京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

西山寮詩会作品 2020年1月の会

2019-12-26 08:54:54 | 俳句
【西山寮詩会作品】 2020年1月
おなかがすいたとぐずる子あやす床屋の主人  金澤ひろあき 
ママを呼ぶ歌うたうパパと留守番の子

秋桜の一輪挿しやしなやかに    野原加代子
紅葉や色づき進む街路樹に
どんぐりや孫と拾いて散歩する
枯葉舞う北風吹きて歩きたし

年末におやつがほしいと思いしや嫁届けくれうれしかりけり 森秀子
テレビみたうどん食べたや冬の夜

もういやだ今日の会議しんどいな  黒田幹雄

ねむたいな楽しいことをやりたいな 藤村勝子

いやいやと云いつつ作る俳句かな  木下とし子

詩(うた)俳句詩俳句と言いながら本人スヤスヤ夢路入り  西田ナツエ
フジバカマ種をまくのがおくれたが秋の最中に花盛り
大原野神社の参道赤黄緑とまばゆいばかり鮮やかに映ゆる

朱の門に燃えまさりたる冬紅葉   中野硯池
鍋のあとすっぽん雑煮余すなく
終弘法痰切り飴の袖土産
山国の鼓笛の澄みて時代祭
改元の憲法記念日晴れわたる
散り急ぐ桜紅葉のスカーレット

秋晴れや娘との美山路長らえて   宮﨑清枝
膝に来る子犬あづきや赤とんぼ
仏前に林檎の匂ひあふれをり
どの家も柿熟す里子等見えず
久に来し御社紅葉と人に酔ひ

平成も昭和とバイバイ三〇年一歩踏み出す次の令和へ   能勢忠三
歩く令和の七ケ月初日の出に拝す元旦
散る紅葉着けてお茶目な石地蔵
艶(いろ)ケあり食いケもありて欲もある
悪口もきこえなくなる笑み返す
大きいこと顔が隠れる雑煮椀
今さらに何か惜しまん神武より二〇〇〇年来来暮れて行く歳
 雑音
 平成から新年早(はや)正に立て板に水の如く希望と晴れの令和、早やくも目前に師走が角(つの)を折り角(かど)をとり、丸く世の中を進もう。
 拾得四苦(よく)八句。三角三カク三書。
頭カク字をカク恥をカク、背中カク汗カク腹もカク。歌をカク、絵をカク、耳をカク。
何時までもあると思うな親と金
何時までもあると思うなDとSー???
角もあり丸みもあって私です
人生を白紙に戻し描きたい
去年今年喪中ハガキ出すつらさ

オハンロンちゃんへの手紙

2019-12-25 14:57:44 | 俳句
「オハンロンちゃんへの手紙」
                   金澤ひろあき
 今年もクリスマスですね。毎年12月になると、クリスマスの関連で、高校生に書いてもらっている課題があります。それは「オハンロンちゃんへの手紙」です。

 アメリカの新聞社説で最高の文章と言われているのが、「オハンロンちゃんの手紙」です。
 100年ほど前、アメリカの新聞「ニューヨーク・サン」は、8歳の女の子から、次のような投書を受けました。

"DEAR EDITOR: I am 8 years old.
"Some of my little friends say there is no Santa Claus.
"Papa says, 'If you see it in THE SUN it's so.'
"Please tell me the truth; is there a Santa Claus?
"VIRGINIA O'HANLON.
"115 WEST NINETY-FIFTH STREET."
「こんにちは、新聞論説の係のおじさん。 わたしは8歳の女の子です。実は、友達達がサンタクロースはいないというのです。パパは、わからないことがあったら、サン新聞をというのです。本当のことを教えてください。サンタクロースはいるのですか? 
ヴァージニア・オハンロン」

 この投書に、論説委員のフランシス・チャーチが1897年9月21日付の社説の中で、真剣に受け止め、丁寧に答えました。これが、アメリカの新聞社説で最高の文章と言われています。

 「サンタクロースはいるのですか?」

 もしあなたが論説委員だったら、どう答えますか?
子供が「信じて」いる「サンタクロース」は、その子供にとって「今、どういう存在なのか」、そして「将来どんな意味を持つのか」などを考えた上、オハンロンちゃんに返事を書いてみましょう。

 皆さんは、どう答えられますか。


年末の理髪店

2019-12-25 08:24:34 | 俳句
年末の理髪店
            金澤ひろあき
 年末で髪が伸びすぎたということに気づきました。髪を切らなくちゃと思い、よく行く駅前の理髪店に行ったら満員。座る席もないのです。
みんな考えることはいっしょなんですね。
 仕方が無いので家のほうへ戻ります。そういえば近所のお地蔵さんのお寺の近くに、もう一軒あったような気がして、行ってみると、確かにあります。マンションや店舗の一角にあるのですが、内装は木調のクラッシックな感じです。
入ってみると待っているのは4人ほど。子連れのお父さんが疲れてしまったのか、寝ています。
 ジャズが流れているのが、良い子守歌になっていますね。店員の人を見ると手際が良いし、話もうまいので、ここにしました。
  おなかがすいたとぐずる子あやす床屋の主人   ひろあき
  ママを呼ぶ歌うたうパパと留守番の子
 店主さん、まだお若いのに小さな子の相手もうまいですよ。
 次もここにしますかね。

コールラビ

2019-12-24 08:14:37 | 俳句
コ-ルラビ
            金澤ひろあき
 専門学科がある高校なんで、高校生が野菜を売りに来ます。トマトや葱、レタスなど助かりますね。
 この間、コ-ルラビを売りに来ました。私、このコ-ルラビは初めてです。かぶとキャベツが合体したような形をしています。ポトフで煮込むと美味しいそうです。
 私は、葉と根を切り落とし、皮をむき、短冊にしました。生のサラダでもいけそうですが、塩ゆでにしました。隠し味でオリーブオイルも加えます。ざるにあげてさらして、お好みで塩を加えます。美味しかったですよ。この料理方法はシンプルで、どなたでもやれると思いますよ。
  コ-ルラビ軽く塩ゆで定年後 ひろあき

「さんしょ」の方へのお便り

2019-12-23 08:16:58 | 俳句
「さんしょ」の方へのお便り
                        金澤 ひろあき
 拝復 もう歳末。早いものです。12月に京都で「ずぶぬれて犬ころ」という映画を見ました。若くして亡くなった自由律俳人、住宅顕信を描いた映画です。
 短い生涯の中でみつめたもの、書き残したものに心打たれました。句になるかどうかはおいて、「みつめる」というのは大切だなと、教えられます。
 さて「さんしょ」NO、159より。
  私の過去をめくるとひなたの匂い    藤田禮子
 人により「みつめ方」は様々ですが、藤田さんのようなみつめ方もいいですね。おだやかな人生を送ってこられたようで、あたたかさが伝わります。 
  諦めると何故か出てくる捜し物     西谷勝美
 みつめてみると、発見や気づきがありますね。川柳的ですが、しっかり事実をついています。ご病気で声を失われたと書かれていますが、句で表現することで、前向きに乗り越えようとされているような気がします。
  怪我完治目覚まし時計設定す      石神君子
 またもとの生活にもどることができる喜びが伝わります。「目覚まし時計設定」が表現として、とても効いています。
  自給自足それにしてもいびつな大根   鈴木和枝
 「いびつな大根」にこめた想いをいろいろと考えてみました。淋しさかな、それともゆとりかな、いやけっこう自足生活に満足しているのかな、などなど。どれにしても土とともに生きてきた人の句ですね。
 皆様ご健吟。よいお年をお迎えください。