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THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

louis johnson 死去

2015-05-24 02:27:27 | free form space

小樽の知人でもあるベーシストから知らされましたが、あのサンダー・サムことルイス・ジョンソンが5月21日に亡くなりました・・・。

60歳という若さで(詳しい死因は不明)。1955年4月13日ロスアンゼルス生まれ。

写真は1991年製作の彼にとっては2作目の50分教則VHSテープ。

字幕&スコア付き。

改めて見直してみましたが、目から鱗の連続。「バスドラとベースの関係性。自分はスコアよりも耳でプレイ。自分はベースをドラムのように弾く。ベースとドラムは曲の心臓部。聞かず嫌いはしないで何でも聞いて吸収等。」

ポール・マッカートニーとの「シリー・ラブソング」共演裏話も語られています。「TOTOのメンバー達とスタジオで演奏しているとポールが入室してきたので、心のラブソングのベースラインをファンク調に弾いたら、それ、僕の曲だ!!おもしろいからそれでいこうよ!!」と早速、映画ヤア!ブロードストリート用にレコーディングされたそうです。もちろん映画には彼らも特殊メイクで出演。バッチリと決めてくれています。この曲、初めて聞いた時からオリジナルとは一味違う魅力を感じていましたがルイスのキャラがソロも含めて一番たっています。

 ジョージ・デュークも「ルイスをスタジオに呼ぶと宝物をドッサリと背負ってやってくるよ」と大絶賛。

クィンシーいわく「ルイスほどパーフェクトなベーシストはいない!」と断言してもいます。

 

しかし、スター・プレイヤーの訃報続きでガックリします。

ベーシストだけでもジャック・ブルース、マイク・ポーカロ、アンディ・フレイザー・・・。

 

ルイスはチョッパー奏法を世間一般に派手に広めた功労者。

それまでベースといえば後方にてフラットピックかツー・フィンガーでプレイするというイメージが多かったのですが、ラリー・グラハムがサム・ピッキングを多用したことから一気にそのスタイルが普及し始めて、ジャンルを問わず多くのベーシスト達がドンドンとヴァリエーションを膨らませてゆき究極の域に達したのがルイスだったのではないでしょうか。

音もパフォーマンスもスタイルも超派手にかっこよく、とにかく右に出るものがいないといわれるくらいの強烈さ。

元々は兄と組んでいた「ブラザース・ジョンソン」がクィンシー・ジョーンズに認められてデビュー。アルバムもグラミーに輝きファンクというジャンルに市民権を与えた功績は絶大。

その後も膨大なるセッションマンとしての仕事で大活躍しました。

ポール・マッカートニー、スティービー・ワンダー、マイケル・ジャクソン、ジョージ・デューク、スタンリー・クラーク、マイケル・マクドナルド、ハーブ・アルパート、グローバー・ワシントンJR、ジェフリー・オズボーン、アール・クルー・・・・・・ETC。(スタンリーのアルバム、タイム・エクスポージャー1曲目で聞けるルイスとの火花散るソロバトルだけでもこの1枚は入手する価値アリ!!ベックもいるしね)

他にもソングライター、プロデューサーとして手腕を発揮していました。

 

私は1981年、渋谷公会堂でジョンソン・ブラザースのコンサートを舞台袖で目撃しました。とにかく終盤におけるルイスのマシンガン・チョッパーソロには会場全員度胆を抜かれましたね。滅多に人を褒めないうるさ型の先輩もお口あんぐりでただ一言「すげええ・・・」でしたから(笑)。

フュージョン全盛期で猫も杓子も皆ベーシストはチョッパーでドッペンペンペンと弾いていましたが、それをはるかに超越・・・いやいや比較にならないほどの恐ろしいものを目の当たりにしちゃったという感じ。

あの長い両足をガッと開き腰をグッと落とし股間にミュージックマン・スティングレイを挟み込み、ステージセンター・フロントから最前列客席にベースネックを突き出し、両手を何度も派手に頭上から振り下ろして繰り出されるサウンドはドンドンと加速されて大袈裟ではなく雷鳴のごとくPAから飛び出す連射砲のごとく。

極限に達した頃合いを見計らって決め技は「バッキーン!!」と弦の引きちぎりです(ベースの断末魔にも似た)。

ドカン!とベースもろとも床に倒れこんで抱き起こされるルイスの印象は今でも鮮烈に脳裏に焼きついて永久に消える事はないでしょう。あれは練習したからといって体得できる代物ではないですよ、実際の話。

あそこまでベーシストも豪快にやっていいんだ!と脳天をぶち砕かれた気分でしたよ。

あなたがスポット・ライトを一人浴びる中、一心不乱に、でも正確なグルーブを醸しだす凛々しきお姿を決して忘れません。

 

 

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