけない

ドッグイヤーという言葉があるように、人間の何倍もの速度で育つ犬のようなスピードでどんどんと物事が変化していく世界(中略)そこには、新しい視点で既存の仕組みを破壊し、物事を再定義するような力がいつも求められています

まだアイデアが生まれたばかりで、これからどんな形を与えられて育っていくかも分からない段階に、ありきたりの否定的な意見でその可能性を潰してしまわないためには、議論を「連続的」な問題と「非連続的」な問題に、あるいは「実運用に向けた現実的な議論」と「可能性を考えるブレスト的な議論」に分け、それぞれに対して適切な態度に望むことが重要

そもそも人生に目的なんて無いのですから、真剣に取り組めるゲームを各自が探さなくてはなりません

10年もすれば「ユーザーからの意見が隠蔽されて、会議の内容も聞けないような会社なんて信用できない」といった社会になっているかもしれません
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『「へんな会社」のつくり方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798110523
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■目次■
はじめに インターネットは知恵の増殖装置
01 情報を共有する
02 仕事をする場所
03 ユーザーとともに
04 はてなの周縁から
おわりに 18歳の自分に向けて
近藤淳也のハイリスクで魅力的な二面性(梅田望夫)
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『必携!ネットショップ構築標準ガイド』

2006年02月18日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/475614716X
本日の一冊は、売れるネットショップ構築・運営の秘訣を58のポイントにまとめ、画面写真とともに紹介したものです。

この手の本では、ホームページへの集客ばかりが注目されますが、本書がフォーカスしているのは、一旦訪れたお客様に、いかにしてスムーズに買い物をさせるか、という点。

スムーズなナビゲーションと説得力のあるセールスが同時に実現できる、そんなウェブサイト構築のポイントを指南しています。

内容は極めてベーシックで、特段ひねりを入れたものではありませんが、ひとつひとつをチェックしていくと、意外にできていないもの。

自社サイトのチェック用には、絶大な威力を発揮する一冊です。

ネットショップ運営に役立つ各サービスの概要やリンク先も付録としてまとめられており、これからウェブ構築をする方にはとくにおすすめです。もちろん、もっとサイト内でアップセルしたい、という方にも有効な一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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適切な誘導で「商品発見」が行われ、お客さまが購入しようとしたとき、商品の内容について適切かつ十分な情報が掲載されているかどうかが、購入決定の重要な要素

俗に買い物かごに入れたままで買わなかったお客さまは5~7割はいるといわれています。その理由は、決済、送料に対する問題、当該ショップに対する不信感、個人情報の入力に対する不安感や面倒などが考えられます

商品自体がいかに美味だったり、相場より安く価値があるものであっても、そのことを伝えることができなければ意味がありません。具体的には、「商品の内容を詳細かつ適切に伝えられている」「商品写真は美しくじゅうぶんな点数がある」「わかりやすいキャッチコピーやお客さまの声などが掲載されている」などです

商品名、キャッチコピー、商品情報、買い物かごのボタンの構成を共通させることによって、商品の情報を理解しやすくなります。とくに買い物かごボタンの配置はお客さまが購入しやすいように、商品ページ全体を通して同じ場所に設置します

スタッフの写真や紹介文を掲載したページを別につくることで、お客さまにお店を運営しているスタッフが実際にいることを伝え、安心して利用してもらえるようになります

鞄や小物類などは細部の写真を複数提供することで、お客さまに商品をより詳しく伝えることができます。商品の大きさをわかりやすく伝えるためには、タバコや雑誌を並べて撮影するといい

実際に購入した人の感想を紹介してお店や商品の信頼性を高める

その商品と同時に購入されることの多い商品や関連商品を紹介することによって、お客さまの買い忘れを防いだり、「ついで買い」を誘発して、注文額の増加を目指します

アンカーテキストは、「詳しくはこちら」のような記述ではなく、「送料について」などのようにリンク先の内容を具体的に記述

各ページのキーワードと概要を記述し検索エンジンに読み取ってもらう
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『必携!ネットショップ構築標準ガイド』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/475614716X
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■目次■
第1章 ネットショップづくりの基本―売れるサイトはここが違う
第2章 チェックしよう!グッドデザインショップ認定項目58
第3章 グッドデザインショップ認定サイトのここがすごい!
第4章 今すぐできる攻めと守りの販促ワザ
第5章 ネットショップ作成&運営カタログ
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『熱狂する社員』

2006年02月17日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901234803
本日の一冊は、コーネル大学、イェール大学、MIT、ウォートンなどで教鞭をとった辣腕コンサルタント、デビッド・シロタが、長年の経験とリサーチから、企業競争力を決定づける「モチベーションの3大要素」を提唱した、注目の一冊です。

1994年以降に行った、89カ国、237社、250万人の被雇用者に対する調査がベースとなった論考で、実際の被雇用者の声も交えながら、説得力のある主張が展開されています。

「熱狂する社員」がいて、高い競争力を実現している企業。反対に、社内に不信感が蔓延している企業。両者を比べながらの議論は、経営者、マネジャーに対し、「あなたは何を理想とするのか」という決断を迫る、そんな迫力に満ちあふれています。

古今東西の名経営者の言葉を引用しながら、マネジメントの本質と有効な解決策についても論じており、極めて読み応えのある論考です。

「企業の根幹は人である」「社員の幸せが顧客満足につながる」などといった美辞麗句は、あらゆる企業の理念に謳われていても、実践されることはほとんどありません。

その理由がなぜなのか。本書を読むことで少しは理解できた気がします。経営者・マネジャーの心構えとして、マネジメントの最低限の常識として、ぜひ押さえておきたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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「好況、不況を問わず、高い収益性と安定性につながる王道がある。それは、社員の士気だ」(ハーブ・ケレハー)

情熱にあふれた社員は、会社に没頭している。会社と自分を同一視している

成功の原動力とは、会社(チーム)が負けていても、激しい変化や競争にさらされて現状が良くなくても、改善努力をやめないことである

「人材は必要とされるところに集まり、ふさわしい処遇を受けるところに留まる。それは人為的には操作できない。自然にそうなるのである」(ウォルター・リストン)

社員から見て唯一最大のモチベーションが何かを突き止めようとするのは時間の無駄である。社員の「最大の」欲求は一つではない

◆仕事のモチベーションにおける三要素理論
「公平感」「達成感」「連帯感」

人員削減後の三年間または五年間で、生産性が向上し利益を伸ばした企業は全体の三分の一にすぎない。さらに株価は、リストラ実施以前を下回っている

大多数の社員は「競争力のある」給与で、ほんのわずかでも他社より優位に立つことで大きな満足感が得られれば十分なのである

公平感の金銭的な二大構成要素は、雇用保障と報酬である。そして非金銭的な構成要素が「敬意」である

誰にとっても、自分が歓迎されていると感じることは、士気を高める

仕事に対する自由裁量を社員に与えることは、パフォーマンスにプラス効果

人が働くにあたって望む企業とは、利益を生み、徳を失わない会社である

仕事におけるプライドの源は三つある。「生産性の高い仕事をする」「価値ある能力を生かす」「重要度の高い仕事をする」

◆パフォーマンスのフィードバックに含まれる要素
「指導」「評価」「称賛」「報奨」「指揮」
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『熱狂する社員』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901234803
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■目次■
社員の情熱が企業を動かす
情熱はどこから生まれるのか?
公平感を示す(1)雇用保障
公平感を示す(2)報酬
公平感を示す(3)敬意
達成感を与える(1)ビジョン
達成感を与える(2)権限委譲
達成感を与える(3)やりがい
達成感を与える(4)フィードバック
連帯感を強める チームワーク
パートナーシップを確立する
成功への9ステップ
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『プレスリリースのつくり方・使い方』

2006年02月16日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534040296
本日の一冊は、PRの専門家として30年の実績を持ち、ネット広報の第一人者としても知られる蓮香尚文さんが、プレスリリースについて詳細に論じた、決定版マニュアルです。

これまでにもリリースについて書いた本はいくつかありましたが、ここまで詳細かつ本質を突いたマニュアル書はなかったと思います。

パラパラとめくっただけでは、「地味なリリース」という印象しかありませんが、記者の目で細かく見ていくと、じつに念入りな取材と誠意ある態度で情報提供がなされていることに気づきます。

売りたい気持ちが先に来て、つい誇大表現に陥りがちなプレスリリースですが、本書で述べられている書き方の原則は、それとは相反するもの。

長年かけて、メディアと良好な関係を築いてきた著者だからこそ書ける、骨太のPR論です。

もちろんマニュアル書だけに、ただの心構えではなく、実際のリリース例も豊富。「いますぐ使える80文例」が付いて、実用性も高い一冊となっています。

プレスリリースの書き方を学ぶためにどれか一冊、と言われたら、迷わずおすすめしたい、珠玉の一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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◆マスコミで大きく話題になりやすい「フィーチャーもの」
=実際の完成記事を予想してイメージした「記事想定リリース」

新刊書籍などのプレスリリースを作成するときに、大切なのは「現物」を添えること

書評リリースは通常「文化面」「読書面」を狙って文化部記者に提供するものですが、社会性のあるテーマなら思い切って社会部記者にアタックするのも手です

プレスリリースに嘘やゴマカシがあってはいけません。プレスリリースは本来、マスコミ向けの公式文書として企業の最高責任者も認容したものです

◆プレスリリースづくりの7大原則
・背景となぜをうたえ。社会はどう変わるのか
・素(す)を開発せよ。情報素材はリリースの原点
・過大表現は避けよ。事実を簡潔に短く書け
・独りよがりになるな。他人に見せ徹底推敲
・削除せよ。長文・御託は避け、「ワンベスト」に徹する
・古い話は捨てよ。ニュースとは新しい事柄
・見やすくせよ。タイトルと小見出しがキモ

◆ハスカ式「つかみ」表記術
1.フォト(ユーザー側にたった写真、できれば女性を)
2.キーワード(社会や時代を表したキーワード文言)
3.レターヘッド(何の話かを明示するレターヘッド)
4.タイトル(1行10文字以内を3行以内で)
5.サプライズ(本文数行で新奇性・感嘆性・珍奇性をアピール)

新製品リリースの場合、「開発の背景・動機」を記載することは不可欠

◆記者発表会の案内文づくりのポイント
・日時・場所などを箇条書き風に短くまとめること
・「なぜ記者発表会を開催しなければならないのか」、その背景・
 経緯を書くこと

プレスリリースがマスコミに取り上げられる可能性は、内容の「価値」「インパクト」「独自性」「タイミング」にかかっています
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『プレスリリースのつくり方・使い方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534040296
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■目次■
第1章 小さな会社を有名にしたプレスリリース成功事例
第2章 これだけは知っておきたいプレスリリース作成のポイント
第3章 すぐに使えるプレスリリース文例(商品・サービス)
第4章 すぐに使えるプレスリリース文例(経営・戦略)
第5章 会社の「ニュース」を見つける7つの方法
第6章 賢い配信方法と効果的なマスコミ・フォローの仕方
ハスカ式 この本のプレスリリース1/2
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 『正社員時代の終焉』

2006年02月15日 | Weblog
href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822244881/businessbookm-22/ref=nosim" target="blank">http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822244881
本日の一冊は、リクルートワークス研究所の所長、大久保幸夫さんが書いた、注目の一冊です。

最近は、貧富の差の拡大や、個人のキャリアへの不安を煽り立てるような本が多いのですが、本書は、ワークス研究所の調査結果および公のデータに基づき、理性的に雇用の変化を論じています。

本書の記述を引用すると、「就業構造基本調査によれば、1997年に全就業者の57%であった正社員は、2002年には53%まで減少」。わずか5年間で何と約400万人の正社員が減少したそうです。

本書が主題とするのは、この変化を受け、企業の人材活用・マネジメントはどうあるべきか、という点。

そのためのツールとして、戦略価値と企業特殊性の2軸からなるマトリックスを作り、人材調達の方法と組織と人材の関係、人事管理のあり方を論じています。

また、非正社員の活用のポイント、ということで非正社員の7つのタイプを挙げ、各タイプ別のマネジメントについても論じています。

これを読んでもいいマネジメントができるとは限りませんが、少なくとも「やってはいけないこと」は明らかになると思います。

経営者、人事担当者は、ぜひ読んでみてください。
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■ 本日の赤ペンチェック
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もはや企業の内側を正社員とし、その内部の秩序を固めるという組織化の技術だけでは対応しきれない時代がやってきている

会社の指示に従って、なんでもする、どこへでも行く、どれだけでも働くという正社員モデルの働き方はおのずと、それを受け入れる人を限定する。とりわけ女性は結婚・出産という人生の重要なイベントを経験するために、そのモデルをそのまま受け入れて働き続けることはできない

キャリアについて考えることは、生涯に一度や二度のことではなく、もはや日常的なことになってきたのではないだろうか。そして企業任せではなく、自ら率先して自発的にキャリアの道を歩んでいかなければならない。これは大きな変化であろう

説明能力や、説明責任ということは、マネジメントの根幹(中略)評価を伝える、その仕事の意味を伝える、結果を知らせるなどなど、説明が必要な場面は多々あるが、正社員の場合は言わなくてもわかるという従来からの甘えが出てしまっているのかもしれない

企業特殊性の高い人材を企業が保有するためには企業特殊性を持たない人物に、そうなるよう期待しつつ長期雇用することが必要

スラック資源を持てばコストは増加するが、将来の持続的競争優位の可能性も高まる

◆パートタイマーの5つの特徴
1.自分の能力範囲を限定している
2.権限委譲がモチベーションアップにつながらないことが多い
3.非正社員は変化や不確実性に対する対応力が著しく弱い
4.非正社員は「仕事だから我慢する」という意識が非常に薄い
5.明確な業務のゴールイメージが大切

◆非正社員の7つのタイプ分類
1.理想の職場追求タイプ 2.スペシャリストタイプ
3.仕事そんなに大事じゃないタイプ 4.とりあえず就職タイプ
5.正社員疲れちゃったタイプ 6.仕事大好き頑張りやさんタイプ
7.なんとなく働きたいタイプ
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『正社員時代の終焉』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822244881
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■目次■
まえがき
第1章 揺らぐ正社員システム
第2章 増え続ける非正社員の実像
第3章 何を企業の中に残すべきか?
第4章 正社員に任せる仕事、非正社員に任せる仕事
第5章 非正社員の7類型とマネジメントの要点
第6章 業務委託の成果とリスクの管理法
第7章 ポスト正社員時代に向けて
用語解説
あとがきに代えて
参考文献
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『新装版 指導者の条件』

2006年02月14日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569647227
本日の一冊は、1975年に出された松下幸之助の名著を、新装版として新たに出版したものです。

ロングセラーとなっている『道をひらく』が人生を豊かに生きるための考え方を示した一冊だとすれば、本書は、指導者としての心構えや考え方、戒めを説いた本です。

※参考:『道をひらく』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569534074

古今東西の偉人たちや戦国武将の戦いのエピソードをひも解きながら、リーダーシップや人心掌握のポイント、経営者の条件について語っており、じつに刺激的な一冊です。

温厚なイメージのある松下幸之助の、権謀術数的な一面に触れられる、珍しい一冊だと思います。

本書を読めば、経営者はもちろん、指導者の立場にある方なら誰もが、身の引き締まる思いをするに違いありません。

モチベーションを上げたい時にぜひ読みたい啓蒙の書です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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人間の本質というものは変えることができない。それを変えようといろいろ努力することは無理である。というより、人間自身を苦しめることになる。だから、その本質はまずこれをあるがままにみとめなくてはならない

どんな場合でも指導者はいうべきことをきびしくいうことが必要だと思う。いうべきことをいわず、いたずらに迎合していたのでは、一時的に人気を博することはあっても、それは人心を弛緩させ、結局は大局をあやまることになってしまう

指導者は指導者としての公の怒りを持たなくてはならない

「国家をよく治めようと思えば、指導者には威と恩の二つがなくてはいけない」(江戸時代の名君、備前岡山の藩主・池田光政)

何ごとも自分の考え、自分の発想として進めていくのも一つの行き方だろうが、そこに、より大きな権威を持ってきた方が説得力をます場合が多いものである

体は休息させたり、遊ばせたりしていてもいいが、心まで休ませ、遊んでいるということであってはならないと思う。心はつねに働いていなくてはいけない

あまりこまごまと指図することに終始していると、部下は安易になる

やはり大将というものは、あやまりなく事を進めていくためには、できるかぎり人の意見を聞かなくてはいけない。一人の知恵というものは、しょせんは衆知に及ばないのである

指導者は、つね日ごろから十分心して、適切な信賞必罰というものを求めなくてはいけない。そして、その際大事なのはやはり私情をさしはさまないということだろう

やはりまず、強い信頼感を持ってのぞまなくてはいけない。たとえその信頼を裏切られても本望だというぐらいの気持ちがあれば、案外に人は信頼にそむかないものである

根底に何が正しいかということに基づく信念を持ちつつも、同時に時を考え、場所を考え、相手を考え、情理を尽くした十分な配慮というものがあって、はじめてその主張なり、訴えが説得力を持ってくる
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『新装版 指導者の条件』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569647227
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■目次■
※多すぎるので省略します
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