ビジネス書の厳選情報を毎日お届け 「ビジネスブックマラソン」 バックナンバーズ

アマゾン元バイヤー、土井英司による厳選ビジネス書評メルマガ。ベストセラー分析と本当に読むべき珠玉の一冊を提供しています。

『BCG流非連続思考法』

2006年07月31日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478490511

本日の一冊は、私たち人間の創造性を阻害する、「認識」のメカニ
ズムと、そこから抜け出し、自由な発想・アイデアを手に入れる方
法を説いた一冊です。

著者は、ボストン コンサルティング グループ(略称BCG)のヴ
ァイス・プレジデント、リュック・ド・ブラバンデール。

古代ギリシャの哲学者や、科学者、芸術家の名言をひも解きながら、
アイデアを創造するための考え方やヒントを示しています。

ありがちな図形認識の問題も掲載されており、いかにもアイデア本
といった内容ですが、ロジックあり、ヒントあり、名言ありと、な
かなか楽しませてくれる内容です。

どうしたら「認識」の罠から抜け出して自由になれるのか、革新的
なアイデアはどうやって生まれるのか、ビジネスパーソンならずと
も注目したい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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変わるためには二度変わらなければならない(中略)現実を変える
だけでなく、我々のものの見方を変える必要がある

既存の考えに縛りつけられているうちは、その中で精一杯の工夫を
しようとする

もはや問題にどう対処したら良いか、という段階ではない。無限の
可能性が広がる世界で、そもそも問題とは何を指しているかを、考
えなくては

ある事実の情報が伝達されると、それによって、その事実自体が変
化してしまう

◆脳を支配する法則 ※一部紹介
1.近接の法則:近いもの同士は同じ集団とみなされる
2.類似の法則:類似性をもとにグループ化
5.単純化の法則:様々な理解が可能なとき、我々がまず思い浮か
  べるのは最も単純なもの

今日、競合優位性とは、誰よりも先に何かを見つける力であり、素
早く観察する力であり、そして最初に「はっ」と気づく力にほかならな


◆イメージの生まれ方とアイデアの生まれ方の共通点 ※一部紹介
1.そこにカウボーイがいる、と信じなければ、カウボーイを見る
  ことは決してない
3.グループ化されていれば、もっと簡単
5.ある瞬間に突然見えるようになる

我々は世界をありのままに見ているのではなく、自分なりの見方で見て
いる

創造力は、いかに異なる才能を調和させ、能力を使い分け、専門領
域を結びつけるかの問題だ。要するに、「他者」からの貢献が不可
欠だと認める力が不可欠だ

◆ソクラテスが弟子たちに教えた質問
1.提示された視点を理解できるようにする質問
2.主張の信頼性を確かめるための質問
3.発言についての確認をとるための質問
4.示唆と結果について注意を促す質問
5.主張そのものに関する質問

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『BCG流非連続思考法』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478490511
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■目次■

第1章 変化には二つの段階がある
第2章 未完の世界
第3章 百聞は一見に如かず?
第4章 成功体験を乗り越える
第5章 二つの思考サイクル
第6章 想像力の魔術
第7章 アイデア工場
第8章 「アイデアを活かす」理想の経営者

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『新ハーバード流交渉術』

2006年07月30日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062134411

本日の一冊は、「交渉のハーバード」でもとくに有名なロジャー・
フィッシャー教授が、交渉の心理学を専門とするダニエル・シャピ
ロさんと共著で出した、注目の論考です。

名著『ハーバード流交渉術』に欠けていたとされる、「感情」の部
分を補う目的で書かれた補論的な位置づけの本です。

※参考:『ハーバード流交渉術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484981017

本書の中核となるのは、人間なら誰もが持つ、「価値理解」「つな
がり」「自立性」「ステータス」「役割」という、「5つの核心的
な欲求」。

これを踏まえた上で、どうやって交渉を進めていけばよいか、具体
的なアドバイスがなされています。

カーター大統領とサダト大統領の交渉、エクアドル大統領とペルー
との国境紛争に関する交渉などを指導した著者だけに、内容は実践
的で、役に立ちます。

欲を言えば、エピソードが「感情」というテーマにふさわしい表現
になっていれば、もっと良かったと思いますが、全体としてはうま
くまとまっており、理論を学ぶには適した一冊です。

営業力やコミュニケーション力の向上に、対人関係の改善に、ぜひ
役立ててください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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自分や相手に生じる感情そのものにこだわるよりも、これらの感情
が生まれる原因に注目した方がよい

よくも悪くも、五つの核心的な欲求が原因で、交渉中に多くの感情
が生じることになる。これら五つの核心的な欲求というのは、価値
理解、つながり、自立性、ステータス、そして役割である

◆価値理解の障害となるもの
1.相手がどのように考えているかを理解しようとしないこと
2.相手と意見が一致しない場合、相手の言動の持つ価値に対して
  も否定的になってしまうことが多いこと
3.相手の考えや思い、そして行動の中に発見した価値を、相手に
  伝えないこと

非難はしない方がよい。非難すれば、相手は構えて頑なになってしまう

怒りを前向きなメッセージの一部として伝えるべきである。あなた
が相手に怒りをあらわにしているのは、将来のやりとりを改善する
ためだということを理解してもらうのだ

ベンジャミン・フランクリンは、頼み事をするのは二人の間につな
がりを作るのに一役買うと書いている。しかも、相手から頼まれて
何かをするよりも、相手に頼み事をする方がよいとしている

リスクの一番低い会話は個人間の隔たりを縮めるという点において
は、もっとも役に立たないものである

ステータスがあれば尊重され影響力が大きくなる

高い社会的ステータスや特定ステータスを持つ人物の意見は、その
ステータスとは関係のない事柄についての意見であっても、必要以
上に重視されてしまう

相手が演じている一時的な役割の重要性を理解しよう

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『新ハーバード流交渉術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062134411
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■目次■

1.感情と交渉
2.率先して行動しよう
3.追加の実践的なアドバイス
4.結論
5.付録

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『ゲリラ流最強の仕事術』

2006年07月29日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894512343

本日の一冊は、全世界でシリーズ累計1400万部のベストセラー、レ
ビンソンの「ゲリラ」シリーズの仕事編です。

本書の特徴をひと言で言うと、稼がなければならない現実のなかで、
いかにして充実した人生を送るか、そのバランスを取るための「人
生マーケティング」を説いた一冊、ということになるでしょうか。

人生において貴重なファクターである、「仕事」「時間」「お金」
「家族」とどう付き合っていくか、どんな心構えでビジネスに臨む
か、有効な心構えが示されています。

もちろん、実践を重んじる「ゲリラ」シリーズだけに、内容は実践
的。支払いのテクニックや既存顧客維持の方法、集客の鉄則など、
起業家が読んでも有用なノウハウが入っています。

小さくても自分の強みを活かして稼ぎ、生活と仕事のバランスを取
る、そんなライフスタイルを貫きたいビジネスパーソンは、ぜひ読
んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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ゲリラは、夢を追い求める道のり自体が目標であることを理解している

ゲリラは、ストレスを指標として活用する

ゲリラは自分の仕事をこよなく愛しているが、たいていは失業中である

教育の本当の目的は、学習が好きになるように教えることである。
学ぶことが好きになればなるほど、一生を通してより見聞を広められる

他の人にちゃんと任せられるようなことは自分でするべきでない

たいていの人々は、他人や他人の行動にレッテルを貼ることで、自
分の時間の99%を判断に費やしている

物々交換は、米国経済では最も急成長しているセグメントの一つ

初心者の頭には可能性がたくさんあるが、専門家の頭にはほとんどない

一生裕福でいたければ、穀物を育てよ。10年間裕福でいたければ、
木を育てよ。生涯裕福でいたければ、人を育てよ(古いことわざ)

顧客を失う場合のほぼ70パーセントが、販売後に何の働きかけもし
なかったため

ゲリラは、他のビジネスパーソンにはなく自分しか持っていないよ
うな非常に個人的なものの周りにビジネスを組み立てる

ビジネスは、あなたの成功とともに、従業員にも成長し、活躍し、
成功する余地を残すように組み立てなければならない

ゲリラは、コンピューターの価格が下がるのを待っていては、お金
を失うことになると知っている

過去の二大社会階級と言えば、金持ちと貧乏人であった。新しい時
代の二大社会階級は、「情報を持つ者」と「情報を持たざる者」に
なるであろう

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『ゲリラ流最強の仕事術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894512343
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■目次■

プロローグ 実はあなたもゲリラだ!
1.夢を実現しろ!
2.ゲリラの戦い方
3.ゲリラに必要な道具
4.ゲリラになるための秘訣

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『内藤忍の人生を豊かにするお金のルール』

2006年07月28日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4757212895

やっと晴れたと思ったら、まだどんよりした天気に逆戻りですね。

本日の一冊は、やり方次第で気分が晴れたり曇ったりする、「お金」
の殖やし方と使い方について、マネックス・ユニバーシティの代表
取締役社長、内藤忍さんが教えてくれるお金の入門書です。

結婚や出産、子育て、趣味、住まい、老後など、さまざまな局面で
求められる賢いお金の使い方を、極めてわかりやすく説明してくれ
ています。

単にお金のことばかりでなく、仕事や家庭を含めた人生設計そのも
のをどうするか、という視点から書かれており、自己啓発書として
も読むことができるでしょう。

ただ、もちろんですが、本格的な自己啓発書と比べた場合には、や
や食い足りない感があるのも事実。

わかりやすく、投資初心者には良書だと思いますが、個人的にはも
うちょっと資産運用の話、それもこれからの市場を見据えた内容が
欲しかったと思います。

とは言え、わかりやすさとバランスの良さは、相変わらず。これか
ら投資を始める方、夫婦でこれからの人生設計を考えたい、という
方は、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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投資も労働も、周囲から感謝を受けるためには努力が必要なのです。
投資の場合はその努力が見えにくいだけだとすれば、お金を殖やす
のは下品なことではありません

お金に対するポジティブな意識を持っている人は、「お金=人生を
豊かにするための手段」と考え、お金を使って夢や目標を実現する
方法を前向きに考えることができる

お金と人生の満足度には相関が無い

消費をする場合でも、価値よりも価格が安いもの、つまり割安なも
のを選択することが大切

無駄なものには使わない。その代わり無駄でない時は思い切り使う
というのが、メリハリの効いた、活きたお金の使い方

「信用」「正直」「約束を守る」、これらはお金に限らず人生の成
功のために重要なこと

お金のため、自分のため、社会のための3つのバランスが取れた仕
事をするのが理想

保険とは、確率は小さいが発生したら大きな支出になるようなもの
に対して備えるのが目的

◆住宅を購入した場合に発生する3つのリスク
1.流動性リスク 2.ローン返済リスク 3.実物資産投資リスク

不動産を買うか、借りるか、という選択を行う際に最も重要な視点
は、「生活の質」(クオリティ・オブ・ライフ)を高めるのはどち
らか」ということ

自分のお金を預貯金だけに置いている人には、社員に仕事をさせな
い経営者と同じような将来が待っている

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『内藤忍の人生を豊かにするお金のルール』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4757212895
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■目次■

1章 お金とは?
2章 お金と人生のスマートな関係
3章 あなたに必要なお金はいくらですか?
4章 夢をかなえる第一歩を踏み出す

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『「物語力」で人を動かせ!』

2006年07月27日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837921795

先日、セミナーの受講生から、手紙で本をご推薦いただきました。

丁寧な手紙が添えられており、「これは土井さんが講義で伝えてい
る話を補ってくれるものだと感じています」とあったので、思わず
本棚にあるにもかかわらず気乗りしなかった本を手にとってみました。

ところが、いざ読んでみるとこれは確かにおもしろい。やや「玄人
受けかな?」と思うところもあるのですが、表現をしたい人にとっ
ては、役立つ内容、ということでご紹介することにします。

著者は、かつて日本経済新聞のデスクを務めた人物で、現在は広報
コンサルタントとして活躍中の人物。

そんな情報伝達のプロが、物語手法を用いて、人を動かすためのテ
クニックを説いたのが、本書です。

テレビ番組やスポーツ記事、開発物語など、実際のストーリーをも
とに、その骨格と原則を説いたもので、じつに参考になります。

書き手となる人物はもちろん、ビジネスに物語手法を生かしたい、
という人にも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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面白いことに、日本で「論理力」がブームになったのと同じタイミ
ングで、米国では「物語法」が注目を集めはじめました

◆コミュニケーションのプロセス
1.相手の言っていることを理解する
2.自分の言いたいことを論理的に構想し、構成する
3.構想し、構成した内容をわかりやすく表現し、相手に伝える

◆物語の吸収のプロセス
「共感」「感情移入」「想起」「想像」

「物語」には聞き手の先入観を溶かし、修正するパワーがある

私たちがしなければならないのは、仮説を形成するまでの「帰納プ
ロセス」に働きかけることです

相手の「物語」を覆すには、「別の物語」で対抗するしかありません

当事者が自分たちの経験に感動したり、面白く思ったりするのは当た
り前です。しかし、その感動や面白さは外部の第三者にはなかなか伝
達できません。それを効果的に伝える方法が「物語形式」への変換

◆脚本家養成者のロバート・マッキー氏の「3つの質問」
1.主人公の願望は何か
2.あなたの願望追求を妨げる障害物は何か
3.障害物を乗り越えるために、どのように決意し、行動するか

◆面白いストーリーの「5つの変化」
「誘因」「紛糾」「危機」「山場」「解決」

「再現」した出来事を「物語」に落とし込むための「3系列」
1.行動や出来事を「再現」
2.それによって何がどう「変化」したのかを説明
3.その変化が主人公にとってどのような「意味」を持つのか評価

コンテクスト(願望、障害、苦労)を取り込むことによって、1枚
の新製品リリースからでも「物語」が浮かび上がる

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『「物語力」で人を動かせ!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837921795
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■目次■

1章 これが論理を超える「物語」の説得力!
2章 「言いたいこと」を「物語形式」にするテクニック
3章 こんな「ストーリー展開」が、人の心をつかむ!
4章 実践 「物語法」をプレゼンに生かす!
5章 ビジネスリーダーのための「物語」活用法
6章 企画、営業、マネジメント 「物語」はこう生かせ!
7章 「物語的な仕事」ができる人の共通点

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『「思い」と「実現」の法則』

2006年07月26日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872577094

本日の一冊は、ナポレオン・ヒルやアンソニー・ロビンズ、クリン
トン大統領も影響を受けたという、ウォレス・ワトルズの名著を、
初完訳した一冊です。

ベストセラーとなった『「原因」と「結果」の法則』と並ぶ名著と
のことですが、確かに内容は読み応えがあります。

※参考:『「原因」と「結果」の法則』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763195093

私見では、自己啓発書の価値は、内容に新奇性があるかどうかでは
なく、自分を動かすことができるか、そしてその動いた結果が成果
につながるかどうかだと思っていますが、その点本書は優れた一冊
だと思います。

たとえば、「何かがあなたを駆りたてるときには、内なる良心に耳
を傾け、その動機が本当に正しいものかどうかを確かめてください」
という一節。

これだけをとってみても、人間が誤った行動をとった時には、社会
あるいは自然法則により裁きを受けることを暗に示しています。

このほかにも、

「知識を得るよりも、考えることを優先しなさい」
「偉大さは「支配」ではなく「仕えること」から生まれる」

など、珠玉の言葉が満載。自分を動機づけたい方、戒めたい方には
ぜひおすすめしたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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生まれがどうだとか、機会に恵まれないからといって、低いレベル
に甘んじる必要はない

自分が行うべきことを知っている賢い人間、正しいことだけをした
いと願う善良な人間、そして正しいことを行うための力と強さを備
えた人間。そんな人間こそが、真に偉大な人と呼ばれる

本当の知恵とは、どのようなときでも、どのような状況においても、
なすべき正しいことを知っているということ

心理は心から離れては存在できません。ワシントンもリンカーンも、
あらゆる知識や心理を備えた大いなる心とつねに触れあい、対話を
行っていました。知恵を体現する人間は誰でもそうなのです

何かがあなたを駆りたてるときには、内なる良心に耳を傾け、その
動機が本当に正しいものかどうかを確かめてください

進歩することを望んでいながら、まだ進歩していないとしたら、そ
れは行動が思考に追いついていないからです

あなたがいかなる人間になるべきかを他人に決めさせてはいけません

「私は偉大な人間です」といってみたところで、誰もあなたを信じ
ないでしょう。けれども、あなたが行動で示せば、誰も疑うことは
できません

大いなるものの声、内なるものの声を聞くこと。このことを忘れて
はいけません。あせりや恐れ、不安から行動してはいけないのです

知識を得るよりも、考えることを優先しなさい

ありふれた行動でも、偉大なことをなすように行ってください。
あらゆる言葉を、偉大なことを話すように話してください

偉大さは「支配」ではなく「仕えること」から生まれる

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『「思い」と「実現」の法則』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872577094
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■目次■

はじめに 佐藤富雄
1.誰でも偉大な人間になれる
2.成功脳をつくる
3.「力」のありか
4.「偉大な心」のありか
5.捨てるべき心
6.すべてのものは進化する
7.恐れの克服
8.内なる声に身をゆだねる
9.偉大な心と一体になる
10. 「思い」の描き方
11. 直観を信じる
12.あせりと向き合う
13.正しい思考
14.いま、ここでできること
15.人を引きつける態度
16.「思い」を形にする力
17.誤った思考
18.「偉大な心」の法則
19.進化はとまらない
20.「思い」を実現する「ただひとつ」の方法
21.5つの習慣
22.「思い」と「実現」の法則
解説 佐藤富雄

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『起業家の本質』

2006年07月25日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901234927

本日の一冊は、多くのベンチャー経営者を読者として獲得し、全米
でも有力なビジネス誌となったインク誌の元発行人が、起業家に求
められる考え方や心構えをまとめた珠玉の一冊です。

原題は『For Entrepreneurs Only』、起業家しか読んではいけない、
というだけあって、確かに起業家あるいはこれから起業する人でな
ければ共有できないメンタリティを含んだ内容です。

著者によると、われわれは起業した瞬間から、「極めて特殊なクラ
ブに所属する」ことになるそうです。

本書はまさに、このクラブのルールを説いたもの、と言っていいで
しょう。

起業する際、誰もが直面する「恐怖」にどう打ち勝つか、重大な意
思決定の場で見失っていけない価値は何か、一生逃れられないリス
クとどう付き合うか…。

著者自身の起業経験、エピソードをもとに、起業家精神の何たるか
が存分に語られています。

起業したての頃は、誰もが新鮮な気持ちで事業に臨みますが、とも
すればその気持ちは忘れられてしまう。

いつまでも起業家精神を持ち続けるために、ぜひ手元に置いておき
たい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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◆起業家への忠告
・決して恐怖の感情を友人と分かちあおうとはしないこと
・恐怖を家に持って帰らないこと

◆起業家の4つの段階
1.天才起業家時代 2.カリスマ時代 3.存在感のない社長の時代
 
4.ビジョンを持った指導者の時代

自分がいたいと思う場所にいるということは極めて大切です。自分
が人生で何を欲しているかわかっていること、少なくとも自分でわ
かっていると思っていることは大切です

ときどき注意して見るべき所が二カ所あります。背後と……鏡です

戦いがリーダーを生み出します。苦難に立ち向かおうという積極性
が普通の人をリーダーに変化させます

起業家の大多数が失敗するのは、そもそも彼らが起業家としての投
資をしないから

絶対にお金のために自由を手放さないことです。金融業界におだて
られて、バカな意思決定をしないことです

振り出しに戻って、リスクが消えるまで創造力を加えてごらんなさ
い。もしいつまでもリスクが消えないなら、その取引はやめておき
なさい、それがどんなにうまい話に見えてもね

起業家に必要な従業員は競走馬です。物事を起こす力のある軍馬が
必要です。独創的で革新的、「不可能」という言葉の意味がわから
ない人たちが必要なのです

外部株主で最も望ましいのは、成功した起業家です。この人物はあ
なたの遭遇したような場面を経験してきているし、起業家が抱く夢
も経営権についても理解しています

孤独に慣れてしまうのです。あなたは一生、孤独を抱えていくこと
になるのですから

どのようなビジネスにおいても神は唯一、製品という神だけである

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『起業家の本質』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901234927
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■目次■

解説――社会が求める「本当の」起業家とは?
Part1 起業家の本質
Part2 旅を始める
Part3 夢を成長させる
Part4 危機を管理する
Part5 起業家の創出
Part6 未来の起業家へ
エピローグ――起業家人生
訳者あとがき

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『ターゲット・メディア主義』

2006年07月24日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4883351513

本日の一冊は、元電通の著者が、マスメディアの衰退と変容、そし
て雑誌をはじめとする「ターゲット・メディア」の時代を訴えた、
注目の論考です。

著者によると、メディアは大きく「報道系メディア」と「情報系メ
ディア」に分けられ、最近のマスメディアは、従来、報道をキラー
コンテンツとしてきた新聞やテレビでさえも情報系に振れてきてい
る、とのこと。

最終的には、「メディアは『みんな』のためのマス・メディア、
『わたしたち』のためのターゲット・メディア、『わたし』のため
のパーソナル・メディアという3極化の時代になって」くるという
のが著者の見方です。

こうした従来のメディアの変容に加え、ウェブやフリーマガジンが
登場してきたことで、各メディアの生き残りをかけた戦いはさらに
熾烈を極めるわけですが、本書では、今後生き残るためのポイント
についても、説得力ある指摘がなされています。

本書の優れたところは、戦後1959年から2006年現在までの雑誌メデ
ィアの変遷と主な社会現象について分析し、各雑誌がなぜ売れたの
か、著者独自の視点を加味している点。

若いメディア人やこれからメディア業界に参入しようとする人にと
って、貴重な情報源となるのは間違いないと思います。

また、多くの企業が団塊世代を追っている中、その下の世代とその
ジュニアたちに注目する著者の視点は極めて冷静。

「個」の時代の到来に、どう各メディアが対応していくべきか、じ
つに示唆に富んだ内容です。

出版業界のみなさんは、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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最も重要なことは、情報が到達する人数ではない。しかるべき人に
情報を伝え、商品を手にしてもらう。その他大勢=大衆に行きわた
らせないことが、顧客を満足させ、企業価値を高める
(著者がジョルジオ・アルマーニから学んだこと)

いまの日本では、マス・メディアのターゲット・メディア化が進ん
でいる。衛星放送をはじめ、ハイビジョン放送やデジタル放送の発
展がいい例であり、また、従来の地上波放送でも積極的にターゲッ
トを絞り込んだ番組づくりをしている

「個人(わたし)」→「異化」→「力のある個人」側の人たちは、
ライフスタイルの提案だけではもう満足しない。「画一的life-
styleからの脱却」を求めて、自分の力で自分自身のライフスタイル
を創造しようとする

まだだれにも知られていない真実を暴くこと、まだ明るみに出てい
ない気になる「ことがら」を表面化させること。ここに、雑誌は活
路を見出した

『R25』はわざわざ、いわば生っ粋のテレビ大好き人間をターゲ
ットにした。あえて、もともと雑誌好きではない世代を選んだのである

メディアは「みんな」のためのマス・メディア、「わたしたち」の
ためのターゲット・メディア、「わたし」のためのパーソナル・メ
ディアという3極化の時代になってきた

雑誌というメディアが発展するカギを握るのは、団塊の世代ではない

歴史は繰り返すというのは、リーダーシップ・ターゲットの層にも
当てはまる。親が雑誌好きなら子も雑誌好き

美・若さ・文化を基盤に生きてきた”女性”に焦点を当てていくの
が、成功の秘けつだろう

社会に出て働く男性の柱はたった1本、”仕事”に尽きる

男性の生き方には、”旬”もなければ”季節感”もない

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『ターゲット・メディア主義』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4883351513
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■目次■

第1章 雑誌はターゲット・メディアのトップランナー
第2章 報道0円・情報0円の時代に起きた、雑誌をめぐるバトル
第3章 雑誌創刊のカギをにぎるリーダーシップ・ターゲット
第4章 連綿と受け継がれてきたDNAで見る、主要出版社の雑誌変遷
第5章 雑誌マップで見わたす、男性誌と女性誌の根本的な違い
第6章 雑誌の歴史上、知っておきたい流れと動き
第7章 ティーン誌から始まった、雑誌の構造改革
第8章 改革はサラリーマン社会の裏側で起こっている

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『上司の頭はまる見え。』

2006年07月23日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/476319707X

本日の一冊は、短大卒業後、パソナに入社。営業職で腕を磨いた後、
働く女性をサポートするための人材コンサルティング会社を立ち上
げたという著者が、世の男性上司のために、女性の考え方を指南し
た一冊です。

現在、メディアで発言権のある女性のほとんどは、女性のなかでも
特殊な方なわけですが、本書の著者も、その点を指摘。

(パソナの人間を何人も知っている土井から言わせていただければ、
パソナ出身の方も相当特殊ですが…)。

1万人にのぼる女性をお世話し、かつ自らも女性社員を雇ってきた
経験から、世の残り9割の女性の考え方というものを、わかりやす
く解説しています。

表面からはわからない、女性社員の上司に対するホンネ、男には不
可解な女性の思考プロセスなどを知るには、なかなか興味深い一冊で
す。

女性が多い職場の上司は必読。単なる「女の子集団」を抜け出して
活躍したい女性にも、おすすめしたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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女性は「聞いているフリ」も極めてうまい。にっこり笑った態度に
安心してはいけません。「トップの言うことだから聞く」という姿
勢を女はハナから持っていないのですから

女性は全員が見ている前で自分ひとりだけがほめられたり、トップ
の成績で表彰されたりするのをあまり好まない

女性同士の噂話やイジメなどをモノともせず、自己実現やキャリア
アップに向かってまっしぐら、という女性なら、あなたが宗方コー
チになって、その女性を鍛えてあげてください。それだけの気概の
ある女性ですから、きっと大物に育ちます

目立つ人を排除するということは、自分たちのチャンスもまた棒に
振るのだということを、女性たちにもわかってもらわなければなりませ


女性にとって、評価してほしいのはその「プロセス」

女性は「小さく」「まめに」ほめなさい

女性が活躍できる会社かどうか。それは業種や業態の違いではあり
ません。いちばん大切なのはその会社の文化。大枠で言えば、その
会社が縦社会の文化か、横社会の文化か、につきる

女性は大声を出されると「怒鳴られた私」の防御に関心が行ってし
まい、思考停止におちいってしまう

女性は夢を語る人が大好きです(中略)夢を語って、部下と思いを
共有できる上司なら、女性もついていこうと思います

女性たちには、仕事上では、どんなに簡単な報告・連絡・相談でも、
すべてがプレゼンテーションであるということを認識させなければ
なりません

女性のモチベーションを上げようとするなら、まずは上司の口から
きちんと「ありがとう」を言うこと

女性にとって「居心地がいい会社」ではなく「活躍できる会社」に

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『上司の頭はまる見え。』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/476319707X
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■目次■

第1章 男は女の九割を知らない
第2章 女には、組織と上司はまる見え
第3章 女の「なんか、イヤ」は千里眼
第4章 女を上手に育てる魅力的な上司
第5章 伸びるのは、上司の勇気と女性の覚悟がある会社

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『ハーバード流マネジメント入門』

2006年07月22日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/490324122X

本日の一冊は、ハーバード・ビジネススクールの教授が、マネジメ
ントの理論と体系、そして実践までを語った一冊です。

マネジメントの歴史や理論についてまとめた本はたくさんあります。
また、マネジャーの心構えについてまとめた本も山ほどあります。

しかし、本書のように、理論と心構え、そして実践のための手順ま
でを含んだ本は、そんなに多くはないと思います。

本書が優れているのは、ズバリ効果的なマネジメントを実践するた
めの計画・予算の策定、結果を評価するためのポイント、人材のモ
チベーションまでを含んでいる点です。

とかくマネジメントの本というと、理論だけ学んで終わりか、読み
終わって「いいマネジャーになろう」と決意して終わるだけの本が
多いのですが、本書は、効果的なマネジメントを実践するための手
順とポイント、マネジャーに求められる役割を丁寧にまとめた点が
違います。

大企業のマネジメントで使えるのはもちろんですが、これから規模
を拡大しようとする中小企業の経営者が読んでも役に立ちます。

安易に人事コンサルに頼る前に本書を読んで、事業計画はどうある
べきか、チームの評価はどうあるべきか、自らの頭で考えたいもので
す。

見た目の割に文章も読みやすく、とてもよくできたマネジメント本で
す。

MBAの教授が書いていますが、中小企業の経営者にこそ、読んで
欲しいおすすめの一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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マネジャーは成功するためには、自制心を発揮しなければならない

あらゆるマネジャーが行わなければならないことがある。それは自
ら仕事を行うことを諦めることだ

GEM:「goal(目標)」「Empowerment(エンパワーメント)」
    「Measurement(測定・評価)」

◆予算を役立たせるための6つの要点 ※一部紹介
1.まず数字ありきではなく、目標を第一に置く。部門が達成したいの
は何か
2.部門の目標と会社の目標とをリンクさせる
5.部下に自分の業績と報酬が連動していることを理解させる

戦略を貫くためには、企業エグゼクティブには相当な自制心が必要
だ。一見儲かりそうだが、実は戦略から外れるような選択肢に常に
誘惑されやすいからだ

変化にリスクと強制が伴うと人は抵抗する

組織内の抵抗の原因は、何がなされるかではなく、どのようになさ
れるかであることが多い

優れた人材活用の基本は、以下のような人間関係を築くことである。
・ニーズとスタイルに合致している
・信頼し合い、オープンである
・意見を正直に表明することは禁じないが、あからさまな対立は最
 小限に抑える
・部下が最大限の能力を発揮するのを促進する
・「進捗状況や問題点はいつでもボスに知らせておこう」という姿勢が
ある

部下たちが、「このマネジャーから最も多くのことを学ばせてもら
った」というマネジャーたちには共通点がみられる。彼らは各々の
部下の短期的な業績と共に長期的なキャリア育成に関心を示し、努
力を支持し、部下が望む限り、あるいは実行できる限り、その行動
に自律性を与え、高くても達成可能なゴールを一人ひとりに設定し、
その結果に直接のアカウンタビリティ(説明責任)をもたせている

エンパワーされたチームでは、社員は一緒に働き、お互いをサポー
トしなければならない。個人の業績だけでなく、グループ全体の業
績に対してもアカウンタビリティを負わなければならない

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『ハーバード流マネジメント入門』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/490324122X
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■目次■

第1部 マネジメントの出発点
第2部 カギとなるマネジメント業務
第3部 マネジャーの主な行動

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『メガトレンド2010』

2006年07月21日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4777104214

本日の一冊は、ジョン・ネイスビッツの共著者として、「メガトレ
ンド」関連書籍を手掛ける、パトリシア・アバディーンによる新刊。

内容は意外なことに、精神性と資本主義の関係を説いたもので、精
神性とリーダーシップ、精神性とビジネス、精神性と消費トレンド
など、経済のさまざまな面と人々の精神性の関連性にコメントして
います。

アメリカから広がって、今や日本でも大きなトレンドとなっている
LOHAS、主要経済誌でも取り上げられるようになった社会的責
任投資など、精神性が経済にプラスの効果を及ぼしている、さまざ
まな例を挙げながら、今後の経済トレンドを解説しています。

本書のなかで著者が強調しているのは、ビジネスを動かす「意識」
の力の重要性。

潤滑油がたまった穴の底に、自社の紙の箱が浮いているのを見て、
無公害のコピー機を開発したというゼロックスの開発者の話など、
具体的な事例をもとに、個人の意識がいかにビジネスにプラスの要
素をもたらすか、力説しています。

装丁から受ける印象とは裏腹に、かなりスピリチュアルな内容とな
っています。

アメリカの消費トレンドや、ビジネスのトレンド、マネジメントの
考え方の変化を知りたい方は、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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富が新しい源――例えば産業ではなくて情報――から派生するとき、
新しい経済の時代が生まれる

意識は今や、資本、エネルギー、テクノロジーのような現世の財産
と同じくらい、ビジネスにとって貴重なものになっています

企業倫理と素晴らしい財務実績には関連性がある場合が多い

自分自身の考えや感情を管理さえできないのに、どうやって自分の
まわりをコントロールできるのか

最良の人材が集まってくるのは、ただ利益を追い求めるだけの会社
ではありません。働く意味を求める深く個人的な思いを満たしてく
れ、かつ社会に貢献している会社なのです

「読み書きのできない人が世界に10億人もいるのに、ビジネスの義
務を果たす相手が株主だけだなんて言ってられますか?」
(ティンバーランドCEO、ジェフ・シュワーツ)

残念ながら、ビジネスとメディアは次の三点を忘れています。1.
食うか食われるかの命がけの任務を実行しているのはCEOではな
くマネージャーだということ、2.実行の本質は順守ではなくコミ
ットメントであること、3.コミットメントがよりどころとするの
は契約という神聖な力であるということ

◆伝説のチェンジ・エージェント、バーバラ・ウォーの仕事の指針
1.前向きな逸脱を展開する
2.人間関係の威力を引き出す
3.不可能な要求をする
4.敵を味方に変える
5.今やっていることの文脈を構成し直す
6.誰のために働くのかを忘れない
7.自分が見たい変化そのものになる

無形資産が、実際にはビジネスにおける物質界を支配している

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『メガトレンド2010』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4777104214
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■目次■

序章 お金とモラルの時代の幕開け
1.精神性の力
2.意識の高い資本主義の夜明け
3.ミドルからのリーダーシップ
4.精神性がビジネスに与えるインパクト
5.LOHAS的消費トレンドが与える影響
6.スピリチュアルこそが企業の業績を上げる
7.あなたの投資が次世代をつくる
終章 資本主義における精神的な変革

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『営業「軍事力」を構築せよ』

2006年07月20日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478375186

本日の一冊は、営業を「軍事」に見立て、戦略を持って組織として
営業して行くことの重要性を説いた一冊です。

著者によれば、これまでの営業が行ってきたのは、「軍艦対軍艦の
海戦、すなわち、受注獲得競争に勝つことだけ」。

一方で、これからの営業戦争に勝とうと思ったら、「制海権」を握
る必要があるというのです。

ちなみにその制海権とは、「自社がすべてのシェアを取ることでは
なく『この会社と付き合っておかなくては損だ』と感じる人をなる
べく多く顧客の内部につくり上げていくこと」。

前段で述べられている顧客の選別をした上で、制海権を抑えるには
どうしたらいいか、営業の「戦術」を超えて、戦略の部分が語られ
ています。

こういった内容だと、つい「一匹狼の営業をどう動かすのか」疑問
に思ってしまいますが、その点も十分とは言えないまでもきちんと
カバーされています。

「戦争」というメタファーを持ち出す必要があったのかどうかは定
かではありませんが、著者独自の主張が目を引きます。

自社の営業体制を見直したい経営者、営業マネジャーに、ぜひ読ん
でいただきたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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時代が大きく変わるときは、単に全体の数字が達成できたからOK
というわけではなく、自社が将来とも収益と成長を確保できる方向
に進んでいるかどうかが重要

優良顧客であればあるほど、取引するかどうかの判断基準は、顧客
から見た「存在価値」となります。あなたの会社が存続できるかど
うかは、顧客に対する「存在価値」が「ある」か「ない」か、この
一点に尽きます

◆これからの新しい営業のビジネスモデル
1.覇者となるため、将来とも収益と成長を確保できる顧客・商品
  目標を設定する
2.その目標を達成する仕組みをつくり、行動する
  ――組織としての営業の戦い方をつくる
  ――組織を構成する営業部隊一人一人の士気を高揚する
3.目標を達成するため計画・実行を統御する仕組みをつくり、行
  動修正する

これからは過去の延長線上の考え方・行動ではなく、将来とも収益
をあげ成長していくため「企業の意図」として生存圏顧客をつくり
上げる発想と行動が必要

市場の覇者となるには生存圏顧客の「制海権」を握る行動を展開し
ていく必要があります

◆顧客を訪問したときに果たすべき2つの任務
1.計画を達成する任務
2.顧客の変化をつかむ任務

自社商品が顧客のところでどう使われているかを鮮明にイメージで
きるかどうかが、営業力そのものの強化につながる

◆顧客が会社の「すごさ」を感じるポイント
1.会社(経営者)の基本的考え方
2.商品的特性――ハード商品およびその基盤
3.提案――ソフト商品
4.対応――人的対応商品

◆人間行動の三つの基本原理
1.人間は頭のなかに描かれた絵(イメージ)で行動する
2.人間は期待されることで行動する
3.人間は評価されることで行動する

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『営業「軍事力」を構築せよ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478375186
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■目次■

第1章 もはや今の営業のやり方では勝てない
第2章 覇者となる新しい営業のビジネスモデル
第3章 「営業」から「戦略営業」への変革を実現せよ
第4章 組織としての営業の戦い方をつくれ
第5章 営業部隊一人一人の士気高揚を図れ
第6章 計画・実行の統御
第7章 顧客にどう見られているか
第8章 戦略営業の実現に向けて

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『テレビCM崩壊』

2006年07月19日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798111147

本日の一冊は、アメリカにおける広告主のマス広告離れの現状と、
その問題の本質を鋭く突いた、話題作。予想通り、アメリカにおい
ては、マーケティング書籍のベストセラー入りを果たしたそうです。

本書には、マーケティングの殿堂として知られるノースウエスタン
大学の名誉教授、ドン・シュルツも推薦の辞を寄せており、その中
で氏は、「本書を書いたのが私だったら良かったのに」とまで言っ
ています。

では、肝心の内容はと言うと、ズバリ、マス広告終焉の兆しとなる
データを並べて分析し、著者の所見を述べたもの。

シニカルな語り口でマス広告の問題点と、広告代理店の不誠実さを
指摘しており、読み物としてはじつに痛快な内容です。

土井は以前に、有名クリエイターたちが集まるセミナーに参加し、
彼らの広告主の顔色ばかりうかがう姿勢にうんざりしたものですが、
アメリカでもどうやら状況は変わらないようです。

本書のなかで著者は、広告代理店の言い訳を一刀両断し、効果がな
いのに不当に高い広告費や、クリエイティブの問題点を冷静に分析
しています。

本書の弱点をあえて挙げるとすると、数年前と比べ、インターネッ
ト広告の値段が随分と高騰している現在、単純にインターネット広
告礼賛はいたしかねる、ということ。

ただ、本書で指摘されている問題は、いつどのメディアにも起こる
ことであり、メディアが抱える本質的な問題でもあります。

メディア・広告に携わる方は、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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テレビCMは、人と違う事をするのを恐れるマーケターによって作
り上げられた神話である。しかし今では、その神話が崩れているこ
とがはっきりしてきた。今こそ、その効果・効率を見直し、台頭す
るニューメディアに眼を向けるべきだ

2004年12月に行われた調査会社Knowledge Networksの調査結果によ
ると、47%の視聴者が、番組終了後あるいはコマーシャルをスキッ
プするために、チャンネルを替えると答えている

75%の消費者が、実は「ながら視聴」、つまり、しゃべったり、食
べたり、雑誌を読んだり、インターネットをしたりと別のことをし
ながらテレビを見ている

テレビの映画番組「ワールド・プレミア」は最悪である。映画館に
も行かず、DVDも所有せず、ビデオオンデマンドも映画チャンネ
ルも引いていない、まるでここ数年洞穴で生活していた消費者のた
めの番組としか思えない

今日の消費者は、自分で自分の行動を決める。この現実を受け止め、
消費者が、できるだけスムーズに購買ができる助けになるツールを、
複数の方法で提供するほうが、実はずっと賢明なマーケティングである

◆変わり行く消費者の消費行動 ※一部紹介
1.今日の消費者は情報通である
4.今日の消費者は繋がっている
5.今日の消費者は時間に追われている

◆Brandchannelの調査による北米のトップブランド(2004)
10年前には存在しなかったようなブランドが地位を占めている。そ
してこれらのブランドのどれもが、テレビCMなどしていない

マーケター達は、ROIではなくRUE、つまり関連性
(Relevance)、
実用性(Utility)、娯楽性(Entertainment)を目指すべきなのである

アメリカ広告機構の調査によると、メディア総予算のうち、平均8.35
%が現在インターネット広告に分配されており、2007年には、この
数字が17%に増加すると予想されている

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『テレビCM崩壊』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798111147
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■目次■

第1部 問題
第2部 解決法……Re:think:4つのマーケティングの要素の再検討
第3部 10のアプローチ……マーケティングと広告を変革するために

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『天才社員の育て方』

2006年07月18日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4891011874

本日の一冊は、名立たるトップアスリートやビジネス界のリーダー
を指導している、メンタルトレーニングの第一人者、児玉光雄さん
が、天才を育てるための考え方とリーダーの資質を説いた一冊です。

スポーツ界のカリスマたちの例をもとに、どうしたら社員の個性を
伸ばし、自主性を育むことができるのか、的確なヒントを与えていま
す。

とくに、心に響くビジョンを掲げるための4原則や、プロセス重視
の部下育成、4段階の能力開発などは、リーダー、マネジャーにと
って必読の内容。

日本の多くのマネジャーが陥っているマネジメント上の失敗を明ら
かにし、その上で適切なマネジメントを説いているため、反省する
こと間違いなしです(土井も反省しました)。

本書を読めば、なぜ部下にまかせても自主的に動いてくれないのか、
ビジョンを掲げても心に響かないのか、その理由がはっきりとわかりま
す。

また、個人がどうやったら能力を伸ばすことができるのか、具体的
なトレーニング方法も含め、述べられています。

社長が何もしなくても優秀な社員が会社を支えてくれる、そんな状
態を作りたい経営者は、ぜひ読んでみてください。

これは結構すごい本かもしれません。

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■ 本日の赤ペンチェック
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◆名将・バレンタイン監督の言葉
「みんなが盗塁できる訳じゃないし、すべきでもない。しかし、足
の速い選手は常にスチールを狙わなければならない。誰もがホーム
ランを打てるわけではないが、パワーヒッターならそれを目指すの
が彼の仕事だ。でもホームランバッターでもないのにホームランを
狙うのは現実から離れている。自分の現実をよく知った上でベスト
をつくす。それがプロフェッショナルだと僕は信じている」

興味深い事実が一つあります。それは、「フォームを改造しない限
り一軍で使わない」と、フォームの徹底改造か、もしくは二軍落ち
かの選択を迫られた時に、イチロー選手は、迷うことなく二軍落ち
を選んだということです

多くの選手が「練習したら、そのうち上手になるだろう」的な発想
で取り組んでいますが、「練習によって自分がどう変わるだろう」
という発想は、二流選手特有の練習への甘い期待であり、そこには
「自分で変えていこう」という意思が見えてきません

◆皆の心に響くビジョンを掲げるための4つの原則
1.物語性 2.共感性 3.印象性 4.成果性

人のやる気というものは、裁量権と一対になっているもの

部下が「どれだけ成長したか」という点に意識を注ぐこと

「情熱」という素養は、どうも先天的要素が強く、後天的に会得す
るのはかなり難しい要素

◆天才を育てるための4段階の能力
1.持続力 2.没頭力 3.創造・発想力 4.人間力

◆部下の行動癖をつけさせる5つの法則
1.小さくていいから、部下に裁量権を与える
2.全力を尽くせば、仮に失敗しても構わないという雰囲気をつくる
3.最終的に上司が全責任をとることを明確に部下に宣言しておく
4.上司がバックアップしてやるという体制作りをする
5.「ごくろうさん!」「よく頑張ったな!」と頻繁にリーダーの
  ほうから部下に一声かける

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『天才社員の育て方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4891011874
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■目次■

はじめに
I. 組織力より天才社員の時代
II. 天才社員が育つ仕組みづくり
III.天才社員が育つ風土づくり

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『会社の寿命10年時代の生き方』

2006年07月17日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763196928

本日の一冊は、ベストセラー『加速成功』の著者、道幸武久さんが、
2年ぶりに放つ、注目の新刊です。

※参考:『加速成功』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763195956

今回の著書は、タイトルからもわかるように、サラリーマンの今後
の人生設計やキャリアについて論じた一冊。

大ベストセラーとなった三浦展さんの著書『下流社会』で示された
未来の社会をいかにして生き残っていくか、具体的な考え方とアド
バイスを示した一冊です。

※参考:『下流社会』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334033210

本書で著者が提案しているのは、雑誌「アントレ」が打ち出した、
「プロワーカー」的な生き方。

マインド、技術、コミュニケーション力、時代を読むセンスなどを
磨き、プロワーカーとして自立した生き方を選ぶことをすすめていま
す。

サラリーマンの新たな生き方の指針として、またこれからの稼ぎ方
のヒントとして、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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プロフェッショナル・マインドを磨き、「その道のプロ」として生
きるか。努力を惜しみ、「下層サラリーマン」の道を歩むか。極端
にいえば、会社の寿命10年時代には、選択肢はこの2つしかありません

◆会社の寿命10年時代を豊かに生きるための具体的方法
1.自分の人生の設計図をもつ
2.年収が下がる前に手を打つ
3.自分サイズの幸福を見つける
4.プチ・ブランド人という生き方を目指す

重要なのは過去の事実ではありません。その事実に自分がどのよう
な意味づけをしているかなのです

人生を変える、生き方を変えるというのは、岐路における自分の選
択パターンを変えるということ

「最低限、これだけあれば自分は幸せに暮らせる」その額を知って
いるのといないのとでは、ライフプランのリアリティはまったく違
ったものになります

これからはヘッドハンターとつきあうのが当たり前の時代になる

タダで手に入る情報や知識には限りがあります。本当に自分を成長
させるためには、自己投資だと意識して、きっちりと対価を支払っ
て「情報や知識を買う」という意識をもつこと

不安や混乱が各家庭に蔓延しているのは、実は、人々が日本型シス
テムの崩壊を感じていながら、家族のかたちにおける価値観を変え
ようとしていないことが最大の原因

人は「目的」をもっていないとお金に負けてしまう

幸せな人生を生きるために大切なのは、周囲の価値観に負けないこと

◆プロフェッショナルとして幸せに生きるための力
「心」「技」「体」「伝」「読」「運」

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『会社の寿命10年時代の生き方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763196928
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■目次■

はじめに
第1章 「会社の寿命10年時代」がやってきた
第2章 「人生の設計図」はこうして描こう
第3章 年収が下がる前に「この手」を打とう
第4章 「自分サイズの幸福」はこうすれば見つかる
第5章 「プチ・ブランド人」という生き方を目指そう
おわりに

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