ポーランドからの報告

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ポーランド人との恋愛・国際結婚

2006年12月01日 | 一般

日本は今、結婚総数の20組に1組が国際結婚という、国際結婚ブームを迎えています。

そんな中、ここ数年、ポーラン人と日本人のカップル・ご夫婦が急増しています。ポーランドと、日本-かつての社会主義の時代こそ、自由な行き来もままらなかった両国ですが、ポーランド人と日本人というのは、不思議と相性があうようです。

   

興味深いのは、この最近増えている日ポのカップルのうち、その多くは、イギリス、アイルランド、アメリカ、カナダ、オーストラリアなど、日本でもない、ポーランドでもない、第三国で出会ったケースなんです。とりわけ、男性がポーランド人、女性が日本人の場合、その圧倒的多数が、第三国で出会い、結婚してそのまま居住しています。(手元に統計等ないので断言はできませんが)

確かに、アメリカ、カナダ、オーストラリアには、昔からのポーランド人移民が多数住んでいますし、2004年5月にポーランドがEUに加盟してからは、ポーランド人労働移民が、イギリス、アイルランド、スウェーデンに怒涛のように押しかけました。国外のポーランド人コミュニティは、いまや1000万人近くいるといわれています。しかしポーランド人が一番多く住んでいる国は、もちろんポーランドです^^ 「それなのに、第三国で知り合うケースのほうが、ポーランドや日本で知り合うケースより多いのは、なぜなんだろう」 そうふと思い、その理由を思案してみました。

   

もちろん第一の理由は、絶対数の差でしょう。アメリカ、カナダ、オーストラリアなどの国には、留学やワーキングホリデーなどで多数の日本人が住んでいますが、一方ポーランド国内に住んでいる日本人は、たったの千人、しかもその多くが家族で来ている日本企業駐在員の方です。また日本に住んでいるポーランド人も数百人程度です。当然ながら、日本人、ポーランド人の絶対数が多ければ、それだけ素敵な出会いの数も多くなりますよね。

しかし、私がもう一つ考えたのが、ポーランドに住んでいるポーランド人と、ポーランド国外に移住しているポーランド人の、質の差。どういうことかというと、日本人にも、国際結婚にあこがれる人と、結婚は絶対日本人同士で、という人がいるように、当然、ポーランド人にも、国際的な人と、保守的な人がいます。

そしてEU加盟後も相変わらず先行きが怪しいポーランドでは、英語がしゃべれて、ある程度の教養がある国際派のポーランド人の多くが、とっくにポーランドを脱出して、イギリスなど他国に移住済みなんです。(首都ワルシャワではそうでもありませんが、やはり地方に行くほど、この傾向にあります。)なにせ最近のポーランドは、まったくいいことなし。例えば先日のニュースを挙げても、数年前に始まった社会保障年金制度がもう破綻しそうだというニュース、郵便配達員が賃金値上げを求めてストライキをしているニュース、来年からまたガス代値上がりのニュース... 明るいニュースがあまりありません。

   

もともとポーランド人、とりわけ男性は、結婚ということに関してはかなり保守的です。殆どの人が「結婚はポーランド人同士以外考えられない。100歩譲って、同じキリスト教徒のヨーロッパ人」と考えているんです。というかイギリスやアイルランドに移っても、ポーランド人同士で固まって住み、ポーランド人同士でカップルになるのが、ポーランド人ですから。(もちろん例外もあるでしょうが、大雑把にこういう傾向はあります。)

「宗教も違う、文化も違う、そんな外国人とも仲良くなりたい。恋愛の相手はポーランド人にこだわらない」-こういう前進的な考え方ができるポーランド人の多くが、とっくに国外脱出済み、だからポーランド国外でのほうが、かえって素敵な出会いの確率が高くなるのでは、と思うのです。

とまあそういうわけで、ポーランド人と仲良くなりたい人、恋愛したい人がもしいたら、ポーランドに住むより、イギリスやアメリカ、オーストラリアなど第三国に住むのが得策かもしれません。私が気が付いた限り、ポーランド人に限らず、チェコ人、スロバキア人、クロアチア人、セルビア人、ボスニア人、ルーマニア人など、中欧・東欧の国の方と恋愛・国際結婚されている方の多くが、やはり第三国で出会ったケースのようです。-中欧・東欧の人との恋愛は、本国より国外で出会ったほうが、うまくいく-なんてそのうち言われるようになったりして!?


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