京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

6月京都句会作品 16年6月

2016-09-09 18:43:53 | 日記
 6月京都句会作品 2016年6月 長岡京市
            金澤 ひろあき
 6月末は梅雨のさなか。雨が多いです。何年か前、白いあじさいが珍しいからと言われ、買って植えました。
今年も咲いています。ずっと白い花のまま変わりません。あじさいは花の色が青くなったり赤くなったりするほうがいいなと思います。
 さて、句会の日は久しぶりの晴れ間。それにあわせたように神戸から、元気に坪谷智恵子様がお見えになりました。再会を喜びあいました。
 その坪谷様の句。
  散歩道星座のような白い花    坪谷 智恵子
 散歩道が星座の中にあるような、なんてすてきな風景でしょう。
  モネの精地上の睡蓮咲きにけり  中野 硯池
 中野さんは今回は京都と大阪の境にある美術館「大山崎山荘」を訪れておられます。昔、酒造業の人の山荘だったのを京都府が買い取って
美術館にしました。モネの「睡蓮」の絵を持ち、そのために地下に展覧室を一つ作っています。地下に咲くモネの絵と、ちょうどこの時期咲
いている現実の地上の睡蓮のイメージの重なりが伝わって来ます。
  紫陽花や大地(はは)の気持ちを代弁す  青島 巡紅
 「大地(はは)の気持ちの代弁」というとらえ方が的確ですね。本当に今の時期の天地の気をあらわしていますよ。
  青嵐や地下階段の吹きおろし   三村 須美子
 青嵐の激しさを「地下階段」というエリアで的確にとらえあらわしていますね。地下階段の所、本当に突風になります。
  冷やし酒つまみは鬼平犯科帳   金澤 ひろあき
 一杯やりながら好きな本の世界に入っていく。あるいはDVDでもいい。ちょっとした幸福です。
 句会の後、青島さん、硯池さんと私で、建仁寺の両足院へ。半夏生の白い葉を楽しみました。
  まんじゅうの元祖の茶室半夏生  ひろあき
 今回は食べ物の句ばかりですな。

ハイ、皆さん、今日は詩人です 9月初旬

2016-09-09 09:32:33 | 日記
ハイ、皆さん、今日は詩人です  西山寮のお話 9月初旬
           金澤ひろあき
 ハイ、皆さん、こんにちわ。暑い夏でしたが、お元気でしたでしょうか。こちらでは夏祭りも行われたようで、楽しかったですか。今、台風が近づいているらしく、気をつけたいですね。
 私は8月に、大津にある石山寺の観音様の開帳へ行きました。普段は秘仏で見られないのですが、33年に一度、お寺の本堂の扉をあけるので見ることができます。今年が済んだら、次は33年後。私はその時90歳。(生きておれば)。
 そこで一句。
  次回にはこの世に居らぬ御開帳  ひろあき
 さて、それでは皆さんの夏の句を拝見しましょう。
  紫陽花がきれいだゆっくり花見してそれから頑張って下さい  清水 義治    
 清水さん、この呼びかけのあたたかい感じがいいですね。
  母の色凛と咲いてる蘭花や    野原 加代子
 野原さん、毎月たくさんの作品をありがとうございます。この蘭の句、思いがいちばんこもっています。お母さんのお人柄を蘭の花であらわしているんですね。本当にお人柄が伝わります。
  遠き東京に住む孫曽孫を思いて夜もすがら 斎藤 惇子
 齋藤さん、ご長寿なようで、いつまでもお元気にお過ごし下さい。お孫さんも成人・結婚され、ご家庭を持ち、ひまごさんも生まれた。いい思いですね。
  渓谷のひびきに育つ芹(せり)の群    髙田 操
 高田さん、山の中の谷や川ぞいに、天然の芹が生えている。とても色鮮やか。それを「ひびきに育つ」とは、うまく表現されました。そこに詩を感じます。
  ひっそりと梅雨のはれまにききょうさく 井上 昭子
 井上さん「ききょう」の紫色、あざやかですね。白のものもありますが。私も好きな花です。
  雨の中礫(つぶて)の如き親燕      畑 ヨシ枝
 畑さん、突然の夕立にあってあわてるのは、人間だけではない、燕も同じですね。しかも、親燕ですから、子どものことを心配して・・・。
  青田へと降りる白さぎお辞儀して 奧田 一枝
 奧田さん、この句、面白いですね。「白さぎのお辞儀」かわいいですね。とらえかたが。「ごめん下さい」とでも言っているのでしょうか。
  雨の日の午後はしづかに柏餅   宮崎 清枝
 宮崎さん、雨の日は雨の日なりの過ごし方、楽しみ方をお持ちで、すばらしいです。私も参考にします。
 能勢さんからは、楽しいお話をいただきました。ありがとうございます。
 猫が鼠を捕食るわけ      能勢 忠三
 昔、昔も昔 とあるところにみごとなお宮さんと神主さんが住んでおられました。此の神主さんは大変エライ方で氏子の皆様より信望厚い人でございました。或る日神主さんが地球上に住む動物に命令を下され、来たる月日に全部時間をきめて集ってくれと御ふれを出しました。土中で生活のミミヅまで、さあ皆が喜んでその日がくるのが楽しみで、首を長くして待っていました。
 すると困ったのは猫でした。ついうとうとといねむりをして忘れてしまいました。さて、そうや、ネヅミさんに聞こうと思ってネヅミの所へ出ると、ネヅミは猫に尋ねられ、マテヨ何時もイケヅばかりする猫や、よし一回恥をかかせたろうと思って、神様からきいた日を三日おくらし時間まで三時間後と連絡した。猫は大変喜んで有難うと有頂天になり、きいたのを一日千秋の思いで待った。さあ、外の大熱の動物はその日が来た、我れ先にと門の前へ、ネヅミは知らぬ間に牛の頭の上に、角と角との間をかき、牛の御機嫌をとって、いよいよ門が開いた。ネヅミは牛に、牛さん後ろ向いて。うんといって後ろをむいて、尻っぽ振り又前進した。同時にネヅミは尻っぽ先より一番に門内に、続いて牛さん寅、兎、辰といった順に、さあ片や猫さん、待ちに待った日がきた。神さんの門前が閉まっている。はて、すると神さんが出てこられて、お前は良くいねぶるさかい、もう三日間に済んだ、終わったといわれて、お前は二四時間一日として一九時間ねてるやないか、しっかりせいと大きく叱られた。猫は恥といかりで目の前が真っ白に。おのれネヅミめ、おぼえていろよと。これが原因で猫がネヅミを食べる様になったと。今に伝わる一幕でございました。
 追記 ミミヅですが、神さんが、お前は欲が深い。それやったら土の中で土を食べてがんばれよと。だから現今までお前の字はミミヅの様なと言われてますね。

フリー句「乗ってみる」

2016-09-09 08:40:37 | 日記
 フリー句 自由連句 「乗ってみる」の巻

流れまかせの風がある 乗ってみる   金澤 ひろあき
美空ひばりの作り方          佐藤 駿司
それは秘密です            青島 巡紅
ひみつだと思っていたら皆知る     ひろあき
僕の二十歳が実る頃          駿司
実りという名の出発点         巡紅
たくわえはそれほどないが実りあり   ひろあき
赤衛門を朱に成したるものや如何    駿司
神様のお茶目に感謝します       巡紅
初詣で神様お休みしてますよ      ひろあき
逆立ちの座禅を犬に組ませましょう   駿司
蘇ったヒヒが二足歩行したとき     巡紅
進歩などせぬが万年雪がある      ひろあき
風花の花の彩り問える人        駿司
万年雪さえ溶ける時が来る       巡紅