読む日々

テーマばらばらの読書日記

希望の海へ

2015-01-06 | 絵本
「希望の海へ」マイケル・モーパーゴ作/佐藤見果夢 訳

2部構成。

イギリスの孤児が、政策の名の下に、本人の意思確認なしで山ほどオーストラリアへ送られ、奴隷のように扱われたという歴史、初めて知りました。

そのようにして送られた男の子が、実の姉からもらった「幸運の鍵」を握り締め生き、最後は幸せな生活を送り、亡くなるまでの第1部。

その父の人生を筆記し、父と共に渡る予定だった、ヨットでのイギリス行きをひとりで実行してしまう娘、アリーの航海中の日記が第二部。

もちろんひとりと言っても、造船所を営む母方の祖父や母の全面的な協力やら、世論をあげての応援もあるけれど、でも過酷な航海を父の「幸運の鍵」を手に乗り越える姿がすごい。

そしてアリーを見守るアホウドリ、これはもう父としか思えない。

ラスト、父の姉が見つかるのかどうか、ドキドキしながら読み進めました。

ところどころで号泣。
この本、ほんと、すごい。
おおぜいに読んで欲しいし、買いたいくらい!