京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

西山寮句会作品 16年9月

2016-09-12 16:26:54 | 日記
【西山寮詩会作品】            2016年9月
おのずから鼻歌出ているかかしたち   金澤 ひろあき

睡蓮や水もに咲いて群れだかり     野原 加代子
炎天下今日も暑けり汗だくや
夏来たり夕立降りて汗拭きし

ひまご来て帰ってうれしい夏休み    塚本 一枝
庭先に打ち水をして夕涼み
居間にいて琵琶湖の花火青赤黄

新茶の香(か)佛と頒(わか)つひとりかな 高田 みさお
結界に立つ地蔵尊春の雨
バスを待つひとりのベンチ風みどり
朝涼し言葉選びて書く返事

夏風にゆれ咲きほほ笑む百日紅(さるすべり)  奥田 一枝
どくだみの花おさまりし大暑かな
ささ舟を水路に浮かす子の声はしる

枕辺の瀬音涼しや滋賀の宿       宮崎 清枝
窓辺より久のほたるや滋賀の宿
故郷の墓に語りぬ花擬宝珠(ぎぼし)
六月の旅はブラウス水色に
追憶に生きる晩年竹の秋

亡き夫日がたつにつれもさみしくなる  井上 昭子
蝉の声一人でいてもさみしくない
窓をしめエアコンかけて読書する

遠花火音のみ聞けり窓の辺や      畑 ヨシ枝
夕暮や老鶯鳴けり寂しかり
形あるものの危ふし冷奴
雨上り紫陽花の藍輝けり
つぎつぎに波うつ青田風の道
蝉の声わずかとよりぬ寂れるや

別時間

2016-09-12 08:25:07 | 日記
 別時間

       金澤 ひろあき
着膨れてだーるまさんがこーろんだ  
サヨウナラ長居しません冬の虹
冬薔薇負けず嫌いな誰かさん     
日向ぼこ重心低い椅子選ぶ
冬霧の中より昭和の連絡船      
立ちん坊すすきがベソをかいている
間が徐々に狭まる男女息白し     
一対一から一対へ息白し
日向ぼこ本を開けば別時間      
再会の友の手握り秋深し