無料でよし

無料でよし
　　　　　　金澤ひろあき
ご用済みとばかり枯蓮片づける　　　
七五三外人タレント和服着て
若さをバカにされた頃が花だった　　
底冷えのつやつやのっぺらぼーの街
冬の鷺待ち人来たるが長すぎる　　　
夜行急行貧しさ乗せた夢乗せた
鴨を見る会の参加は無料でよし　　　
落葉降る今日の栞にせよと降る
西の空金地かがやく冬紅葉

くちなし

くちなし
　　　　　　　　　　　　　　　金澤ひろあき
　自粛解除されて、また三密の通勤電車です。そして、４月５月にできなかった仕事が一気に押し寄せて、忙しくなっています。
　一方でまたコロナ感染者数が増え、気がかりです。
　そんな折、休日の雨上がりに、くちなしの香りに立ち止まりました。白い花が柔らかく咲いています。
　一息つきます柔らかいくちなし　ひろあき

ころころ子亀

ころころ子亀　
　　　　　　　　　　　　金澤ひろあき
　６月の句会が終わった後、句友と一緒に長岡天満宮に行きました。境内の八条池で、半夏生や花菖蒲、蓮を見ました。水辺の草花が好ましく見える時期になったのです。
　池の中には亀がたくさんいます。特に今年生まれたのでしょうか。子亀が多いのです。
　人間世界はコロナ禍で大変でしたが、亀は無事に元気に育っているのです。同じ時を生きるものとして、ほっとします。
　　ころころ子亀コロナなど知らぬげに　　　ひろあき

２０２０年７月句会のお知らせ 吟行

２０２０年　７月句会のお知らせ

梅雨晴れを再出発の青空に　　　ひろあき

７月１９日（日）です。
午前の部
　午前中に、大山崎から西国街道、離宮八幡、水無瀬神宮の吟行を予定しています。
午前１０時、阪急大山崎駅集合　※天候により行き先変更もあります。
午後の部
　午後２時　阪急長岡天神東口　喫茶アーバンにて句会。

　午後の部からの参加、通信句会のみの投句参加も可能です。

フリー句「夕やけ」の巻

フリー句　自由連句　「夕やけ」の巻

夕やけが一面の田を染め上げる　ひろあき
夜は任せて蛙合唱隊蛍の灯も参加　巡紅
望郷の梅酒を漬けている　ひろあき
失敗も失恋も酒の肴同窓会　巡紅
絵日記の大切なこと空白に　ひろあき
あいつにだけは勝っていいところ見せるんだ　巡紅
初めての恋文学論演劇論　ひろあき
恋愛にアストロラ－ベがあったなら　巡紅
※アストロラ－ベ、航海用天体観測器のこと
星より近い人の心が測れない　ひろあき
目安より一寸足す引く料理のコツ　　巡紅
手品師が半分トリックばらしつつ　ひろあき
水槽割れて水浸しの舞台には人魚姫　巡紅
八百歳伝説証の椿咲く　ひろあき
不死の王は勇者に滅っせられる為に試練の迷宮を造った　巡紅
海底に沈んで残る古代都市　ひろあき
蜂蜜酒の白い沈殿物は新たな酒やパンに使えます　巡紅
手作りの喫茶店お目当ては美人の店主　ひろあき
皆んなその気でいれば良いと言えたのは昨日まで　巡紅
影がないどこかでなくしてしまったか　ひろあき
木星が第二の太陽になって無くなった夜々　巡紅
歴代のチャンピオンそろう花の下　　ひろあき
地上を見下ろし人々はデッキから献花した　　巡紅