Opera9.00にちょっとつらいニュースがありました。
ITmedia: Opera最新版にDoS攻撃の脆弱性
とりあえず
「『見ただけでOpera9.00がクラッシュする』というページがとても簡単に作れる」
のは確かなようです。それはもう、わたしでもすぐできるぐらい簡単に。
なのですが。
だからといってオーバーランによって任意のコードが実行できる(≒特定のサイトへのDoS攻撃が可能である)かと言うと、それはまた別問題な気がするのですが、そのレベルの話は素人なので、「DoS攻撃の脆弱性」という言葉をどうとらえていいやら何とも言えないです。情報元と思われるサイトも見たのですが、わたしが普通に使う意味での「
DoS攻撃の脆弱性=他のサイトへのDoS攻撃を行わせることができる脆弱性」があるようには読めませんでした。
そう取れないこともないですが、「任意のコードが実行できるなんて危険があるとしたらそれを『DoS』なんて消極的な攻撃手段で表現する意味があるの?バックドア作るとかMyDocument丸ごと大公開とかSpam基地化とかいろいろ恐いこともできるだろうに。」とか、疑問がでてきます。
あるいはDoSって、「HTTPクライアントという対人serviceのdenial」とかいう用法もあるのでしょうか?
ほかのブラウザのことは知らないのですが、イマドキは「ブラクラ」ってブラウザの最新パッチというレベルで防げてるものなのでしょうか?
ITmediaの記事は「パッチがいつ提供されるかは不明だとしている」、「実証コードも公開され、現時点で回避策はない」とか書いてて、それ自体は多分正しいのだと思うのですが(いちおう、攻撃コードの判別はできるはずなので、hrefをフィルタリングする謎proxyでも作れば回避は可能な気もします)、素人目には、「再現性と原因が明々白々である以上、パッチを作ること自体は簡単そうで、もうパッチ自体はできててテストしてる頃」と見るのが普通な気もします。
逆に、なればこそ、セキュリティフィクス版の公開が1日2日と遅れるようだと、Opera社の開発力とか信用力的に、ちょっとつらいことになるかも知れません。
パッチが遅れて、血迷って「クラッシュは日常!でもリジュームがバッチリだから安心!」とか、どこかのオフィススィートみたいな宣伝を始めたりしたらちょっとOperaファン返上したくなるかも知れません。
わたしはいまは間違いなくOperaファンです。がんばって欲しいです。
参照記事:
ITmedia: Opera最新版にDoS攻撃の脆弱性
追記(2006/06/23 20:45):
「DoS」に気を取られて見落としてたのですが「そもそもこういうのはフツー脆弱性と呼ばないだろう」とかいう指摘もあるようです。
用語の定義と慣習とかの関係(ホームページとはそもそもブラウザのデフォルトページを指す物で云々みたいな)でハマりそうな気もするので追求しませんが、
"It is just a crash. No way to exploit this."というOperaQAの人のコメントは、技術屋的にちょっと気持ちいいです。
あと、おなじOperaQAの人が「オッケーすぐ直すぜベイベー(意訳)」とコメントしてるようです(原文は"Sure we do prioritize fixing crashers and it will be fixed")。
参考:
A blog? with Σαιτω: Opera - Security 20:03
オペラのペはペ様のペ: ブラクラ 15:06
脆弱性っていえば自分でもこんな記事を書いてたの忘れてた…。
あかまど(仮): 脆弱性。
Diska