ポーランドからの報告

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ヨハネ・パウロ2世ゆかりの地を歩く ④ 法王のクレムフカ

2006年09月15日 | ヨハネ・パウロ2世

クレムフカ(Kremówka)とは、たっぷりのクリームをパイ生地にはさんだケーキで、りんごのケーキ・シャルロトカ(Szarlotka)やチーズケーキ・セルニク(Sernik)などと並び、一般家庭でよく食べられているポーランドの伝統的なケーキです。

そのクレムフカが、ある日突然 法王のクレムフカ(Kremówka Papieska) として一躍人気になりました。1999年6月、ヨハネ・パウロ2世のヴァドヴィツェ凱旋の時のことです。広場でのミサにて、ヨハネ・パウロ2世が、子供時代によく通った中央広場の一角のケーキ屋のクレムフカが美味しかった、とのエピソードを話したところ、翌日には町の全部のケーキ屋からクレムフカを筆頭にありとあらゆるケーキが売り切れてしまったのです!それ以来「クレムフカは法王のケーキ」というイメージがすっかり定着しました。

  
  

ヨハネ・パウロ2世ご用達のケーキ屋さんは残念ながら1950年代に廃業し、現在その建物には銀行が入っています。しかしヴァドヴィツェの街のカフェでは、必ずこのクレムフカを出しているので、ヴァドヴィツェを訪れたら、クレムフカを食べるのが、通な楽しみ方となっています。

というわけで、私も先日ヴァドヴィツェを訪れた際に、ヨハネ・パウロ2世の生家の真向かいにあるカフェに入ってみたのですが...残念ながらここのカフェのクレムフカは全然美味しくありませんでした。クレムフカはクリームの味が勝負なのに、そのクリームが全然美味しくなくって...しかも値段は安かったとはいえ、一切れが小さかったですし...どうにもこうにも近所のケーキ屋のクレムフカの方がよっぽど美味しかったです。というわけで、法王のケーキとはいえ、クレムフカにもあたりはずれがあるようです。私の場合ははずれでしたが、多分ほかのカフェでは美味しいクレムフカが味わえると思いますので、ぜひお試しになってみてください。



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