「原理講論」の誤解と正解

「原理読み」の「原理知らず」

「原理講論に書かれていない」と言われた御言葉(2)

2021年07月20日 | 資料

(ファミリー’87 5月号より)

御言葉「責任分担完成と神の愛」1987年2月4日 ベルベディア①

蕩減条件の成立

今回新たに州の責任者が変わり、私たちは新しい体制を中心とする新しい方向の新しい活動をしなければなりません。これが先生の考え方です。なぜそうしなければならないかというと、これまでの州の責任者たちは、統一教会の責任者としてのはっりした観が確立されていなかったからです。州の責任者は父母の立場を代身したものですから、自分の下にいるすべてのメンバーを子女として育てなければなりません。そのように思った時、誰が最も努力しなければならないのかというと、父母の立場において子女を育てていくすべての生活は父母が責任をもち、活動の先頭にも父母が立っていかねばなりません。そして子女がその父母の伝統を受け継いで平行的基盤を設定できる時までは、全責任を父母がもつのです。

そのような立場から見た時、これまでの州の責任者であった人々はそのような責任を果たし得たのだろうかといえば、八〇パーセント以上大部分の人々が責任を果たせていないのです。皆さんが復帰摂理の基盤を築いていく中で、統一教会を中心として見た時に、それは蕩減復帰の路程を経てこそ基盤がつくれるのであって、そのままでは基盤はつくれません。ではその蕩減という条件は何をもって立てるのですか? 蕩減条件を立てて何をしますか、何をしようとするのですか? それがはっきりしていなかったのです。蕩減という言葉はありますが、蕩減条件を立てて何をしようとするのかという目的がはっきりしていなかったのです。蕩減する目的は何ですか? これをはっきり知らなければなりません。

復帰路程において、個人復帰、家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙復帰、神の愛の復帰までの八段階を経ていくということは、もしアダム・エバが堕落していなかったならば、そのまま完成するはずだったのですが、歴史時代を見ると、それが僕の僕にまで落ちてしまったのです。そこで、一度に上がってくることができず、段階を開拓しながら連結してくるこの過程において、必ず蕩減条件が必要となったのです。蕩減条件を立てることによって何が起きたのかといえば、サタンが分立されたのです。ですからサタンのゆえに蕩減条件を必要とするのであって、もしサタンがいなかったならば蕩減条件も必要ないのです。これが分かりますか? (はい)。

では、これまでの歴史を誰が動かしてきたのかというと、サタンが動かしてきました。そのサタンを分別しなければなりません。まずサタンを除去しなければ神は入ってくることができないのです。神の領土がないのです。サタンの領土からサタンを追放することのできる蕩減条件を立てなければ、神の領土が拡大されず、神が活動できる基盤がつくられないのです。分別してサタンを追放しなければなりません。それでサタンが決定的に侵入するようになったのはなぜでしょうか? アダム・エバが堕落することによりカインがアベルを殺してしまったという、この二つの条件のためです。この二つの条件のゆえに、完全に縦的な支配と横的な支配を受けるようになったのです。霊界までもサタンが支配しているのです。

蕩減条件を立てるためには、まずアダム的な代身存在がなければなりません。これは何の蕩減かというと、アダム代身存在を通して蕩減するということは、アダムが堕落した縦的基盤を蕩減復帰しなければならないからです。アダムの立場を復帰できる立場に立って、次にカイン・アベルを復帰しなければなりません。カインがアベルを屈服させたので反対にアベルがカインを屈服させるためには、アダム自身がこれを代身しなければならないのです。二つの使命を果たさなければならないのです。それでは、アダムがなぜ堕落したかという問題ですが、これは自らの責任分担を果たすことができず、神との愛の関係が切れてしまったからです。

ではサタンをどのようにして分切するのかというと、蕩減条件を立てる立場においては、アダム代身の存在となって、堕落したアダムではなく、アダムが失ったサタン圏的愛でなく、蕩減した神圏的愛をもったアダム代身存在の立場においてサタンと対決して、サタンを分別しなければなりません。そのように責任分担を完遂した立場に立って、神の愛の圏内を占領するのです。サタンは責任分担未完成と、サタン圏的愛の基盤を中心としての世界を占領する版図になっているのです。これを本然の基準における神を中心とする、責任分担を完成した実力をもった資格者として、責任分担を完成したアダムの立場においての結果主管圏と直接主管圏の愛の基盤を中心として、サタン側の愛を中心とする人々よりも、自分が神側の愛に立ったという条件を立てることによって分別が始まるのです。ここにおいて蕩減条件が成立されるのです。


責任分担完遂の実力と神を愛する力

ですから、サタンは自分の支配している環境でのあらゆる謀略、あらゆる中傷手段を使ってこれを切ってしまおうとするのです。しかしその環境を克服して、人間が責任分担を果たすためにはどれほどの困難があろうとも、神を代身する、アダムが失った責任分担を捜し出さねばならないということは間違いのないことです。これは永遠なるものです。そして、神を愛することにおいては誰が何と言っても神を愛し貫くという基準を立てなければ蕩減が始まらないのです。何の話か分かりますか? (はい)。

それだからアダムの責任者の立場に立ったならば、私は責任分担を絶対に完遂するという、いかなる誘惑にあっても、いかなることがあっても微動だにしない神の息子としての権威をもって、サタン圏内の愛を中心として情的にいくら誘惑してきても、いかなる力をもって反対してきたとしても神を愛することにおいては不動であり、絶対的であらねばなりません。このようにして迫害を一度、二度、三度と受けながら峠を越えていけば、反対をした後には必ず、そこから二つに分かれてしまうのです。

皆さんがまずアベルの側に立てるようになり、その環境を勝利することによってのみ蕩減条件を立てることができ、その環境から反対するサタンを分別することができるのです。サタン分別をしなければなりません。それで蕩減条件を立てサタンを分別させるためには何が必要かというと、それは責任分担完遂の実力と神を愛する力です。このためにはサタンが迫害し、いかに自分を攻撃してきてもそれを除去しなければなりません。そして動揺しない時、サタンがいかに打ってきても不動なる時には、サタン自らが離れなければなりません。このようにしてサタンを分別するのです。

これが決定されていないと、カイン・アベルを蕩減する道がないのです。まずアダムの立場が設定されて、その責任分担を完成し、神の愛の圏基盤を中心としたそこに連結された横的基盤を受け継いでこそ、カイン・アベルの問題が解決されるのです。カイン・アベルが横的蕩減路程であり、これが縦的蕩減路程です。これをはっきり知らなければなりません。そこから横的な面におけるカイン・アベルを中心としての蕩減復帰がなされるのです。中心が立っていないのに父母のアダムの立場がないのに子女が出てくることはできません。ですから、これを完全に立てることによって、その基盤のもとでカイン・アベルの蕩減路程が始まるのです。


アダムの立場

それで、教会がアダムの立場になる時、教会内には必ずカイン・アベルが入ってくるのです。それで両者が、父母の前に近づこうとして争うのです。それは村においても同じです。自分がアダムの立場として決定されれば、神側のアダムになるので、村全体がサタン側のアダムになるのです。また内部に対して自分が縦的な立場に立っていれば、外部のサタン側に対しては自分が内的なアベルの立場として環境を吸収することができなければなりません。克服することができなければなりません。このようにして村に影響を及ぼし、自分がアベル的な伝統を受け継いでこのような実力をもつようになれば、全部がアベルの代わりの基盤となり、教会に入ってくる人もそれと同様なことが起こるのです。教会に入ってくる人もすべてが二つの派に分かれるのです。

では、サタンを縦、横に分別するのはなぜかといえば、内的な縦的蕩減条件と外的な蕩減条件を立てるためです。外的な蕩減条件とはカイン・アベルの蕩減条件であり、内的な蕩減条件とは責任分担を中心とする神の人を中心として、迫害を受けているすべての環境のサタン圏支配圏と、サタンの情的環境を完全に克服してそれを除去できるようになることです。その時、神側の出発ができるのです。これが原則です。
皆さんが、もし勝利した基盤をもって村に行くならば、サタンが反対してきても克服させることができ、そして食口ができれば、アベル的存在としてアダムの父母の立場に立って、両者を合同させて影響を及ぼすことができれば環境が早く分別されるのです。それは内的基準はいつでもついてくるからです。内的基準は勝利と共についてくるのです。ですからアダム的な責任を果たした人は、どこにおいても先頭に立って開拓の使命者として根を下ろすことができるのです。
その環境を早く開拓できるのです。何の話か分かりますか?

もし、アベル的な存在を攻撃したとしても、父母の立場を勝利した縦的基盤を中心として、父母と相談するならば、すべての環境がきれいに整備されるのです。これが原則です。これが蕩減復帰の原則なのです。サタン分別、発展の原則なのです。分かりますか、何の話か分かりましたか? 今までこのことが混乱していたのです。内的蕩減条件を立てなければ、サタンを分別できるアダム生立場を復帰することはできません。外的蕩減条件を立てなければ、外的カイン・アベルを侵犯した環境を分別することができません。これさえ分別すれば、神のみ旨は成就されるのです。今や、サタン支配圏内が完全に神の圏内に入ってきたので、何でもできます。


先生の立場

このことのために、全世界のキリスト教文化圏を中心に神が2000年分立してきたのです。個人、家庭、氏族と分立しながら、カインとアベルが父母を知らなかったため、イエス様を父母の立場においてカイン・アベルを分立して、世界的版図としてつくってきたのが今の現世界です。そこで父母が来られて、その父母を中心として一つの勝利圏をつくり、アベル圏を連結すれば、カイン圏は自動的に分立されるのです。ですから問題はありません。

それで再臨主が来られることを願うのです。再臨主が来られてすべてが成就されるのです。では再臨主は何の権威をもって来られるのかというと、神の間接主管と直接主管を連結することのできる、愛を中心とした世界的な責任分担の完成者として来られるのです。責任分担を遂行した完成者として来られるので。責任分担を成した父母の立場として来られ、アベルと一つになってカイン世界を動かすことにより問題は収拾されるのです。これが原理であり公式なのです。分かりますか?これまで、この公式がはっきりしていなかったのです。

このようにして、父母の立場に立ったならば、アダムの立場を蕩減復帰して縦的な基盤をつくり、カイン・アベルを分別するために、アベルの側に立って道を整えてあげるのです。これが原則です。原理観なのです。これが今までできなかったのです。分かりますか?ですから、あなた方が州の責任者であるならば、州における父の立場になるのです。それはアダムの立場です。ではどのようなアダムの立場かといえば、責任分担を果たして、神の愛を連結して、サタン世界を分別した父の代身の立場であるということをしらなければなりません。そして、サタン圏をどんどん分別していかなければなりません。完全にアダムが主管することができてこそ、アダム圏が完成するのです。でなければアダム圏が完成できません。

このように食口が増えれば、カイン・アベルの外的世界に自分の立場を定めて、アベルを中心として一つとなって、カイン・アベルの争いの舞台で原則を適用しつつ、分別させていくようになっているのです。ただでできるものではありません。これはサタン世界の底辺にあるので、一度に引き上げることができないのです。一段階、一段階、個人復帰から家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙、神復帰までの八段階を上がっていくのです。個人を縦的に見ると、僕の僕、僕、養子、庶子、実子、母、父、神までの八段階です。内的蕩減条件、外的蕩減条件は同じなのです。個人、家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙・・・、これらは外的蕩減分別の環境なのです。それから僕の僕、僕、養子、庶子、実子、母、父・・・、これは内的蕩減分別路程です。分かりましたか?これは何かというと、そのような縦的蕩減条件をサタン世界に全部立てたので、サタンがいくら攻撃しようとしても攻撃できない条件なのです。


内的蕩減条件と外的蕩減条件

先生自身が僕の僕から、僕、養子の扱いを受け、庶子の扱いを受け、実子の扱いを受けながら蕩減復帰してきたのです。さらには母の復帰をしなければならないし、アダム(父)の復帰をしなければなりませんでした。男性として最高の立場に、また女性としての最高の立場になったという、サタン世界の条件がなければ、父母の立場に上がってくることはできないのです。ただで上がってこれるのではありません。

はっきり分かりましたか?なんの蕩減条件と言いましたか?内的蕩減条件です。これから講義する時には、このことをはっきりと教えてあげてください。

内的蕩減条件とは、責任分担と真の愛(完成)です。そのようになって初めてサタンが分別されるというのです。外的蕩減条件とは父母と一体化した、神と一体化した立場であります。アダムの立場において勝利の蕩減条件を立てたその人は父母の立場であり、神の立場であります。完全に一つになったその息子は、アベルの立場になるのです。そのアベルに対して、絶対に服従できる人は神の主管を受けるのです。

そのように服従できる人を立てて、カインを収拾していくのです。ですから、ここでまた反対が起こってくるのです。それは個人的、家庭的、氏族的、民族的、国家的、世界的な反対です。これを収拾していかねばなりません。しかし、それは簡単なことです。内容的にも簡単なことです。それでアベルと一体となったアベル圏によって、カインを収拾するのです。父母が決定されているので、サタン世界が一度だけ反対することはあっても、歴史的には反対できないのです。全部が後退するようになっているのです。州の責任者たちはこのことをはっきりと知って、今までやってきたのですか。どうですか?蕩減復帰としてのカイン・アベルの話をしてきた結果が、今どうなったのですか?それだからいまだに伝統が立っていないのです。しかし、伝統の確立のためにこれらのことをやってきたので、あなた方伝統が確立できなくても、今や世界の蕩減復帰まで上がってきているのです。

このような父母の伝統の下で、僕の僕から、僕、養子、庶子・・・と。八段階のこの縦的なサタン分別の責任分担圏を完全に掌握して、神の愛の不動姿勢をもって立っているのです。サタンはどうすることもできないのです。サタンは打てば打つほど問題が起きてくるのです。打てば打つほどサタンが損害賠償を支払わなければなりません。そのように、先生を中心として、子女を中心として、個人的に、家庭的分野、氏族的分野を復帰してきたのです。皆さんもそうでしょう?個人の伝道期間、家庭を動員した伝道期間、それから勝共運動を中心としての国家を代表できるカイン・アベル圏です。統一教会をアベルとして、勝共運動がカインとなって、これらを一つにすることによって、カイン圏がアベル圏に屈服したという立場を立てたのです。そして現在、国家をカイン圏に立てて吸収するということをやっているのです。これが最期です。カイン・アベルが一つのアベル圏となったので、兄弟が一つのアベル圏となったので国家を動かせるのです。ですから、打たれれば打たれるほどもっと発展していくのです。

あなた方も知っているように、先生がアメリカの基盤をつくって、世界の基盤をつくって、アメリカを中心とする攻撃に受けて立ったのです。「攻撃しなさい」と。彼らは攻撃してありとあらゆることをやって、最期には先生を牢獄にまで入れたのですが、最終的には完全に自分の立場を譲らなければならなくなり、アメリカ自体が屈服する段階にまで入ってきたのです。

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