ポーランドからの報告

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山岳リゾート地、ザコパネへ行って来ました ③

2006年06月30日 | 観光ガイド
ザコパネ滞在3日目は、グバウフカ山へ行って来ました。グバウフカ山は手軽に楽しめる観光スポットとして定番の場所で、ケーブルカーやリフトで山頂まで登ると、ザコパネ市街や、はるかタトラ山脈の岩山を見渡せます。景色のいいことも手伝って、のんびりねそべって日光浴、がポーランド人の休日スタイル。都会では日当たりの悪い家も多いことから、リゾート地では、思う存分太陽の光を楽しみます。私達もそれにならい、のんびりと日向ぼっこをしてすごしました。



ザコパネは、どちらかというと、海外からの観光客よりも、地元ポーランド人のためのリゾート地。そういうわけでか、私自身も、「海外からの観光客」として訪れた5年前に比べ、「ポーランド在住者」として訪れた今回のほうが、ザコパネを思う存分楽しめたという気がします。モルスキエ・オコしかり、グバウフカ山しかり。

そして今回、クラクフの自宅から出かけてみて、その近さも魅力の一つなのだと気付きました。自宅からわずか2時間でリゾート地へいけるなんて、とても贅沢ではありませんか?(東京に住んでいた頃は、多摩地区にある自宅から成田空港まで、すでに3時間かかったことを思い出します。) 


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山岳リゾート地、ザコパネへ行って来ました ②

2006年06月28日 | 観光ガイド
ザコパネ滞在2日目は「モルスキェ・オコ(Morskie Oko)」という名の青緑色の湖を見に、タトラ自然公園へ出かけました。

モルスキェ・オコは、平原の国ポーランド において、数少ない山岳リゾート地の一つです。タトラ自然公園へはザコパネからミニバスで約30分。そして自然公園の入り口からさらに岩山の中の道を歩くこと2時間20分、急に視界が開けると、青緑色の湖が目の前に広がります。



モルスキェ・オコ(Morskie Oko)とは、ポーランド語で「海の瞳」という意味。ポーランド人には、きれいな青い色=「スラブ民族のきれいな青い瞳」のイメージがあるのですが、モルスキエ・オコも、その湖水の色が、まるで青い瞳のように美しいことから、「海(色)の瞳」の名前がついたようです。しかしもちろん、湖水の色は実際には青一色ではなく、季節・天候・水深などによって、青色や緑色、エメラルドグリーンなど、さまざまな表情をみせます。そしてそれがまた、モルスキエ・オコの魅力の一つでもあります。

そんなわけで、ポーランド人は、タトラ山脈やモルスキエ・オコが大好き。ザコパネにきたら必ず訪れる場所となっています。

とはいえ平原の国のポーランド人に大人気のモルスキエ・オコも、実は日本人からすると、よくある高原の湖といった感じなんです。(モルスキエ・オコを訪れた複数の日本人談)ご多分にもれず私も、5年前に(まだ日本に住んでいた頃)旅行でザコパネとモルスキエ・オコを訪ねたときは、「こんなものか。ずいぶんと小さいな」というのが正直な感想でした。しかし二度目の今回は、逆に「なんてすばらしい!」と素直に感動してしまいました。平原の国に3年住んで、思考回路もポーランド人と似てきたのでしょうか? 


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山岳リゾート地、ザコパネへ行って来ました ①

2006年06月27日 | 観光ガイド
6月の聖体節の連休を利用して、二泊三日で、ザコパネに遊びに行って来ました。聖体節の祝日は必ず木曜日にあたるため、金曜日に休みを取ると、木・金・土・日の四連休になります。あまりお天気があまりよくない日が続いていたので心配でしたが、連休中はなんとか晴れになりそうとわかったところで、急いで旅支度。宿もあわてて予約し、とるものもとりあえず、といった感じで出かけました。

ザコパネは、平らな国ポーランドにおける数少ない山岳リゾート地。夏は登山、冬はスキーと一年中大勢の観光客が訪れる行楽地です。私がザコパネを訪れるのは、今回が二度目。前回は5年前に一度、まだ日本に住んでいた頃に、観光でクラクフとザコパネを訪れています。



ザコパネの街の見所は、クルプフキ通り・コシチェルナ通り・コシチューシコ通りの近辺に大体集中しています。とくにメインストリートのクルプフキ通りは、一年中所狭しと屋台がならび、手作りの民芸品や野菜や果物、チーズなどが売られていて、ただ散策するだけでも、とても楽しめる場所です。

通りを歩いてお土産物屋を眺めたり、民族音楽を聴きながら屋台でビールを飲んだり。そんなこんなで街をぶらぶらしているうちに、初日の夜は暮れていきました。


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名門ヤゲウォ大学

2006年06月20日 | 歴史

クラクフは学生の街です。毎年新学期のシーズンには大勢の若者が町にあふれ、逆に大学が夏休みになると、街全体がなんだかひっそりとしてしまいます。

クラクフのヤゲウォ大学は、プラハのカレル大学に次いで、ヨーロッパで2番目に古い歴史を持つ名門大学です。14世紀、時の大王カジミエジュ三世によって、官僚を養育する目的で創立されると、16世紀には南欧で発生したルネッサンスをいち早く取り入れ、東欧ルネッサンス文化の担い手となりました。地動説を唱えたコペルニクス、ローマ法王ヨハネ・パウロ二世など、ポーランドの歴代の著名人がこの大学で学んでいます。



現在でも、ワルシャワ大学と共に国内トップレベルを競い、物理学や情報科学、医学のレベルが非常に高いことで知られています。英語で学べることから国外からの留学生も多く、特に2004年5月にポーランドがEUに加盟してからは、北欧からの医学生が目だって増えました。

写真は15世紀から残るゴシック様式の大学校舎、コレギウム・マイウス。まるで中世にタイムスリップしたかのような、とても素敵な空間です。構内には、自然科学や歴史などに関する6つの博物館が入っており、コペルニクスが天体観測に使った天球技も展示されています。


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クラクフ・ヴァヴェル城

2006年06月12日 | 観光ガイド

クラクフの王宮、ヴァヴェル城は、ポーランドを代表する歴史遺産です。ポーランド語で『Zamek Krolewski na Wawelu~ヴァヴェルの上の王宮』と呼ばれているように、ヴィスワ川を背に、ヴァヴェルの丘の上に建っています。

ヴァヴェル城の歴史は10世紀にまでさかのぼります。1320年にクラクフがポーランドの首都となると、国の政治をつかさどる王宮として、また文化の中心地として栄えました。



王宮はゴシック様式にて建設され、その後16世紀初頭にジグムント王によってルネッサンス様式に大改築されました。王室は全部で71室あり、3階建ての外付きアーケード式回廊が、中庭をぐるりと取り囲んでいます。この王宮の中庭の一角に、壁際にそって人が並んで立っている場所があります。チャクラムとよばれるその場所に立って瞑想していると、不思議なパワーが沸いてくる、とい言い伝えがあるそうです。

城内にはちょっとしたカフェやレストラン、ホテルなどもあり、のんびりとした時間を過ごすには、まさに最適の場所。観光客や小中学生の遠足のグループの他、地元の人も沢山来ています。




16世紀末、国土の東方への拡大に伴って、ポーランドの首都はクラクフからワルシャワに移転されました。しかし今でもクラクフの人は「政治的な首都はワルシャワだけれど、文化の首都はクラクフ」と自分達の街にとても誇りを持っています。


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古都クラクフ

2006年06月10日 | 観光ガイド

私の住んでいる街クラクフは、ワルシャワ、ウッジに次いで、ポーランドで三番目に大きな街です。16世紀末までポーランドの首都として栄え、現在でも演劇やオペラ、コンサートなど、数々の文化的な催しものが開かれることから、「ポーランドの文化の首都」とも称されています。

ユネスコ世界遺産に指定されている旧市街の街並みは、中世から現在まで大変よく保存されており、毎年ヨーロッパ内外から多くの観光客が訪れます。写真は クラクフ・中央広場 、総面積4万kmと、ヨーロッパ有数の規模を誇ります。オープンカフェやお土産物屋、花屋などがでて、いつも沢山の人でにぎわっています。



中央広場からグロツカ通りを南へ向かうと、左側には聖ペトロ・パウロ教会。そこから通りを右へまがると、「クラクフでもっとも美しい通り」といわれるカノニチャ通りにでます。その昔、バルバカン・フロリアンスカ門 を通り、中央広場、グロツカ通り、カノニチャ通りと続く道は、王様が凱旋から帰国したときに通った『王の道』でした。旧市街を走る馬車にのり、この『王の道』を中央広場からヴァヴェル城まで進めば、気分はもうすっかりクラクフっ子です。


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初めまして

2006年06月07日 | 一般

皆様、はじめまして!

「ポーランドからの報告」のヴァシレフスカ・幸子です。

ポーランド人の夫と結婚し、3年前にポーランドのクラクフに引っ越してきました。当初は短期滞在の予定でしたが、子供も生まれ、いつのまにやらすっかり定住してしまいました。

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