読む日々

テーマばらばらの読書日記

早春賦

2018-12-11 | 小説・近代
山口恵以子「早春賦」



伯爵家に嫁いだ財閥の娘の苦悩と生き様。

するする読めて楽しかった。

綺麗で賢くて、生命力に溢れた主人公、菊乃。
美男の夫にお見合いの席で一目惚れ、幸せになれると思ったのに、子を産んだめかけはいるわ、亡き兄の嫁とはできるわ、自分は流産するわ、で大変。けれど、祖父や伯父のアドバイスで、家計を牛耳り、家の中でなくてはならぬ存在となる。

夫の死の直前、やっと分かり合える。
が、実子は得れぬまま、可愛がっていた女中との間に産まれた娘を自分の実子と届け、慈しんで育て上げる。

この方の描く強い女性大好きです!

満足度100