京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

きっとまた

2023-12-26 15:03:25 | 俳句
きっとまた花満ちる空の下に会い   金澤ひろあき(天紫)
※私は明日より年末年始の準備です。今年お世話になりました皆様、ありがとうございます。良いお年をお迎えられますように。
 写真は京都、二条公園の冬空と桜。

フリー句(自由連句)「正月」の巻

2023-12-26 14:50:58 | 俳句
フリー句(自由連句)「正月」の巻き
正月ありの人からお裾分け    青島巡紅
*タクシー運転手ですから
裏金の大盤振る舞いパーティ券  金澤ひろあき 
歩行者目瞑るほど枯葉舞い上がる 巡紅
埃に混じる尻ふる綿虫      ひろあき
綺麗な雪も目に見えぬ死骸で一杯 巡紅
シベリアマンモス復活計画    ひろあき
青春は二度と戻らないからこそ  巡紅
六十代中ばの同窓会幹事     ひろあき
共有出来る人がいると思い出弾む 巡紅
解きほぐしてゆく縦糸横糸    ひろあき
熱泉と冷泉交互に疲労取る    巡紅
今日からおでん始めましたよ   ひろあき
甘酒に生姜を入れて俳句練る   巡紅
仕事着を脱いでひとまず座り込む ひろあき
イカ刺しの吸い付く力に舌を巻く 巡紅
ふる里が磯の香りとともに来る  ひろあき
車待つ半身沈むオリオン座    巡紅
駅員もいない谷間の待合室    ひろあき
右翼の宣伝カー静かなクリスマスソング流して去る 巡紅
つい先日は「六甲降ろし」    ひろあき
柳の下に2匹目の泥鰌いましたか 巡紅
忘年会一番大きな鍋用意     ひろあき
※私は明日より年末年始の準備です。今年お世話になりました皆様、ありがとうございます。良いお年をお迎えられますように。


2023年12月 京都童心の会通信句会作品

2023-12-25 16:35:34 | 俳句
2023年12月 京都童心の会 通信句会作品

この中より、十五句を選んでください。さらに特選一句をお願いします。
特選句の選評をいただけるとありがたいです。

1 マフラー膨らむ風の色彩
2 寝息聴くすとうぶの形
3 眩暈のあと柿の木の空
4 海の言い訳伝える鯛焼
5 ねこねころぶあまつぶあかちゃん
6 片付けを後回しする悪いクセこれを報告句会に出そうか
7 昼食後薬がわりのコーヒーブレイク メタボに効いてよ
8 目が見えぬ友が見抜くは私のずるさ
9 じいさんや右はキラキラ左は苦労どっちを選ぶ
10 高倉健さんに私は学ぶ「不器用ですから」
11 交差点会った女性スマホでウ・フ・フ今日は晴天
12 足悪く会社に向かう背から見えたよ強力(ごうりき)が家族にあふれる笑み運ぶ
13 白梅は月に輝き鼻腔突く
14 東山見え隠れする月の舌 
15 よく響く旅客機の音夜寒かな
16 晩秋や下宿先巡る親子連れ
17 朝寒や外国人長蛇進々堂
18 人差し指握る赤児と目と目合う
19 新年の鐘が鳴る時銃も止む
20 膝をつき皆祈り出す大きな虹
21 まだ翠残る銀杏のほっといて
22 冬時雨笑顔濡れない傘となる
23 逃げ水を追いかけ走る選手たち
24 冷めた粥タッパから食うシンク前 
25 だいぶ泣き虫なのです冬の案山子
26 戦争のない町プレゼントしたい今年のクリスマス
27 学徒出陣八十年同じ場所の平和な野球
28 落ち葉のお墓参り夢叶わなかった人の
29 冬の蝶爆発音が止まらない
30 こんな寒い日 心中描いた作家の机
31 名残りの鐘人形が泣く人が泣く
32 冬菊日和このままどこか行きたいね
33 散るよりも枯れを選んでいる紅葉
34 日和ぼっこ僕が忘れ物になる新居
35 新居に遺影菊のかげだった
36 向こうからバス 絵になる枯れ芒 
37 芋ほりや子ら声聞こえ晴れ日和
38 時雨遭い雨宿りして薄日待ち
39 三日月に見惚れて歩く夜道かな
40 吊るし柿母を思いて作りたし
41 柚子風呂や孫と入りし温まり
42 秋深し色とりどりや高い山
43 冬将軍枯れ葉舞い散る通い道
44 今朝の冬手指冷たし息吐きて
45 故郷は冬景色かな目に浮かび
46 母の手が大根洗い冷たかろ
47 秋風はさよならも云わず冬を呼び
48 秋風よそこのけそこのけ冬将軍
49 ある日はっと気が付けば年の暮れ
50 老若みんな誰もが思う次はいつ
51 「アレ」か「コレ」か毛糸の上着ドコドコドコ
52 勝ち負けは横に置いときありがとう
53 どんより空クリスマスには小雪舞い
54 来る歳は天を舞う龍すこやかに
55 小春日や上着手に持ち拝観す
56 自家用の冬至カボチャをドンと据え
57 石蕗や黄な声にて高学年
58 カリンの実甘い香りと肌脂
59 午後休み四時には闇に吸い込まれ
60 年の瀬や睨む龍の釣天井
61 芒群輝きながら乱れけり
62 風邪引きの家族一巡初冬かな
63 落ち葉舞う袋に箒日に2回
64 枇杷の花人伝に聞く訃報かな
65 ドライブの馬籠妻籠柿の旅
66 柿店の並ぶ馬籠の軒低し
67 捥ぐ柿をズボンに拭いて喰みにけり
68 栞には不向きなれども柿落葉
69 小春日のコーヒーブレイクデーの昼
70 ばあちゃんがサンタだデーのクリスマス
71 クリスマス仏徒ばかりの老人寮
72 冬木根をあしらい天狗休みたる
73 一刀両断大玉白菜真二つ
74 箍外しかつての闘士忘年会

フリー句(自由連句)「新居に」の巻

2023-12-25 07:55:27 | 俳句
フリー句(自由連句)「新居に」の巻
新居に遺影 菊のかげだった  金澤ひろあき
※知り合いの新居にて
野に咲くのがいいんだ花はいらない、今でも約束は守っている 青島巡紅
向こうからバス絵になる枯れ芒 ひろあき
斑鳩を旅する一人下弦の月   巡紅
絶え間ない争い見守っていたか仏の笑み ひろあき
まだ上弦の月だと酒盛り盛り上がる出雲 巡紅
たまの里帰り善人ぶってみる  ひろあき
急に甘党になった友人は辛味が判らない 巡紅
旨いけど月並み饅頭安上がり  ひろあき
CoCo壱辛味勝負で彼女に負ける 巡紅
脇役が大事なテレビのドラマ  ひろあき
天から雨池には花蝙蝠傘開く  巡紅
昭和の遊園地跡公園に     ひろあき
今日も走る蒸気機関車大井川鐵道 巡紅
*年間300日走っている。
現役を続ける顔が黒光り    ひろあき
※メンテナンスが大変らしいです。
アトヤマがいてのサキヤマの酒煙草 巡紅
*サキヤマ(夫)がいなければアトヤマ(妻)は炭鉱で働けなかった。一日の仕事が終わっても子供の世話やおさんどんが彼女たちを待っていた。
炭鉱節あわれが隠し味であり   ひろあき
木枯らしや手にした札が飛んで行く 巡紅
落ち葉焚くと癒し求める顔集う  ひろあき
藷を焼く皆んなの笑顔午後三時  巡紅
部活帰りそこから付き合い始まって ひろあき
大晦日笑って過ごせ良い一年   巡紅