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蕩減の真の意味

「償い」ではなく「赦し」

「神のゆるし」が消失してしまう現況の英訳法(二)

2023年09月12日 | 解説

"蕩減"だけでも566箇所(英語版では何故か450箇所)あるのですが、私は英語版が「indemnity」と訳したことを問題視しているのです。

韓国語の「蕩減復帰」を直訳すると「(神の)赦しによる復帰」ですが、これを"Restoration through Indemnity"と英訳すると、「(罪人が)賠償金を支払うことによって神との関係を修復する」という意味になります。

そこに神の95%のゆるしはありません。少なくとも英語版の復帰原理・緒論のどこにも書かれてありません。

またアダム・エバ(姦淫)、アベル・カイン(殺人)、及び全ての罪は、「賠償金(indmnity)」を支払えば、「本然の位置と状態」を回復出来ると書かれてあります。

これではメシヤによる贖罪もゆるしも必要としない自力本願の宗教になってしまい、海外ではそこが批判されております。
しかし文鮮明師の御言葉ではそうはなっておりません。

李相憲先生がもっと長生きされて御父様から命じられた「原理」の本を完成しておられたら、この部分ははっきり書かれた筈です。

李相憲氏の「蕩減復帰原理の定義」


英語版 原理講論「DIVINE PRINCIPLE」
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 「蕩減」の英訳:
   indemnity 444
   indemnify  4
   indemnified 2
 --------------------------
   計    450箇所


「神のゆるし」が消失してしまう現況の英訳法

2023年09月12日 | 解説

次の御言葉は文鮮明師が「蕩減」の二文字を原義で語ったケースです。即ち蕩減の原義とは、①負債の減免 ②罪のゆるし。

それが全く異なる「indmnity(賠償。賠償金。)」と訳されたことにより、債権者(神)による特別の配慮(ゆるし)の意味が消失しております。


「蕩減が行く道」1967年6月4日 
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蕩減復帰のみ旨

皆さんは「蕩減復帰」という言葉を学びました。
蕩減復帰ということは、小さな条件を通して大きなこと(負債)を蕩減する(赦す)ことです。

例をあげれば、百人を赦してあげるために一人が代身してサタンに打たれる場にあっても不平不満を言わず、ただ神を思慕して心には天国を抱いてその場に当たる人がいるなら、その善なる一人の人間が打たれる代価として百人の罪が赦されるのです。
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"The Path of Indemnity that We Must Go"4-Jun-'67
https://cafe.daum.net/ckatkfkdrhdqn/VbRY/1683
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Restoration through Indemnity

"You learned the word, “Restoration through Indemnity.” 
Restoration through indemnity means that you will indemnify large issues by making a small condition.
 For example, there are one hundred people who need to be forgiven.
 If there is one person who only loves and longs for God, while embracing the ideal of Heaven in his heart without a word of complaining, despite being beaten by Satan as a representative of the one hundred, the sins of the one hundred people would be indemnified in exchange for his suffering and beatings."
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(直訳)

「私たちが行かなければならない蕩減の道」1967年6月4日
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賠償(金)による回復のみ旨

 「賠償(金)による回復」という言葉を学びましたね。 
賠償(金)による回復というのは、小さな条件を立てて大きな
問題(負債)を賠償するということです。 
 たとえば、赦される必要がある人が100人います。
 もし、百人の代表としてサタンに打たれながらも、一言も文句も言わずに天国の理想を心に抱き、ただ神を愛し慕う人が一人いたとしたら、その百人の罪は、 彼の苦しみと殴打と引き換えに賠償された。
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"Restoration through Indemnity"を率直に訳すと、
「賠償金を支払うことによって神との関係が修復される」
となります。


(参考)

「蕩減」には複数の意味がある
http://101sns.net/?m=pc&a=page_c_topic_detail&target_c_commu_topic_id=12590&all=1
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 1.「蕩減復帰」を省略して「蕩減」と言われるケース
 2.「蕩減条件」を省略して「蕩減」と言われるケース
 3.「蕩減条件を立てること」を省略して「蕩減」と言われる
   ケース
 4.「蕩減復帰原理」を省略して「蕩減」と言われるケース
★5.「蕩減」を原義で言われるケース
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「蕩減復帰原理」の要修正・要補完10項目

2023年08月28日 | 解説

原理講論の「蕩減復帰原理」は、文鮮明師と李相憲先生の御言葉に照らして、次のような要修正・要補完事項があります。

1.蕩減復帰の必要が生じた内的原因。神の赦しを受けなければならないこと。

「罪人が罪を脱いで、罪のない人間になろうとすれば、神の前で罪の赦しを受けなければなりません。堕落によって神を悲しませたからです。」(李相憲著「統一民族史観」)

「堕落したアダムは、神の心情に対して千秋万代にわたって消えることのない深い悲しみを刻みこんだ」(後編 第一章 復帰基台摂理時代 第一節 アダムの家庭を中心とする復帰摂理)」

この部分は最初に来なければならない。

※そもそも「原理講論」には「神のゆるし」と言うキリスト教の最も核になる部分が一箇所も記載されていない。


2.原罪は罪人自身には解決出来ない。それ故にメシヤが必要であること。

「誰であったとしても決して全人類の負債を支払うことは出来ない。」(御言葉「蕩減復帰摂理歴史」1981年2月10日)

「蕩減とは原罪を除去することです。原罪を除去するにおいては、血統的なものが根本的に存在します。それでメシヤが必要なのです。」(御言葉撰集 35-159, 1970.10.13)

(※しかし蕩減復帰は必ずしも原罪だけに適用されていないが。)


3.「蕩減」の原義

「負債などの赦し。借金の帳消し。remission。」精解『韓日辞典』(金素雲編、高麗書林)917頁

「蕩減とは、一定の条件を立てて、借金を減らすか相殺するのと同様に、罪を減らすか、なくしてもらうこと、罪を赦してもらうことを意味します。」(李相憲著「統一民族史観」)

「蕩減の本当の意味は何か。神は私達が負っている負債の総額に充当するために、その内の一定額を支払うことを求めておられる。私達がその条件を満たすことにより、総額が返済されたという立場に立つ。」(御言葉「蕩減復帰摂理歴史」1981年2月10日)

「ある債務者が多額の負債を負っているとき、その債権者の好意によって、その中の一部の少額だけを返済することをもって、負債の全額を清算したと見なすこと」
※これは原理講論の中で蕩減条件の立て方のうち「減償法」の例として記載されているものであるが、実はこれが「蕩減」の本来の意味なのである。

このように「神の赦し」を意味することを説かなければならない。


4.「蕩減」という言葉は聖書に由来する。

「『蕩減』という言葉が、一見耳慣れないようでも、韓国では日常用いられている、ごく普通の言葉であり、かつ聖書に忠実に従った用語である」(野村健二著「天下の愚論-『洗脳の時代』を裸にする」大学と理想83年4月号)

聖書的根拠(出典)
  韓国語聖書に登場する「蕩減」10箇所
  申命記15/1、2、3、9、31/10、
  ネヘミヤ10/31、
  マタイ18/27、マタイ18/32、
  ルカ7/42、ルカ7/43


5.「例(P274~275)」を修正

「例を挙げれば、失った名誉、地位、健康などを原状どおりに回復させるため」
 
「互いに愛しあっていた二人の人間が、何かのはずみで憎みあうようになったとすれば、このような状態から再び、互いに愛しあっていた元の状態に復帰するため」

これらは「蕩減」の例ではない。

「蕩減には必ず債務者と債権者、また罪人と神様の関係がある。」(李相憲著「統一民族史観」)

「蕩減とは、負債に関する概念であると同時に、罪に関する概念である。」(李相憲著「統一民族史観」)

「ある債務者が多額の負債を負っているとき、その債権者の好意によって、その中の一部の少額だけを返済することをもって、負債の全額を清算したと見なすこと。」(原義、辞書、聖書、金東俊教授、文鮮明師)


6.「蕩減条件」とは

「蕩減条件は罪を赦してもらって原状へ復帰するために立てなければならない最も基本的な条件です。」(李相憲著「統一民族史観」)

このように「神の赦し」が入っていなければならない。


7.「蕩減復帰」とは

「復帰摂理上の蕩減は、一定の条件(蕩減条件)を立てて、罪を赦してもらった後、原状に復帰することを意味します。このように蕩減条件を立てて、原状に復帰することを『蕩減復帰』といいます。」(李相憲著「統一民族史観」)

このように「神の赦し」が入っていなければならない。


8.蕩減復帰における神と人との分担

「蕩減復帰においても神は人間の負債の九十五パーセントに責任を持たれ、五パーセントだけが人間の責任という有難い恩赦が蕩減である。」(「文鮮明先生御言葉撰集 第29巻」P.335)

「もし我々が神に対して我々の全てを捧げるならば、たとえそれが贖罪に必要な総額のわずか五パーセントにしかならないとしても、神は喜んで残りの九十五パーセントを差し出して下さるのである。」(「統一神学」(金永雲著)第八章の二、蕩減復帰)

「『統一原理』は十七世紀の清教徒と同じように、神と人とのパートナーシップという概念から『蕩減』ということをも理解する。」(「統一神学」(金永雲著)第八章の二、蕩減復帰)

神の九十五パーセントと人間の五パーセントは予定説に書いてあるが、蕩減復帰原理の中にも書かれなければ、復帰摂理に於いてこの神と人間との責任分担の関係は不明のままである。


9.神の赦しの背景にはメシヤによる贖い(贖罪、代贖)がある

人類の罪を清算するためには必ず贖いが必要である。それをキリスト教ではイエスの十字架によって成し遂げたとしているが、統一原理の主張は、メシヤの全生涯によって贖われると主張している。

キリスト教がイエスの十字架と復活を最も尊ぶように、統一原理はメシヤの全生涯による贖罪路程を最も尊ぶことを明確化しなければならない。

「キリストはどのようにして人類の罪を清算(贖罪)し得るのかということが問題になりますが、ここにおいて私たちは次のような贖罪観を提示します。それは、キリストはほふられた小羊としての犠牲の生涯を歩み、それを通して贖罪の業を全うするという見方です。そこにおけるキリストは肉体的には生命をもっていても、個人的存在としては、全く無私(死)の立場に立って公的生涯(贖罪の道)を歩む存在です。人類はまさに、この神の摂理的祭壇にほふられたキリストによるあがないの業(生涯)によって贖罪されるわけです。」(梅本憲志・迫園隆繁著「統一原理批判に答える」)

「私はあたかも神に対して罪を犯した罪人であるかのようでした。人類のために歴史の重荷を担い、世界の罪の代価を支払いました。」(御言葉「蕩減復帰摂理歴史」1981年2月10日)

「先生がこのように苦労したのは、先生自身の道を開拓すると同時に、万民に全く同じ祝福の道を付与するためでした。結局、『私』自身のために神がそのように苦労して来られたということを知って、無限に感謝を捧げなければなりません。」(御言葉「祝福と理想家庭・韓日対訳Ⅱ」P.83)


10.「蕩減条件の立て方」の間違い

「蕩減条件はどの程度に立てなければならないのだろうか。この問いに対して、我々は次のような三つの種類のものを取りあげることができる。」として「報償法」「減償法」「増償法」が挙げられている。

そもそも「蕩減」の意味は「減償」である。「報償法」「増償法」を「蕩減」とは言わない。

この三つの償いの種類は「蕩減条件の違い」ではなく、ユダヤ教とキリスト教の「救済観の違い」と言うべきである。

ユダヤ教において「報償法」とそれを失敗した場合の「増償法」があり、キリスト教においては専ら「減償法」である。


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Definition of “Tang-gam” by Dr.Sang Hun Lee

2023年06月26日 | 資料
文鮮明師が統一原理の体系化を任せたのは、
最初が劉孝元氏で、それが「原理講論」。
最後が李相憲氏で、それが「原理」(未刊)。
両者の「蕩減の定義」を比較すると全く異なっております。
 
 
Rev. Sun Myung Moon once said,
''My last job is to write 'The Principle','' and entrusted it to Dr. Sang Hun Lee.
 
Dr.Sang Hun Lee, "Unified National Historical View"
              (Monthly “Family, May 1993”)
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Jesus often expressed that a sin committed by a human being is the same as going into debt. For example, Jesus gives the example of a servant who is unable to repay the debt of ten thousand talents borrowed from the king (Matthew 18/21-35).
 
The king said, 'If you cannot pay back the debt of ten thousand talents, sell you, his wife and children, and all that you have, and pay it back.' Even if you sell them all, you may not get 10,000 talents. This also means Tang-gam (蕩減).
 
However, I fell down on my knees and begged him, saying, ``I will definitely pay you back, so please wait for a while.''
 
Seeing that figure, the king felt sorry for him and said,
``I am impressed with your thoughtfulness. I will forgive him for his debt, so go home.”
This is also Tang-gam (蕩減). …
 
The meaning of Tang-gam is clarified by these words of Jesus.
 
First, Tang-gam is a concept of debt as well as sin.
 
Secondly, Tang-gam means to reduce or eliminate sins, to have sins forgiven, as well as to reduce or offset debts, under certain conditions.
 
Third, Tang-gam always means that the debtor, creditor, or sinner cannot receive Tang-gam (forgiveness) without making certain conditions from God.
 
Fourthly, Tang-gam (forgiveness) means to return to debt-free or sin-free on certain conditions, that is, restoration. …
 
If a sinner wants to take off his sins and become a sinless person, he must receive the remission of sins before God. Because you made God sad by your fall. …
 
Tang-gam in the providence of restoration means that after a certain condition (forgiveness condition) is set and sins are forgiven, the original state is restored. Restoration through forgiveness is called 'restoration through Tang-gam'.
 
Tang-gam condition is the most basic condition that must be established in order to receive the forgiveness of sins and restore the original state.
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(原文)
 
文鮮明先生は生前「私の最後の仕事は『原理』を書くことだ」と言われ、それを李相憲先生に任せておられました。
 
■李相憲著「統一民族史観」(ファミリー1993年5月号)
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「イエス様は、人間が犯した罪は借金をすることと同じだとしばしば表現されています。例えばイエス様は王様から借りた一万タラントの借金を返す事が出来ないでいる僕の例(マタイ18/21~35)を挙げています。
 
王様は『もし一万タラントの借金を返すことが出来ないのであれば、お前と妻子と持ち物全部を売って返しなさい』と命じました。それらを全部売っても一万タラントにならないかも知れないが、それで一万タラントの借金と相殺してやるという意味です。これは蕩減を意味します。
 
ところが僕がひれ伏して『必ず借金を返しますから、暫くお待ち下さい』と言って哀願しました。その姿を見て気の毒に思った王様は『お前の心掛けは殊勝だ。負債を免じてやるから帰りなさい』と言って彼を赦してやったのです。これもやはり蕩減なのです。…
 
以上のイエスの御言葉によって蕩減の意義が明らかにされたと思います。
 
第一に、蕩減とは、負債に関する概念であると同時に、罪に関する概念です。
 
第二に、蕩減とは、一定の条件を立てて、借金を減らすか相殺するのと同様に、罪を減らすか、なくしてもらうこと、罪を赦してもらうことを意味します。
 
第三に、蕩減には、必ず債務者と債権者、または罪人は神様に一定の条件を立てなければ蕩減(赦してもらうこと)を受けることが出来ないことを意味します。
 
第四に、蕩減(赦してもらうこと)は一定の条件を立てて、借金のない、あるいは罪を犯さない状態に戻ること、つまり復帰を意味します。…
 
罪人が罪を脱いで、罪のない人間になろうとすれば、神の前で罪の赦しを受けなければなりません。堕落によって神を悲しませたからです。…
 
復帰摂理上の蕩減は、一定の条件(蕩減条件)を立てて、罪を赦してもらった後、原状に復帰することを意味します。このように蕩減条件を立てて、原状に復帰することを「蕩減復帰」といいます。
 
蕩減条件は罪を赦してもらって原状へ復帰するために立てなければならない最も基本的な条件です。」
-----------------------------------------------------------------
 
文鮮明師が統一原理の体系化を最初に任せた劉孝元氏と最後に任せた李相憲氏
両者の「蕩減の定義」は全く異なっているだけでなく、その内容は正反対です。
では文鮮明師自身はどのように定義したのか?
 
「蕩減」文鮮明師による定義

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「原理講論<訂正・補足>」INDEX

2023年05月06日 | INDEX
 
 
■「蕩減」:原義・由来・御言葉・使用例(一般・キリスト教会)
■キリスト教
  キリスト教徒との質疑応答 [全33項目] INDEX 
 
  ・原理講義の間違い例(2)体恤
  ・原理講義の間違い例(3)「ルーシェル」
  ・原理講義の間違い例(4)「生めよ(פרו)」
 
■原理講論の要訂正事項
 
■漢字語の間違い(韓国語の専門家方に学ぶ)

■体恤 
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原理原本の中の「蕩減」

2023年01月28日 | 資料

「蕩減」には複数の意味がある(教祖様のスラング)より

■ 訓読本「罪と蕩減復帰」を例に算出した概算比率
 1.「蕩減復帰」を省略して「蕩減」と言うケース(約83%)
 2.「蕩減条件を立てること」を省略して「蕩減」と言うケース(約11%)
 3.「蕩減復帰原理」を省略して「蕩減」と言うケース(約3%)
 4.「蕩減条件」を省略して「蕩減」と言うケース(約2%)
 5.「蕩減」を原義で言うケース(約1%)

「原理原本」の文章は翻訳・通訳のベテランが見ても首をかしげるほど難解な部分が多い。
以下は金元弼先生筆写本の中の「蕩減」 全31か所を抽出したが、いずれも上記1~4の何れかの省略形で書かれ、「原義」で書かれた部分はない。また「定義」の記載もない。

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昔日에 하나님이 사랑하는 사람들이 悪한 者에게 죽게 하신것은 그들로 인하여 世上의 悪의 血를 맑히기 위하여 蕩減的 立場으로 죽게 하신것이었다.
45

예수는 悪의 終局을 為한 한 代身 蕩減者로서 犠牲함이 十字架의 路程인 것이다.
104

사탄 全部와 罪全部는 生하여 있는것과 같으니 예수 주검= 全사탄+ 罪全部 주검과 같은 蕩減을 完成하기 為할려니 十字架를 지심이다.

예수 죽음으로 歴史的 罪를 蕩減하며 사탄으로 하여금 뜻 成事흐는 곳에 터를 없게하기 為함이다.
109

10사랑이면 10사랑으로 蕩減하고보니 아무도 남지 않는 様이니 하나님이 보시기에 善한 것으로 한터의 사랑 部分이없기에 10사랑 以上을 要求하심은 全部가 하나님 사랑을 注入하고저 하는 根本意義가 있는바이다.
112

그것은 하나님이 殺害받게 하는 理由는 이 義人들의 血가 悪의 血에 더럽힌 世界를 씻는 代身蕩減으로 歴代의 血을 밝혀왔든 바이다.

이와같이하여 世界 더럽힌 어두움의 蕩減되어 맑혀서 하나님의 뜻을 成事할수 있는 時期를 苦待하기 為한 準備的 時期가 即 예수와 聖神과 하날 聖徒들과 땅 聖徒들이 하여온 役事이었다.
115

사람 中心하고 하나님 便으로 向하여 合하여서 悪의 対한 더럽힘이 蕩減되면 하나님은 다시금 摂理하여서 뜻을 세우시곤 하신 바다.
126

이 期間에 하나님은 한 蕩減의 数 차기를 苦待하여 모세를 세워서 蘇生에 着手工作인 하나님的 責任使命時期에로 옮겨지게 되었다. 그리하여 애급 四百年以後 約 千六百年에 예수가 온바이다.

그리하여 이 根本時代까지 이 百姓들을 完成한 蕩減을 歴史的 時期를 두고 蕩減하게 하심이었다.

그런고로 아담부터 아브라함 時期까지 약 二千年 年代로 経過 中 더럽힌 経過니 아브라함이 失手없었으면은 이와같은 期間은 한 限界로 될 터인데 다시금 사탄 侵入보니 노아 審判하지 않은바와 같은 原因으로 되었으니 四百年과 모세 以後 千六百年 年代가 蕩減時期로 消耗되는 한 원통한 歴史的 延長이 始作되었다.

그런고로 예수와서는 다시금 旧約完成과 同時에 노아 以前까지 完全히 蕩減되어 完成하여야할 歴史的 蕩減責任分担이란 路程에 서게되었다. 예수는 旧約完成인 同時에 사탄 防備의 한 中心自体이었다.

그런고로 예수는 十字架으로 因하여서 그 歴史的 모든 未蕩減根本 사탄 대한 한 防備의 길은 닦아 놓고 가게 되었다. 예수부터 至今時代까지 約 二千年 歴史의 間隔을 두어 나왔다.

예수가 모세부터 千六百年間이니 이 以上 四百年間은 蕩減時期였으니 其 以上 四百年間 即 노아부터 아브라함까지 四百年은 사탄 対한 放棄時期였으니 예수의 한 路程에도 이와같은 歴史的 復帰路程의 反復의 路程을 보게되는 바다.
131

예수 以後 六千年間은 사탄 対한 悪 対한 聖徒들 合하여 歴史的 蕩減時代였으나 四百年間 時期 노아부터 아브라함까지 時期는 예수에게 있어서 한 사탄 対한 하나님의 放棄時期였기에 예수 앞에도 이와같은 한 自由롭게 사탄 対한 自由権으로 取하는 期間 内으로 드러서게 되었다.
132

힛트라 存在가 未分明은 예수 무덤 없는 바와같이 独身으로 있다간것조차 不知로 되는 이와같은 하날뜻 路程에 한 蕩減復讐로 展開하여 왔다.
133

그러면서 애급 四百年 蕩減時代를 通하여 가면서 氏族의 한 部族으로 造成케 되게 하여서는 그와 兼하여 財物이란 것을 所有케하는 것이 始作하였다.
142

그리하여 이스라엘 百姓은 根本目的은 破한 百姓이니 択한 者지만 예수 죽인 罪와 歴史的 罪에 대한 蕩減期間을 긴 歴史를 두고 始作하게 되었다.

그리하여 이스라엘 百姓은 全世界에 虐待받는 民族으로 国民으로써 各地에 헤져서 그 蕩減使命과 同時에 그때를 채워서 다시금 뜻을 継承한 信仰国家들과 合하여서 한 国家를 始作하게 하여서 全예수의 目的에 合한 国家를 中心하고도 사탄 対하여 攻勢를 取하는 한편 勝利的으로 보기 為하여 各 国家들은 두 陣営으로 同盟이란 名称으로 合国으로 나와 한 相対国들을 対하게 하였다.
142

그리하여 이스라엘 百姓은 根本目的은 破한 百姓이니 択한 者지만 예수 죽인 罪와 歴史的 罪에 대한 蕩減期間을 긴 歴史를 두고 始作하게 되었다.

그리하여 이스라엘 百姓은 全世界에 虐待받는 民族으로 国民으로써 各地에 헤져서 그 蕩減使命과 同時에 그때를 채워서 다시금 뜻을 継承한 信仰国家들과 合하여서 한 国家를 始作하게 하여서 全예수의 目的에 合한 国家를 中心하고도 사탄 対하여 攻勢를 取하는 한편 勝利的으로 보기 為하여 各 国家들은 두 陣営으로 同盟이란 名称으로 合国으로 나와 한 相対国들을 対하게 하였다.
143

아브라함이 失手하고나니 四十日에 対한 뜻은 아직 完成的 基台를 잡지 못하고 그의 延長的 四百年이 蕩減時代므로 始作보지 않으면 안되게 되었다.

이 四百年이란 年代는 노아부터 아브라함까지 延長보아 사탄이 侵入본대니 이 四百年代 蕩減하여야만이 노아的 時代立場에 立脚함으로 아브라함에게 四百年 延長을 보았다.
156

여기에 야곱부터 애급 出発은 야곱이 아브라함의 本 뜻 四百年 蕩減路程 出発이 始作함이다.
157

이와같이 四十数를 두고 役事한 것은 四十日数를 잃어버린것과 같이 되었든 것을 찾어서 蕩減을 定할려니 四十才에 択하는 摂理를 始作케하여서 八十才에 成事로서 모세를 세워서 役事시킨바이다.

그러니 이 모세 四十年 애급의 바로한테 준바는 全이스라엘 百姓을 바로가 支配하니 基本 四十日을 잃어버린 것으로 因하여 四百年이란 年数로 보았으니 모세는 이 四十日을 사탄으로부터 하날 四十으로 찾아 세우여야겠으니 애급 四十을 주었다가 하날 四十으로 蕩減하여 하날의 基本 四十日数를 찾을 수 있는 길을 잡고 나서는 様이니 애급 出発이라는 始作을 보는 바이다.
161

四十日 세우는 날이면 사탄 追放의 날이라는 事実이다. 그러므로 四十日이라는 날짜는 이스라엘 百姓앞에 찾아세우여야 하는 날이다. 이것을 蕩減과 동시에 完成할것이 摂理路程의 한뜻으로 되었다. 모세 四十日 目的 未完成하여서 사탄은 如前하게 侵入하여 全目的 파괴로 나아가니 하나님은 다시금 엘리야를 세우심이었다.

이 엘리야라는 存在는 세례요한으로 始作하여 사탄 全滅目的 完成하여야 할 엘리야的 目的達成 못한 셈이로이니 예수 앞에까지 四十日에 対한 歴史的 蕩減課業이 延長을 본바이다.

그런고로 이것을 蕩減하기 為한 総決算期가 예수 四十日 禁食期間인 曠野生活이다. 이리하여 勝利함으로 審判目的은 完成할 基台는 잘있으나 사람이 合하여야만이(누가복음 4/13 참조) 成事란 結果로 因하니 四十日에 対한 未成事를 본바와 한가지로 되었다.
162

外政 紳士参拝問題로 信仰貞操를 犯한 것은 하날적으로 完全하게 蕩減키 為할려니 그 殉教的 사람들은 한 祭物로서 代身되어 집을 韓国教界信仰者는 잊어서는 아니될 바이다.
197
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反対派の「蕩減」批判と反論

2023年01月22日 | 資料

反対派の批判から
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宇治芳雄著「洗脳の時代」(汐文社)
「理解できない統一協会の“原理用語”…『蕩減』」

 牧師・森山諭著「統一教会からまことのメシヤへ」より
「『蕩減』という韓国語は『つぐない』の意だが、日本ではこんな語は通用しない。」

作家・飯干晃一著「われら父親は闘う」より
「『蕩減』…(統一教会の)別の解説書を読むと、どうやら『償い』ということだとわかった。
つまり悪いことをしているのを減らすという意味らしい。…
この蕩減条件を立てるというのが、信者達をへとへとになるまで働かせ、或いは人を欺いてまで霊感商法で怪しげな壺や塔をべらぼうな値段で売りつける原動力となる。」

牧師・川崎経子著「原理運動を憂慮する」より
「蕩減条件とは、罪滅ぼしの条件、願いを叶えてもらうための条件を意味する東洋的発想のものである。…地獄の霊界を救い、因縁を断つために… 変な理屈を述べて『その血と汗と涙の結晶であるお金を沢山出すことによって霊界の祖の色情・殺人・恨みの因縁を切り、幸せを得ることができる。だから思い切って命懸けで決心せよ』と迫るのである。」
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統一教会が、
「蕩減とは償い、罪滅ぼし。懺悔や罪滅ぼしのための苦行。救済は 賠償で得られる」と説き続ける以上、「キリスト教の『ゆるし』とは正反対の『つぐない』『東洋的発想』とは正にその通りである。「つぐない」だけで「ゆるし」が一言も出てこないのである。

罪人自身では如何ともし難い、キリストの贖罪無くしてゆるされない大罪を、罪人自身で全て「つぐなえ」と言うならキリストは必要ない。世界のキリスト教を統一する完成期のキリスト教と言いながらキリスト教との連続性がまるでない。

完成期どころか恰も旧約時代に戻ったかのようだ。クリスチャンが先ず最初に感じるのがそこだ。
ところがこれを文教祖自身がそう教えて来たのかとよく調べてみると実際は全く異なる。教祖と教団の主張が全く矛盾することを知ることになるのである。


【反 論】
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野村健二著「天下の愚論-『洗脳の時代』を裸にする」(「大学と理想」83年4月号)

「『蕩減』、正確には『蕩減復帰原理』。この用語(蕩減)は、講論後半の最も中核となる重要な概念… 『蕩減』という言葉など聞いたこともないと言われる方も多いと思うが、これはもともと韓国語でごくありふれた言葉なのである。精解『韓日辞典』(金素雲編、高麗書林)の917頁には次のように書かれている。

『蕩減』=借金を全部帳消しにすること、借債を悉く免除してやること、remission(赦し)

 ちなみに、聖書に書いてあること以外は認めないという厳格な立場を採るファンダメンタリスト(根本主義者)の方々のために蛇足を付け加えれば、たとえば、マタイ福音書18章27節の『僕の主人はあわれに思って、彼をゆるし、その負債を免じてやった』の『負債を免じて』という箇所が、韓国語では『蕩減(ハヨ)』と訳されている。
 これを見ても『蕩減』という言葉が、一見耳慣れないようでも、韓国では日常用いられている、ごく普通の言葉であり、かつ聖書に忠実に従った用語であることがお分かりであろう。」
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   「蕩減」文鮮明教祖自身の定義 

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韓国人幹部が訳せなかった聖書の中の「蕩減」

2023年01月05日 | 解説

これはかつて古い韓国人幹部が訳せなかった聖句です。
何も見ないで日本語、英語に訳せますか?

〝그 종의 주인이 불쌍히 여겨 놓아 보내며 그 빚을 탕감(蕩減)하여 주었더니”

日本では「蕩減とはつぐない、罪滅ぼし」と教えられ、英語版では「indmnity(賠償)」と翻訳されております。
それで全体を訳してみてください。

※これは債権者の主人と債務者の僕の会話の場面です。、

「Then the lord of that servant was moved with compassion, and loosed him, and indemnify him the debt.」
「僕の主人はあわれに思って彼を解き放ち、その負債を『賠償して』やった」?

正解は、

「Then the lord of that servant was moved with compassion, and loosed him, and forgave him the debt.」
「僕の主人はあわれに思って彼を解き放ち、その負債を『赦して』やった。」

これはマタイ伝18章21~35節の中の一節です。
この解釈の仕方に「キリスト教」と「統一教会」の共通性、連続性、超越性という最も重要な部分が説かれているのです。

・「これは赦しに条件があると言っているのではない」と強弁するプロテスタント。

・「主が十字架上で赦して下さったように、私達も赦しあいましょう」と行いを強調するカトリック。

・ 愛する者の命を犠牲にしても敵を赦すアーミッシュ

・そして「赦されるためには人間が『条件』を全うしなければならない」と明確に説く統一教会。

この中に「ゆるし(蕩減 forgiveness)」「あわれみ(体恤 compation)」が出てきますが、これがキリスト教の最も重要なポイントなのです。
それを「蕩減」を「indemnity(賠償金)」、「体恤」を「experience(体験)」と間違って未だに使い続ける統一教会。本気でキリスト教統一を考えてきたとは思えない。

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「蕩減」を統一教会が「indemnity」と訳すことによる実害

2023年01月05日 | 解説


↑これが一般に対してどう実害を与えているか分かりますか?

これは統一教会が「蕩減」を「indemnity(賠償、賠償金)」と解釈するところから起こった一般社会に対する実害の一つです。

「Google 翻訳」の辞書機能は、既存の翻訳ソフトに加えて、使用者たちの投稿が強く影響しております。

「탕감(蕩減)」を「Google 翻訳」で翻訳する場合、時として正確に翻訳する場合と、誤訳する場合が混在しているのです。
これは統一教会による影響以外に考えられません。

この頁の最下段に韓英辞典による正確な意味を記載します。

※「蕩減」を「Divine Princple」が「indemnity」と訳していることをNHKハングル講座初代講師の金東俊先生にお見せしたら、「あり得ない」と呆れられました。


■【Google 翻訳】における実害
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Google 翻訳(韓国語→英語)

[例1]

 탕감
  ↓
 indemnity 賠償(賠償金)

 

[例2]

 탕감하다
  ↓
 indemnify 賠償する(賠償金を払う)


[例文3]

앞서 정부는 문 대통령 공약대로 1000만원 이하 장기 소액 연체자의 빚을 전액 탕감줬다.
  ↓
Earlier, as President Moon had promised, the government canceled all debts of long-term delinquents of less than 10 million won.
(これに先立ち、文大統領の約束通り、政府は長期滞納者の1000万ウォン以下の債務をすべて帳消しにした。)


[例文4]

박근혜 정부 때도 원금을 최대 90% 탕감해주는 등 여러 차례 빚 탕감 대책이 나왔지만.
  ↓
Even during the Park Geun-hye administration, debt relief measures were introduced several times, such as canceling up to 90% of the principal.
(朴槿恵政権時代にも、元本の90%までを帳消しにするなどの債務救済策が何度か導入された。)


[例文5]

주님은 우리가 죄인이었을 때에, 하나님과 원수 되어서 용서 받을 자격과 능력이 없을 때에 그 크신 사랑으로 우리 믿는 자들의 죄를 탕감해 주셨고
  ↓
The Lord forgave us the sins of our believers with His great love when we were sinners, when we were enemies with God and did not have the qualifications and power to be forgiven.
(私たちが罪人であり、神の敵であり、赦される資格も力もなかったとき、主は私たちの信者の罪を彼の大きな愛で赦してくださいました。)
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■韓英辞典
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●탕감 蕩減 
(a) write-off (debts), remission, cancellation 
탕감하다 write off (debts) , remit, cancel, forgive

  [Dong-a's Prime Korean-English Dictionary]


●탕감하다 蕩減― 
forgive (a debt), write off

  [ET-house Neungyule Korean-English Dictionary]
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原理講論「蕩減復帰」に書かれていないこと

2022年09月22日 | 解説

[000]「原理講論 緒論 (一)蕩減復帰原理(1)蕩減復帰」に書かれていないこと

文鮮明師の御言葉、李相憲氏の論文から補足すべきポイント。

    →「蕩減」文鮮明師による定義 
    →「蕩減復帰原理」 李相憲氏の定義

【1】罪の本質

「堕落したアダムは、神の心情に対して千秋万代にわたって消えることのない深い悲しみを刻みこんだ」(後編 第一章 復帰基台摂理時代 第一節 アダムの家庭を中心とする復帰摂理)」


【2】罪の赦し

「罪人が罪を脱いで、罪のない人間になろうとすれば、神の前で罪の赦しを受けなければなりません。堕落によって神を悲しませたからです。」(李相憲著「統一民族史観」)


【3】罪人自身には解決出来ない

「誰であったとしても決して全人類の負債を支払うことは出来ない。」(御言葉「蕩減復帰摂理歴史」1981年2月10日)

「蕩減とは原罪を除去することです。原罪を除去するにおいては、血統的なものが根本的に存在します。」(御言葉撰集 35-159, 1970.10.13)

 ※しかし蕩減復帰は必ずしも原罪だけに適用されていない。


【4】メシヤの必要性

「原罪を除去するにおいては、血統的なものが根本的に存在します。それでメシヤが必要なのです。(御言葉撰集 35-159, 1970.10.13)


【5】「蕩減」の意味

 ある債務者が多額の負債を負っているとき、その債権者の好意によって、その中の一部の少額だけを返済することをもって、負債の全額を清算したと見なすこと。

「負債などの赦し。借金の帳消し。remission。」

「蕩減とは、一定の条件を立てて、借金を減らすか相殺するのと同様に、罪を減らすか、なくしてもらうこと、罪を赦してもらうことを意味します。」(李相憲著「統一民族史観」)

「神は私達が負っている負債の総額に充当するために、その内の一定額を支払うことを求めておられる。私達がその条件を満たすことにより、総額が返済されたという立場に立つ。」(御言葉「蕩減復帰摂理歴史」1981年2月10日)

【6】「蕩減」の由来

「『蕩減』という言葉が一見耳慣れないようでも韓国では日常用いられているごく普通の言葉であり、かつ聖書に忠実に従った用語である」(野村健二著「天下の愚論-『洗脳の時代』を裸にする」大学と理想83年4月号)


【7】聖書的根拠(出典)

 申命記15/1、2、3、9、31/10、ネヘミヤ10/31、マタイ18/27、マタイ18/32、ルカ7/42、ルカ7/43ネヘミヤ10/31、マタイ18/27、マタイ18/32、ルカ7/42、ルカ7/43


8】神と人との関係

「蕩減には必ず債務者と債権者、また罪人と神様の関係がある。」(李相憲著「統一民族史観」)

「蕩減とは、負債に関する概念であると同時に、罪に関する概念である。」(李相憲著「統一民族史観」)


【9】「蕩減条件」の意味

「蕩減条件は罪を赦してもらって原状へ復帰するために立てなければならない最も基本的な条件です。」(李相憲著「統一民族史観」)


【10】「蕩減復帰」の意味

「復帰摂理上の蕩減は、一定の条件(蕩減条件)を立てて、罪を赦してもらった後、原状に復帰することを意味します。このように蕩減条件を立てて、原状に復帰することを『蕩減復帰』といいます。」(李相憲著「統一民族史観」)


【11】神と人との分担

「蕩減復帰においても神は人間の負債の九十五パーセントに責任を持たれ、5%だけが人間の責任という有難い恩赦が蕩減である。」(「文鮮明先生御言葉撰集 第29巻」P.335)

「もし我々が神に対して我々の全てを捧げるならば、たとえそれが贖罪に必要な総額のわずか五パーセントにしかならないとしても、神は喜んで残りの九十五パーセントを差し出して下さるのである。」(「統一神学」(金永雲著)第八章の二、蕩減復帰)

「『統一原理』は十七世紀の清教徒と同じように、神と人とのパートナーシップという概念から『蕩減』ということをも理解する。」(「統一神学」(金永雲著)第八章の二、蕩減復帰)


【12】贖罪

「キリストはどのようにして人類の罪を清算(贖罪)し得るのかということが問題になりますが、ここにおいて私たちは次のような贖罪観を提示します。それは、キリストはほふられた小羊としての犠牲の生涯を歩み、それを通して贖罪の業を全うするという見方です。そこにおけるキリストは肉体的には生命をもっていても、個人的存在としては、全く無私(死)の立場に立って公的生涯(贖罪の道)を歩む存在です。人類はまさに、この神の摂理的祭壇にほふられたキリストによるあがないの業(生涯)によって贖罪されるわけです。」(梅本憲志・迫園隆繁著「統一原理批判に答える」)

「私はあたかも神に対して罪を犯した罪人であるかのようでした。人類のために歴史の重荷を担い、世界の罪の代価を支払いました。」(御言葉「蕩減復帰摂理歴史」1981年2月10日)

「先生がこのように苦労したのは、先生自身の道を開拓すると同時に、万民に全く同じ祝福の道を付与するためでした。結局、『私』自身のために神がそのように苦労して来られたということを知って、無限に感謝を捧げなければなりません。」(御言葉「祝福と理想家庭・韓日対訳Ⅱ」P.83

緒論 

[
001]「『蕩減復帰』というのはどういう意味なのであろうか。」

★ この文章は不要。

「蕩減復帰とは」で始まりながら「蕩減」「蕩減条件」「蕩減復帰」「蕩減復帰摂理」の説明で終わるという前後が矛盾した書き方をしている。この原因は前著「原理解説」にある。

■ 原理解説(日本語版)P.127
「されば蕩減復帰とは何を意味するか、何はともあれその本然の位置又は状態が喪失された時、その状態を回復するには必ず或る条件が成立しなければならない。此様に本然の位置又は状態を回復する為に之に該当する償いの条件を立てるのを蕩減と云い、此の条件を立てて本然の位置と状態に復帰するのを蕩減復帰と云う。」


[002]「蕩減の定義」の間違い

「どのようなものであっても、その本来の位置と状態を失ったとき、それらを本来の位置と状態にまで復帰しようとすれば、必ずそこに、その必要を埋めるに足る何らかの条件を立てなければならない。このような条件を立てることを『蕩減』というのである。」

"DIVINE PRINCIPLE(英語版)"
 "When someone has lost his original position or state, he must make some condition to be restored to it.The making of such conditions of restitution is called 'indemnity(蕩減)'"


★ これは完全な間違い。何故なら「文鮮明師の定義」と異なっており、「原義」とも異なっている。

         →「蕩減」の原義 
         →「蕩減復帰原理」 李相憲氏の定義 
         →「蕩減」の意味を金東俊教授に聞く
         →「蕩減」金東俊教授が原理講論を訳す 
         →「蕩減」の由来(聖書的根拠)
         →「蕩減」聖書の相反する2つの使い方
         →「蕩減」には複数の意味がある(教祖のスラング)    
         →「蕩減」文鮮明師による定義     
         →「蕩減復帰原理」定義まとめ 

 「蕩減」の意味
   = ある債務者が多額の負債を負っているとき、債権者の好意によって、その中の一部だけを返済することをもって全額を清算したと見なすこと。
    英訳は「remission」「wtite off a debt」「 forgive a debt」
 
 ★ 罪の赦し(forgiveness)を負債の赦しに例えた聖句の中で使われている。
  
  [解説] これは「蕩減条件の立て方の種類」の中の「より小さいものをもって蕩減条件を立てる(減償法)」方法の文章と同じだが、この「減少法」も間違い[005]。

    何故なら、「蕩減」という言葉自体が「減償」を意味する言葉だから。

 ★ 「蕩減」は韓国製の漢字語であるが、韓国では漢字廃止の影響で漢字語を正確に理解出来る層と出来ない層がある。
  原理講論の「蕩減」「体恤」の使い方を見ると、著者・劉孝元氏は漢字語をよく知らない層の一人だったと言えよう。
  文氏のスラングで言う時の「蕩減」(99%)と原義で言う時の「蕩減」(1%)の区別が出来きていないし、「体恤」という言葉を知らない。 
  統一教会に於いて「蕩減」の意味を正確に語った記録があるのは文鮮明師と李相憲氏の二人だけだ。

         → [参考]「漢字廃止で韓国に何が起きたか」(呉善華著) 

 
[003] 蕩減の「例」の間違い

①「例を挙げれば、失った名誉、地位、健康などを原状どおりに回復させるためには、必ずそこに、その必要を埋める努力とか財力などの条件を立てなければならない。」

②「また、互いに愛しあっていた二人の人間が、何かのはずみで憎みあうようになったとすれば、このような状態から再び、互いに愛しあっていた元の状態に復帰するためには、彼らは必ず、お互いに謝罪しあうなどのある条件を立てなければならないのである。」

★ ①の名誉、地位、健康、②の人間関係、いずれも「蕩減」とは全く関係のない例。正しい例えは下記。

★ 李相憲氏の例え(李相憲著「統一民族史観」より)

「イエス様は、人間が犯した罪は借金をすることと同じだとしばしば表現されています。例えばイエス様は王様から借りた一万タラントの借金を返す事が出来ないでいる僕の例(マタイ18/21~35)を挙げています。王様は『もし一万タラントの借金を返すことが出来ないのであれば、お前と妻子と持ち物全部を売って返しなさい』と命じました。それらを全部売っても一万タラントにならないかも知れないが、それで一万タラントの借金と相殺してやるという意味です。これも蕩減を意味します。ところが僕がひれ伏して『必ず借金を返しますから、暫くお待ち下さい』と言って哀願しました。その姿を見て気の毒に思った王様は『お前の心掛けは殊勝だ。負債を免じてやるから帰りなさい』と言って彼を赦してやったのです。これもやはり蕩減なのです。」

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