京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

 嘘っぽい

2016-09-30 10:08:20 | 日記
 嘘っぽい

     金澤 ひろあき
マスクする己の顔の嘘っぽい
春の雪また足踏みをくり返す      
鬼をよぶ声うららかにかくれんぼ
梅園や天につぼみをはずませる     
梅日和小町の寺に朱をさして
初蝶のこの世にちょっと腰かける    
僕を忘れないで 3月11日が来る
梅見心地 夢見心地というところ    
梅の花目じりを下げて満開に

恋にかぶきて

2016-09-30 10:06:19 | 日記
 恋にかぶきて

     金澤 ひろあき
通い慣れた道さようなら卒業す     
四方八方これからの道卒業す
春の雲お城の形で門ひらく       
春風を描きに旅に出るという
旅行カバンひと足はやく春の国     
肉食系女子先頭に春マラソン
草食系男子末尾に春マラソン      
ビルの影短くなって春兆す
ミエを切る恋にかぶきて退(ひ)かぬ猫    

2016年7月句会作品評

2016-09-29 13:12:53 | 日記
 7月京都句会作品 2016年7月 長岡京市
            金澤 ひろあき
 35度をこえる夏日になってしまいました。でも、皆さん、祇園祭に行ったり、私は大阪の天神祭へ出かけたりで、まあ、元気です。
  思い出し笑いに止まる水打つ手    ひろあき
 まあ、いろいろ思うことがありまして。今月はこんなうふふな句も作りましたよ。
  どくだみやジャンヌダルクの白十字  中野 硯池
 あのどくだみの白い十字の花と、フランスの聖女ジャンヌダルクを結びつけた。そのつき具合がいいですね。 
  もう泣くなと諭す母あり秋明菊    三村 須美子
 このシーン、「秋明菊」がぴったりですよ。映画のいいシーンみたい。
  瞳美し 産み終えた土をかける亀   青島 巡紅
 いのちを引き継ぐ出産を「瞳美し」にこめています。冠句としてとても完成しているし、感動があります。
  七夕と理加と会食バースデー     坪谷 智恵子
 理加さんは作者のお孫さん。うれしい時ですね。でも、七夕がお誕生日なんですね。ロマンチックですね。
  衣替え深夜喫茶の黒電話       野谷 真治
 「黒電話」なんて年代物ですね。でも、私、大阪のある喫茶店で見ましたよ。この句を読んで、私は派遣の人達の姿が思い浮かぶのです。アベノミクスの恩沢は、そういった弱い立場の人達に及んでいるのでしょうか。
  柿色に雲乗せ夕日落ちにけり     内薗 日出杜
 すばらしい夕日。あしたもいい日でありますように。

席題「彼岸」

2016-09-29 08:34:16 | 日記
席題「彼岸」

お寺さん何時がいいかとデンワあり    川村 薫
そう云えば昔断ったはお寺さん     
前住職めあわす人があったのにと
バイクにてやって来たのよお寺さん

秋彼岸霊園行きのラッシュバス      金澤 ひろあき
秋彼岸子どもにとっておはぎの日    
声でかいばあちゃん主役秋彼岸
ひっそりと思い出ぽつり秋彼岸

席題「寺」

2016-09-29 08:29:13 | 日記
席題「寺」

無縁仏供養の寺や秋の風         金澤 ひろあき

お寺さん金を求めて今日も行く      二神 大輔
かき入れ時セッタのままで街を行く   
境内の一部真赤に今ぞ時

寺と云えば断った人今いづこ       川村 薫
だってねえ寺のつき合いいやだもの   
今の寺おくさんはねえ在家だよ
なくなったお父さんこぼしてた

川村さんの句はお若い頃のお話。
お寺さんから縁談のお話があったけれど、
断られたそうな。