京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

魔法くるくる

2016-09-16 18:49:12 | 日記
 魔法くるくる
            金澤 ひろあき

綿飴の魔法くるくる春の雲
あの声のぼやきが届く年賀状     
初出勤ハードル徐々に上げて行く
正月のテレビに背を向け肘枕     
回送となる終電車枯野行く
成人の日の佳き酒を酌み酌まれ    
遺す物なにも無き家寝正月
日向ぼこお話相手待っている     
落ち椿残り時間よかがやけよ

 終電車に久しぶりに乗りました。一駅ごとに人が降りていく。
けれど乗ってこない。だんだん車両ががらんどうになっていく。
そのさびしさを、体感しました。

贈答の句 半夏生の庭

2016-09-16 08:57:41 | 日記
贈答の句 半夏生の庭
 梅雨の花といえばまず想い浮かぶのが、あじさいでしょうか。
  あじさいはさびしがりやにちょうどよし  金澤 ひろあき
  あじさいを手折りし人も虹色の顔     河本 美子
 この時期、半夏生も元気です。雨がよっぽど好きなんでしょう。ドクダミ科だそうで、白い。
みどりが交じっているのもあります。
 京都建仁寺の塔頭、両足院は、池のまわりにこの半夏生がたくさん咲きます。
 亀をイメージした山と鶴をイメージした池。そしてその奥には、大名茶人、織田有楽斎の茶室、
如庵の写しがあります。如庵(写し)の中では無理ですが、その隣りの茶室では、時期により茶席が設けられます。
  鶴の池ふちどりにする半夏生       ひろあき
  半夏生暗き茶室の黒茶碗         同
  半夏生みどりの波の上に白        同
  降る雨に鶴亀に添う半夏生        美子

手持ちの時間

2016-09-16 08:14:01 | 日記
 手持ちの時間
           金澤 ひろあき

口への字大根抜いている美人     
日向ぼこ手持ちの時間のびちぢみ
去年今年白髪のすこし増えた顔    
にっこりと笑う赤ちゃん春迎う
しゃぼん玉夢からさめないところまで 
ブリ大根ひとときなごむ詩の議論
初日の出見て来て寝心地よきわが家  

 50代も後半になってくると、だんだん
「手持ちの時間」が貴重になってきています。
 若いうちは意識しませんでしたが。