京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

フリー句「久方の」の巻

2022-06-30 07:54:54 | 俳句
フリー句「久方の」の巻
久方の青葉の下の中国語     ひろあき
※西山で、大きな中国語に振り返ると、ミニやショートパンツの女性達。コロナの規制緩和なのかな。
コロナ禍の外出禁止で足萎える  巡紅
*養老院です。
ボケ防止たとえ面会途絶えても  ひろあき
水田の天の川開く宝箱      巡紅
七夕に浴衣デビューを期待して  ひろあき
湯上がりに紅を引き合う少女かな 巡紅
短夜の夢に胡弓の切れ切れに   ひろあき
雨上がるブラスバンドのマーチング 巡紅
グラウンドに一足早い夏がある   ひろあき
汗止まず九回裏の有難う御座ました 巡紅
あと一歩大きな一歩遠い山     ひろあき
 山男理想の娘最高峰       巡紅
星に手が届いた夢を追いました   ひろあき
禿山を緑の山にまず一本      巡紅
精霊のお祭り双葉出揃って     ひろあき
豆餅や列の笑顔に雨も拗ね     巡紅
*出町ふたばさん
長い列今日は名医の診察日     ひろあき
さよならのデッサン元彼に尻尾振る 巡紅
かけがえのない人想うとはぐれ雲  ひろあき
この墓にもう一人入れて構わぬか  巡紅
赤い糸天に在りては比翼の鳥    ひろあき
もう二度と妻に足向け寝られない  巡紅

フリー句「蜻蛉の」の巻

2022-06-27 07:57:13 | 俳句
フリー句「蜻蛉の」の巻
蜻蛉のように一人二人去りまた入って来る職場 巡紅
またいつか笑顔で会える日を待って  ひろあき
一瞬の永遠の如く水底の紅葉     巡紅
救いのような月光届く        ひろあき
ああ君よ最期の人の脳が生む     巡紅
母に似たひと恋人になりました    ひろあき
聖母像老若男女欲を持ち       巡紅
星に向かって祈りの声の高まって   ひろあき
百合の花落ちる刹那の有り難う    巡紅
蛍火のさみしい同士身を寄せる    ひろあき
口閉ざすしかない若者の選択肢    巡紅
*ウクライナ侵攻後のロシアで普通の生活したい彼らの弁明。
その昔ウェストサイド物語      ひろあき
手を握るもっとゆっくり歩こう    巡紅
祗園祭今年再開するそうな      ひろあき
道祖神力を示す時ですぞ       巡紅
老いらくのさて青春の旅に立つ    ひろあき
テント張り腰を伸ばせば雁が飛ぶ   巡紅
思い出作り第一日目         ひろあき
時計とスマホ売ってビアガーデン   巡紅
悩み事シャワーでさらりと流せたら  ひろあき
ヘイ神さま一杯一緒にやらないか   巡紅
*“My friend upstairs”訳せば「上階の友人」となりますが、神の隠語、軽い感じで言う時に使う。
隣にそっと座るビーナス       ひろあき

蘇民将来さん

2022-06-25 09:36:49 | 俳句
蘇民将来さん
         金澤ひろあき
 門の近くに目立たないように立っていながら、実は重要な人物だったというようなことがありますね。ある会社を訪問したら、おじさんがロビーを丁寧に掃除をされていました。用件を告げると、なんとそのおじさんが実は社長さんだったということもありました。
 祇園八坂神社の門を入ってすぐが、「疫神社」。小さなお社で、見落としそうですが、ここが祇園社発祥の一つなのですね。蘇民将来さんを祀っています。
 昔、祇園の神様が旅をされた時、貧しかった蘇民将来さんが一生懸命、神様をおもてなしされました。それに感動された神様が、「お前の子孫は疫病にかからぬように、守ってやろう。蘇民将来の子孫なりと唱えなさい。」と教えられたそうな。それが祇園祭の起こりだそうです。
  町家のちまき「蘇民将来の子孫也」   ひろあき
 暑い季節になります。皆様、お体にはお気をつけて。