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日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本。国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

初任給の引き上げラッシュは悪いことではないが、実績のある社員の評価ができないと不満が蔓延する

2024-03-19 09:46:16 | 企業
大企業を中心に大幅な賃上げが広がるなか、初任給も昨年を上回る勢いで引き上げラッシュとなっている。

第一生命は2024年度の新卒の初任給を約16%、野村ホールディングでは入社3年目までの若手社員を対象に平均16%引き上げる計画を発表した。東京エレクトロンは初任給を約40%、アシックスは同24%引き上げると報じられている。いずれも日本の平均賃上げ率やインフレ率よりもはるかに高い。

しかし、これらの企業でも既存の社員まで同じように上げることはできない。当然従来から働いており実績のある社員と何の実績もない海の者とも山の物ともわからない新入社員との賃金格差は縮小する。

実績ある社員を正当に評価し、少なくとも初任給以上の賃上げを実施できないと当然社員の労働意欲は減退してしまう。

残念ながら多くの日本企業は客観的に社員を評価し正当な報酬を与えることができていない。新卒採用の競争が激化しているからと、何の実績もない新入社員の初任給引き上げだけに賃上げ原資を使っていると、後で痛いしっぺ返しをくうことになるかもしれない。

日本企業の最大の弱点である「客観的な社員評価と報酬の提供」が改善されない限り、日本企業は海外企業に勝つことはできないだろう。

汚染水漏れで明らかになった信頼できない東電という企業

2024-02-08 10:22:50 | 企業
東京電力福島第一原子力発電所で7日午前、汚染水浄化装置の排気口から、水が漏れ出しているのが見つかった。漏れた水は、およそ5.5トンと試算、漏れ出た水にはセシウム137などのガンマ線を出す放射性物質が、およそ220億ベクレル(国への報告基準の220倍に相当する)含まれていたとされている。

東京電力は、装置の点検に伴って、内部に残った汚染水を水で押し流した際、本来、閉まっているはずの弁が開いていたため、排気口から漏れ出たとみられると説明している。

人為的なミスであれ機械の故障であれ、いずれにしてもイージーミスであり、少し注意すれば防げたはずのミスである。

結果は漏れた水と土壌を回収することになり、最終処理場も決まっていない放射能廃棄物を増やすことになった。

津波の後に失われた電源の回復を怠り原子炉事故を発生させたこと、何時までたても炉心回収ができず汚染水を増加させ続け処理水として海に輩出し続けていること、さらに今回のように不注意で放射能流出を招いたこと。

東京電力が日本に与えた被害は莫大なものである。そんな企業が存続し役員や従業員が多額の報酬を得続けている。

不始末起こした企業は解散処分にすべきであり、のうのうと存在しつづけるべきではない。

原子炉事故の後、政府は東電を解散し別途事故処理会社を設立し、東京電力地域の発電利権を売却すべきであった。

トヨタの改革はトヨタ会長にはできないだろう

2024-01-31 10:11:44 | 企業
トヨタ自動車の豊田章男会長は30日、名古屋市内で記者会見し、本来は生産、販売をしてはいけない商品をお客様に届けてしまった。これは絶対にやってはいけないこと」と述べ、グループの責任者としてガバナンス改革に取り組むとした。

一方、14年間の社長時代にグループの不正を見抜けなかった自身の責任についてはリコール問題や東日本大震災など危機の連続で、トヨタを立ち直らせるだけで精いっぱいだった」と釈明した。

しかし、グループで相次いだ不正の背景には、各社がトヨタの世界戦略についていこうと無理を重ね、現場の負担が見過ごされたことがある。 不正が起きた3社の第三者調査委員会の報告書では、いずれも短期開発やコスト削減が優先され、現場にプレッシャーがかかる中でコンプライアンス意識が欠如していたことが明らかになった。そのプレッシャーは、販売台数世界トップの自動車メーカーへと成長するトヨタの戦略と無縁ではなかった。

これらは全てトヨタ会長が経営責任者として率先して実施してきたことであり、最大の責任者はトヨタ会長自身にある。

自ら実施してきたことを自らが修正することはそれほど簡単なことではない。特に部下の立場からすれば今まで右向けといっていた張本人が今度は左向けと命令してもそう簡単にはいかない。

トヨタ会長自身が自らの過ちを真摯に反省し、その反省が心からのものであると従業員が理解して初めて改革は成功する。

周囲に責任を押し付け自らは第三者のような態度をとっていては改革は決して成功しないだろう。

ダイハツのように大きな不正を行った企業は強制的に解散させるべき

2023-12-26 09:45:07 | 企業
車両の認証不正で国内全車種の出荷を停止したダイハツ工業は26日、国内にある完成車工場の生産を全て停止した。

ダイハツに限らず日本企業の不正は枚挙にいとまがないが、何度発覚しマスコミ等で叩かれても一向になくならない。

その原因としては、終身雇用で転職が難しく会社ぐるみの不正が表に出にくいことや、内部統制機能の不備などがあげられるが、最大の原因は不正に対する企業罰が無いことである。

どんなに大きな不正が発覚しても結局のところは経営者の首をすげかえるだけで何もなかったかのように同じ名前で企業は存続し続ける。これでは不正の抑止力にならない。

大きな不正が発覚した企業は法人罰で強制的に解散させるべきである。解散して資産は全て従業員付きで競売にかけて売却する。

大きな不正をすれば企業がなくなるという脅威があって初めて抑止力となりうる。以前の三菱電機の不正もそうだが、今回のダイハツのケースなどは会社解散に値する。

日本の代表的輸出産業である自動車業界のお粗末さ、虚構の日本品質

2023-12-21 09:40:13 | 企業
ダイハツ工業では、ことし4月、海外向けの乗用車の衝突試験で不正が発覚し、その後、国内向けの車種でも国の認証を不正に取得していたことが明らかになっていたが、会社は20日、第三者委員会によるその後の調査で、新たに25の試験項目で174件の不正が見つかったことを公表し、国内外のすべての車種で出荷の停止を決めた。

社長が謝罪しているが、これだけの大規模な不正を社長との幹部が知らず現場サイドだけの犯行と考えるのは難しい。むしろ会社ぐるみと考えるのが自然である。万一幹部がそれを知らなかったとしたら、内統制機能に大きな欠陥があることになり、それはそれで大問題である。

自動車産業は日本を代表する製造業であるが、不正が後をたたない。三菱自動車によるリコール隠しやカタログ燃費の詐称及び不正計測発覚後の再測定における燃費詐称は記憶に新しい。それ以外にも2016年に発覚したスズキの燃費詐称、2018年のスバルのデータ書き換え、2022年の日野自動車の 燃費並びに排ガス規制値改竄、2023年の豊田自動織機によるフォークリフト用エンジンの不正認証等枚挙にいとまがない。

日本企業に自浄作用が働かないのであれば、労働者の流動化を容易にし密かに違法行為をするのを難しくすると同時に企業犯罪に対しては厳しい法人罰を導入することで抑止力とする以外に方法はない。