京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

フリー句(自由連句)「鵜の群れに」の巻

2023-10-30 13:02:38 | 俳句
フリー句(自由連句)「鵜の群れに」の巻
鵜の群れに白鷺混ざり空隠す   青島巡紅
*四条罧原堤にて
空高し等間隔のカップル達    金澤ひろあき
缶ビールカップ麺麺食べ流星雨  巡紅
神の旅空に残したメッセージ   ひろあき
真夜中の琵琶湖を巡るマグナかな 巡紅
*アメリカンタイプの250ccバイク
百物語最後の蝋燭消す前に    ひろあき
夜明け前足は西向き目は東    巡紅
ふかふかふとんタワマンの最上階 ひろあき
二度寝して休む口実水の泡    巡紅
予測もしない本能寺の変     ひろあき
気まぐれを奇跡と呼ぶか人の子よ 巡紅
四人の証言が微妙に違うキリスト伝 ひろあき
審判の誤判断は後残る      巡紅
勝ち越しがかかる一番土俵際   ひろあき
酒飲めば笑いが残る溝落ちて   巡紅
お神楽の天狗も獅子も赤ら顔   ひろあき
運ばれた記憶なしに病室     巡紅
カーテンを開けば紅葉始まって  ひろあき
寝る前の木星はまだ東の空    巡紅
クライマックスシリーズ再び延長戦 ひろあき
コスモスの花風に揺れ流れ星   巡紅
翔び立って月の都に遊ぼうよ   ひろあき



おもしろい本 ジェフ・フレッチャー 「SHO TIME 大谷翔平 メジャー120年の歴史を変えた男」 タカ大丸訳  徳間書店

2023-10-27 07:58:35 | 俳句
おもしろい本 ジェフ・フレッチャー 「SHO TIME 大谷翔平 メジャー120年の歴史を変えた男」 タカ大丸訳  徳間書店
                        金澤ひろあき
 2023年前半のスポーツ界で一番注目を集めたのは、WBCの日本チームだろう。
 ふだん野球に関心のない者も、熱心に試合を見ていた。ヌートバー、万波、周東など、一部ファンしか知らなかった選手が、あっという間に有名になった。その中でも一番注目されたのは、大谷翔平選手だった。過去のWBCに、名選手イチローが出た時は、野球ファン以外の者が注目するという現象は起こらなかったのだが。
 大谷翔平は日本に居た頃すでに、日本ハムで投手と打者の二刀流で活躍し、メジャーリーグに挑戦した。そしてエンゼルスという、日本人にはあまりなじみのなかった球団に入った。メジャーリーグで二刀流が通用するのかという疑問の声もあったが、「通用」を超えて、メジャーリーグの歴史を変えてしまうほどの活躍をしている。それを私たちはリアルタイムで見ている。(手術で投げられない年もあるが)
 この本は、大谷翔平選手の日本時代にも触れられてはいるが、メインは2017年にメジャーリーグ行きを決断してから、18年~22年のエンゼルス時代の話である。
 各球団が獲得のためにどう動いたか。お金よりも野球を大切にする大谷翔平選手の姿。なぜ彼がエンゼルスを選んだのか。(フィーリングだそうだ)。改革のためのトレーニング法(ドライブライン・ベースボールというそうだ)など、日本にいる私たちになかなか伝わってこない記事が興味深い。ドライブライン・ベースボールには、日本のなかなか力を伸ばせないプロ選手にも行ってみてはと提案したくなる。
 だが、一番大きな出来事は、大谷翔平選手の活躍でメジャーリーグの野球が変わったことだろう。ルール改正にとどまらない。かつて人種差別でメジャーリーグに入れなかった黒人リーグの、優れた二刀流選手の存在を改めて見直させている。(二刀流は、白人のベイブルースだけではないのだ。)
 エンゼルスという球団の実情も伝わってくる。(残念ながら弱い)。しかし今、エンゼルスは日本で一番なじみのある球団ではないだろうか。
 なおこの本は2022年に出されている。したがって、2023年の大谷翔平選手のホームラン王と投手としての2桁勝利には触れられていない。
 大谷翔平選手は再び手術を受けたので、24年はバッターに専念だろう。
 どんな続編を見せてくれるのか。楽しみにしている。


フリー句(自由連句)「パスワード」の巻

2023-10-26 07:55:19 | 俳句
フリー句(自由連句)「パスワード」の巻
パスワード変更残暑消えていた   金澤ひろあき
第一バイオリンが暗雲打ち消す雷  青島巡紅
*四季、夏、ヴィバルディ。
外野ではコオロギ合奏しているよ  ひろあき
バイバイにアディヨスアスタラビスタと応じる 巡紅
富士に初雪カレンダー薄くなる   ひろあき
桜は雪に溶けてくれとは言ってない 巡紅
なごり雪花と重なる駅に立つ    ひろあき
クッキーどちらが美味しいか言いあぐねる男の子 巡紅
乳牛の搾りたてから即バター    ひろあき
幼児笑み父母も笑む交差点     巡紅
椰子の影時の止まったタイの寺   ひろあき
兵士らの望郷の念残る石造の教会  巡紅
また迷子異界の入口地図にない   ひろあき
母の吹くシャボン玉追う父と子と  巡紅
ブランコを漕ぐ扉開く如 ひろあき 明日の壁越える為には策より寝る子 巡紅
勝負を楽しむ者が花を得る     ひろあき
咲く花は散ることも知る雨の降る  巡紅
またねと笑って別れてからもうそんな時間 ひろあき
育毛に心血注いで変化なし     巡紅
見直すとあたたかい手書きのカルテ ひろあき
この世に踏み留まりたい自分がいる 巡紅


天紫の日記 秋半ば

2023-10-25 13:06:36 | 俳句
天紫の日記 秋半ば
          金澤ひろあき
 10月8日、大阪天満宮、浪速芭蕉祭へ。
 午前中は天満宮の繁昌亭で子供落語会。「つる」「七度狐」等きく。創作落語、英語落語もあり、才能に驚く。さすが大阪の話芸。
 午後から天満宮。参拝の後、連句会。
  秋半ば鈴授かるや天満宮     天紫
  背中よりかしわ手響く秋半ば
  秋の一日笑いで始まる大阪天神
  帰りは秋雨 笑うた後の大阪