小千谷から(Ojiya kara)

新潟県中越大震災の、とある被災者からのメッセージ
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共感できる仲間をつくろう

2005年01月17日 15時05分02秒 | 新潟県中越大震災・地震
私は小さいころ戦時中の話をされるのがイヤだった。
今は物が豊かになって幸せなんよ、と説教されるのがたまらなかった。
そんな話をされたところでイマイチ実感がつかめないからだ。
ハイハイハイとスルーしていた。

今でも戦争の話になったら水を得た魚のようになる人がいる。
しかも戦争の話を自慢ゲにしゃべるじいさんは旦那方の親戚だったりして(^^ゞ
「そうですか~」と一旦話相手になっちゃったりしたら長い長い(笑)
逃げ出したくなる。

なんでこんなことを書いているかというと
戦争も震災も似たようなもんだと思ったからだ。

このブログを見てくださる方は 中越大震災に関心をもってくださっている方や小千谷のことを知りたいと思ってくださっている方だから、こんなふうに震災一色のブログでもいいのだけれど、時々すごく気をつかって疲れてしまうことがある。

「また地震の話かよ」と思われるのがイヤで、人も話題も選んでいるからだ。

現にそういうできごとがあった。
11月の下旬くらいだったか、私がネット上で元気な様子を伝えると
【あ~よかった!元気そうで♪このところずっとテレビでも地震の話題ばかりで正直滅入っちゃってたんだ】と ソコソコ仲のいいネット仲間にいわれたことがあるのだ。
本人はなんの悪気もなしに言っちゃったことだろうと思う。
それはそれで素直に受け止めた。
仲のいい友達だけではなく、日本中の人に気をつかわせていた11月12月。

今日は1月17日 全国が地震に関心の高い日だけれど。

阪神大震災を体験されたおじいちゃんが言う。
「今じゃあのときの(地震の)話はしなくなったね~」と。
しなくなったのか、したくても我慢しているのか、
する人がいないのか・・・・。

これからどんどんといろいろな格差が出てくる。
人間関係もぎくしゃくするだろう。

町中で女同士だけではなく男同士がヒソヒソと噂話をしているのが目立つ。
みんな人のことが気になってしょうがない。

阪神大震災の再現ドラマを見たチビが身体をビクッとさせたので抱き締めた。
突然そんな場面が出たもんだから防ぎようがなかった。
トラウマはそうそう消えない。
何年も・・ひょっとしたら一生続くかもしれない。

「うちらの地区のほうがあんたたちのところよりもっと被害が大きかったんだ!」
といっている人がいる。
甚大な被害を受けた被災者が軽微な被害でしかない被災者をののしるのを見ると悲しくなる。
そういう私も震災直後には「長岡はいいなぁ・・」などと思ったことがある。
反省した。

ひがんだり ねたんだり ふてくされたり ひきこもったり・・・
悪いほうにベクトルが向かないようにひとりひとりが意識しなければならない。

共感できる仲間をみつけて励ましあっていきたいものだ。