ポーランドからの報告

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ザリピエ村訪問記・番外編 喫茶店 ウ・ザリピアネク

2007年04月30日 | 特集

ザリピエ村はぜひ訪問して見たいけど、なにせ遠すぎる... とお思いの方に朗報!クラクフにいながらにして、ザリピエ村の雰囲気を味わえる喫茶店があるのです。

   

その名も、-U Zalipianek- その名の通り、店内の壁という壁が、一面ザリピエ村風のペインティングで飾られています。

   

この喫茶店のペインティングは、ツリウォーヴァのお孫さんらがじきじきに手がけただけあり、大変きれいです。

   

この喫茶店 U Zalipianek は、中央広場から西へ出るシェフスカ通りと、緑地帯(プランティ)の交わる場所にあります。

U Zalipianek
ul. Szewska 24 Krakow


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ザリピエ村訪問記 7 ペインティングアート体験教室

2007年04月29日 | 特集

この文化センターでは、年間を通してペインティングアート教室が開かれています。

   

時間は約一時間半、参加費用は15zl程度で、小学生から参加が可能です。絵の具、絵筆など、ペインティングに必要なものは、すべて貸してもらえますので身一つで出かけていっても大丈夫です。

   
   

昔はこのように、白樺の枝の先端を石で砕いて繊維状にし、筆として使っていました。ですのでこのペインティング体験教室でも、このように筆を作るところからはじめます。もちろん手っ取り早く学びたい人は、普通の馬毛の絵筆を使ってもかまわないそうです。

   

写真は料理へらにペインティングをしているところ。ペインティング教室では、まず紙にかかれた花の絵にペインティング(塗り絵)をし、そのあとで同じ模様を木製または陶器のアイテムの上に描いていきます。また子供向けには、あらかじめ花模様がひとつかかれたアイテムが用意されており、それに描き足していくだけで、時間内にそれなりの作品ができるように工夫されています。

   

このペインティングアート教室への参加には、事前の電話予約が必要になります。ただ毎年、聖体節(Boże Ciało)前後は、ペインティングアート・コンテストの準備の都合上、忙しいのでお休みになります。また教える都合で、ある程度のポーランド語の理解力が必要とのことで、ポーランド語ができない方の場合には、通訳がつくことが望ましいそうです。

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ザリピエ村訪問記 6 Dom Malarek

2007年04月28日 | 特集

村の文化センター・Dom Malarek(女流画家の家)を訪れました。

   

この文化センターでは、ペインティングコンテストや、ペインティング教室など、村の美しい伝統を守り受け継いでいくためのさまざまな催しものが開催されています。

   

とりわけ毎年の聖体節(Boże Ciało)の後の週末(金-日曜日)に開催されるペインティングコンテスト・Konkurs "Malowana Chata" は村の名物となっています。今年のコンテストは6月8日(金)~10日(日)です。文化センターには、過去の入賞者の作品の写真が飾られています。またネットでも、過去の入賞作品をみることができます。

   

この文化センターでも、かわいらしいお土産が沢山売られていました。

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ザリピエ村訪問記 5 ザリピエ村へのアクセス

2007年04月27日 | 特集

ザリピエ村はクラクフから約90kmと日帰り圏内ですので、レンタカーかタクシーをハイヤーして、クラクフから日帰りで向かうのがよいと思います。バスは非常に不便で何度も乗り換えになります。また電車は近隣のオレスノ(Olesno)まで出ていますが、そこからはやはりタクシーかバスになります。ただこのザリピエ村は、点在する民家を見て回るのが醍醐味ですので、やはり自由に移動できるレンタカーかタクシーの利用が最適ではないかと思います。

クラクフから車での行き方は二通りあります。

 1 国際道路E40をタルヌフ(Tarnów)方面へ約80km、そこから北上。やや遠回りだが、大型バスの場合に便利
 2 県道79号をサンドミエジュ(Sandomierz)、ルブリン(Lublin)方面へ 約80km。途中オパトヴィエツ(Opatowiec)で、右にそれ川を渡り、そこから東(タルヌフ方面)へ約7km。大型バスは無理

今回私は2の県道79号で行きました。こちらのルートが、クラクフからの最短距離ではないかと思います。ただこの2番のルートは、大型観光バスでは通れません。なぜなら、途中オパトヴィエツ(Opatowiec)という町で県道79号から右折し、川を渡るのですが、なんと、この川に橋がないからです!橋がなくて、かわりに、車ごと渡し舟(PROM)で川を渡るのです!この渡し舟が、普通自動車2台くらいまでが限度で、10トンの大型観光バスでは通れないため、大手旅行会社の観光ツアーでは、やや遠回りでも、1番のタルヌフ方面からのアクセスとなるようです。

   

[写真]渡し舟にのって川を渡る車。川の両岸にケーブルが渡してあり、このケーブルにそって渡し舟が動くようになっています。渡し舟は夜8時まで。夜8時を過ぎてしまうと、対岸へ渡れません。

   

ちなみにポーランド国内にもう一箇所、ドイツ国境に近い地方に、ザリピエ(Zalipie)と呼ばれる場所があります。地図やカーナビなどで目的地を探す場合は、間違えないように気をつけなければなりません。またこのザリピエ村自体、道路に名前がなく、非常に迷いやすいです。地図・カーナビは必須です!

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ザリピエ村訪問記 4 ツリウォーヴァの家

2007年04月26日 | 特集

下の記事でご紹介した、タルヌフ地方博物館分館・フェリツァ・ツリウォーヴァの家-Muzeun Okęgowe w Tarnowie ZAGRODA FELICJI CURYŁOWEJ w ZALIPIU の内部をご紹介します。

   

全部で2部屋、総面積50平米ほどの、とてもこじんまりとした博物館です。30分もあれば十分見学できます。

   

ツリウォーヴァのお孫さんにあたる女性が、この博物館の管理・ガイドをしています。(ガイドはポーランド語のみです。)

   

この博物館では、フェリツァ・ツリウォーヴァ本人のものによるペインテイングを見ることができるため、大変訪れる価値のある場所です。

   

館内にはきれいなお土産も沢山売られています。

   

博物館の開館時間は、火曜日-日曜日が10-14時、月曜日休館です。入場料一人3zl、写真は5zlとなっています。訪れる際は、事前に電話予約を入れておいた方が確実です。(緊急で休館になることもあるため)

事情によりどうしても到着が14時過ぎになってしまう場合でも、事前に連絡をしておけば入場できます。(その場合は入場料が二倍の6zl になるそうです。) また開館時間であるにもかかわらず、ドアに鍵がかかっている場合は、向かいの家にいくと鍵をもらえます。

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ザリピエ村訪問記 3 フェリツァ・ツリウォーヴァ

2007年04月26日 | 特集

フェリツァ・ツリウォーヴァ・Felicja Curyłowa (1904-1974)は、ザリピエ村出身の女性画家です。

   

ザピリエ村のペインティングアートは、このツリウォーヴァが最初に始めたことによります。その後、村の女性がツリウォーヴァからアートを習うことで、村中に広まりました。

   

ツリウォーヴァの死後、その住居がタルヌフ地方博物館に買い取られ、タルヌフ地方博物館分館・フェリツァ・ツリウォーヴァの家 Muzeun Okęgowe w Tarnowie - ZAGRODA FELICJI CURYŁOWEJ w ZALIPIU として、観光客に開放されています。

   

村の共同墓地にある、フェリツァ・ツリウォーヴァのお墓。墓石にもきれいなお花のペインティングがされています。

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ザリピエ村訪問記 2 村で見られるペインティングアートの数々

2007年04月25日 | 特集

ザピリエ村のペインティングアートは、この村に住んでいた著名な女流画家、フェリツァ・ツリウォーヴァ(Felicja Curyłowa, 1904-1974)が始めたことによります。

   
   

その後ザリピエ村の女性がツリウォーヴァからペインティングアートを習うことで、村中に広まりました。厳しい寒さが続く長い長い冬の間、娯楽もあまりない小さな田舎村で、ペインティングアートは時間をつぶすのに最適なホビーであるからです。

    

ザリピエ村の女性の多くが、このペインティングアートに興味を持ち、アート作家として活躍しています。またザリピエ村の女性が近隣の村の男性と結婚することにより、嫁いだ先でもアート製作が広まり、いまや近隣のいくつかの村でも、ザリピエ村風のペインティングアートが見られるそうです。

   
   

とりわけ毎年6月のペインティングコンテストの前後に訪問すると、実際に村の女性がペインティングをしている様子もみることができます。

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ザリピエ村訪問記 1 ザリピエ村

2007年04月24日 | 特集

ポーランド南部のとても美しい村、ザリピエ村(Zalipie)を訪れました。

ザリピエ村は、マオポルスカ県、ドンブロフスキ郡、オレスノ市に属します。村の総面積約8平方km、人口はたった800人程度の、非常に小さな田舎の村です。

   

この村は、家々にとてもきれいなお花模様のペインティングがされていることで有名な村です。家の外壁、内壁、暖炉、天井から、庭の東屋や犬小屋、池にかかる橋や井戸など、ありとあらゆるものに、村の女性によって施された、色とりどりのお花模様のペインティングがされており、観光客も気軽に見て回ることができます。

   

以前からポーランドでは、知る人ぞ知る観光名所として人気がありました。また日本でも、昨年フジテレビの番組「あいのり」で紹介されからにわかに知名度が上がっており、日本人観光客も年に何人かおとずれています。

   

ザリピエ村には、このように花模様のペインティングがされた民家が点在しており、車で見て回ることができます。(地図で見ると隣接しているように見えますが、実際には個々の家はかなり離れており、徒歩ではきついと思います。)

   

地元の人は外国人慣れしており、個人の家の外壁などの写真をとっても、とくに嫌がられることはありません。ただ撮影OKなのは外壁だけで、原則として民家の中には入れません。ザリピエ村の民家は室内の暖炉や内壁・天井などのペインティングもとてもきれなので、本当はこちらも是非見たいところですが。。。宿泊施設として旅行客に宿を提供している家が二・三あるようですので、村の文化センターに問い合わせてみるとよいと思います。

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1zl プレッツェル

2007年04月23日 | レストラン・ショップ

クラクフ旧市街を歩いていてよく見かけるのが、路上パン屋さん。写真のようなプレッツェルとよばれる丸いドーナツ状のパンを売っています。

  

ポーランド人は伝統的に外食はほとんどせず、ご飯は自宅で家族そろってとるのが普通です。でも仕事や学校の都合などでちょうどおなかがすいたときに家に帰れない人は、この路上パン屋さんでプレッツェルを買って食べるのです。

値段は1zl前後(日本円で45円程度)、こんなに安いのに、ひとつ丸々食べれば2・3時間は腹持ちする、大変な優れものです。

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ポーランドがユーロ2012開催地に決定 2

2007年04月22日 | イベント

ウクライナとともにユーロ2012の開催地に決定し、おおいに盛り上がっているポーランドです。

ところで最近よく聞く言葉が -Czy zdonżymy? 間に合うのか?-

サッカー選手権・ユーロ2012では、ポーランドでは、ポズナニ、ワルシャワ、グダニスク、ヴロツワフの4都市が、ウクライナでは、キエフ、リボフ、ドニェプロペトロフスク、ドネツクの4都市、合計8都市が競技開催地となります。これらの都市では、これから2012年までの5年間で、スタジアムやホテルなどの整備に追われることになります。それに加え、鉄道や高速道路などの未整備が指摘されており、これから急ピッチでのインフラ整備作業に追われることになります。

ここで問題な点は、ポーランド・ウクライナとも欧州有数の国土が広く、ポーランド北部のグダニスクと、ウクライナ南東部のドネツクでは実に約2000kmもはなれていることです。これは北海道から鹿児島までに匹敵する距離ですが、その間に高速道路が50km以下であることから、高速道路の建設を急ピッチで進める必要があります。

ポーランドでは、建築業界・土木作業業界での労働力の不足が指摘されています。これらの業界で働く若者が、ポーランドよりも賃金の高いイギリスやアイルランドなどに出稼ぎに出てしまい、国内では逆に深刻な労働力不足となっているためです。18日の共催決定を受けて、19日に開かれた記者会見では、早くもヤロスワフ・カチンスキ首相が、「建築・土木作業業界での労働力の不足の問題については、中国などアジア地方から労働者を補充する」と発言しており、多方面からの投資計画が進められています。

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