やっぱり納得できない、生活援助45分短縮

介護保険における訪問介護＝ヘルパーさんの援助が60分・90分から45分に（ほぼ）なりそうである。時間短縮だ。そして、報酬も下がる…ような気がする。

保険で家事を行うことの是非が焦点に上がっている。
経済コストから見ると、たしかに、このサービスは、民間の掃除・家政婦さんのサービスと比べると安い。
しかし、この計画を立てるのは、本人とケアマネジャーの話し合いによるものである。
本人は介護保険制度上「保険事故に遭遇した人々」であり、何らかの社会保障サービスが必要な人である。
ケアマネジャーはその人とアセスメントをした結果、「やっぱり予防的な意味も含めて、生活援助が必要だよなぁ」と確信したからこそ、このサービスを入れているはずである。そうでない場合もあるけどね。
このサービスを利用することにより、実は、重介護度への移行を阻止している…という観点は、社会保障審議会・介護保険部会には、ない。だって、調査していないんだもの。調査するとヤバいからでしょ？いつものパターン＝原子力発電所の問題や、台風被害や、東日本大震災の復興が依然として進まないということと、根は同じような気がする。
要は、この国、借金だらけなので、支出を少しでも減らしたいということだろう。経済で社会保障を切られても、困るのは国民だろう？それで、より一層重度化したらもっとコストがかかるじゃないか？そこをわからないかなぁ…わからないだろうな。今の閣僚・官僚たちは、「今」乗り切ればいいと思っているに違いないから。

そして、もう１つ。

家事をなめてかかっている。

そこが苛立たしい。怒りを感じる。

「たかが家事」「軽度者だったら自分でやればいい」「家族ができる」と思っているだろ？

ならば、閣僚・官僚ども、１カ月、いや１日でいい、自分たちでやってみるがいい。
世の専業主婦（主夫）・仕事をしながらの奥様方（クッキングパパも含む）の過酷さを知るがいい。
さらにシングルマザー＆ファザーの見事さとすごさを思い知るがいい。
介護と育児も加わるとなると、それはもう、体力と知力と気合。

ヘルパーさんは、個々の家庭（正確には独居高齢者）に合った家事を提供する。それは、とてもすばらしい技能だ。加えて、利用者さんともコミュニケーションを適切にしている。
こんなに高度なことをしているのに、安い賃金でこき使おうという国。ここへの、報酬を増やさない限り、未来は見えてこない。

そして、「見えてこない国」に、確実に歩みを始めている。