ITサービス市場の拡大が続いている。 しかし、これは必ずしもシステム・インテグレーション・ベンダーにとって朗報とは言い難い。もともとシステム・インテグレーションは、システムのオープン化の流れの中でビジネスを拡大してきたが、いまやそこはマーケットの拡大以上に競争の激化が進行しており、収益を上げるのが非常に難しくなってきている。日本においても大手システム・インテグレーション・ベンダーが価格下落に苦しんでいるという現状がある。
ITサービスの市場には、IBMの参入に倣って、大手ハードウェアベンダーが次々と参入してきている。また、インドのようにもともとは低コストを売りにしていたベンダーも、今では業務ソリューションを展開するまでに実力を付けてきている。ITサービス市場拡大とは言いながら、既存のシステム・インテグレーション・ベンダーのマーケット・パイはむしろ小さくなっていっていると言えるのである。こうした中、中規模のシステム・インテグレーション・ベンダーは、規模の経済を追い求めるか、独自性を打ち出していかなくては生き残っていくことが難しくなる。
また、Web Servicesのようなインターオペラビリティを実現する技術の発展は、ますます単純なインテグレーションのニーズを減少させ、システム・インテグレーターのビジネス規模を縮小していくこととなる。
こうしたなか、既存のシステム・インテグレーション・ベンダーは、新しい中長期のビジョンを打ち出すことが求められているのではなかろうか。業績不振に陥るベンダーは、プロジェクト管理の強化や開発コストの削減などによる価格下落への抵抗力をつけることに腐心しているが、そうした短期的な課題への対処に加え、自らの役割を革新していくことに力を注ぐ必要がある。
景況感の改善は、一時的にシステム・インテグレーション・ベンダーの業績を回復させる可能性はあるが、そこで新機軸を打ち出せるか否かが中長期での成長力を左右することになるだろう。
ITサービスの市場には、IBMの参入に倣って、大手ハードウェアベンダーが次々と参入してきている。また、インドのようにもともとは低コストを売りにしていたベンダーも、今では業務ソリューションを展開するまでに実力を付けてきている。ITサービス市場拡大とは言いながら、既存のシステム・インテグレーション・ベンダーのマーケット・パイはむしろ小さくなっていっていると言えるのである。こうした中、中規模のシステム・インテグレーション・ベンダーは、規模の経済を追い求めるか、独自性を打ち出していかなくては生き残っていくことが難しくなる。
また、Web Servicesのようなインターオペラビリティを実現する技術の発展は、ますます単純なインテグレーションのニーズを減少させ、システム・インテグレーターのビジネス規模を縮小していくこととなる。
こうしたなか、既存のシステム・インテグレーション・ベンダーは、新しい中長期のビジョンを打ち出すことが求められているのではなかろうか。業績不振に陥るベンダーは、プロジェクト管理の強化や開発コストの削減などによる価格下落への抵抗力をつけることに腐心しているが、そうした短期的な課題への対処に加え、自らの役割を革新していくことに力を注ぐ必要がある。
景況感の改善は、一時的にシステム・インテグレーション・ベンダーの業績を回復させる可能性はあるが、そこで新機軸を打ち出せるか否かが中長期での成長力を左右することになるだろう。