フォーリン・アフェアーズ誌に出たジョン・ミアシャイマー氏の記事の日本語役が出て来た。
悪いのはロシアではなく欧米だ
―― プーチンを挑発した欧米のリベラルな幻想
Why the Ukraine Crisis Is the West's Fault
―― The Liberal Delusions That Provoked Putin
http://www.foreignaffairsj.co.jp/essay/201409/Mearsheimer.htm
正式サイトでは要旨以上はなんらかの手続きをしないと読めないみたいだけど、このタイトルを検索すると貼り付けてる人がいらっしゃる模様なので読めます。
私自身は、2週間ぐらい前に英語のを読んでエントリーしてる。
ウクライナ危機は西側の過失 by ジョン・ミアシャイマー
ミアシャイマー氏の論は、最終的にNATO拡大を通して一極支配を完遂させようとしている危険な勢力をどうにかしないと、という点から書かれていると思うので、ロシアについての評価については、必ずしも正しくないところもあるように私は考えてる。その意味では不満。
さらに、2週間たって、というか氏は3月に既にこれと同様のことをおっしゃていたのでそこから半年たってということなんだけど、いろいろ考えた結果として、ミアシャイマー氏等の米のリベラリスト、あるいは、反イスラエルロビーグループ(または、反ネオコン+民主党介入主義者)のエリートグループは、NATO東方拡大こそ失敗だったという点から議論を出発することによって、アメリカにとっての利益を保護しているんだろうな、と考えるようになった。
別の言い方をすれば、それ以前のロシアがらみの歴史に立ち入りたくない、このへんで手を打たないとアメリカの利益にならないということだと思うのね。いや、ロシアまでならいいがドイツ以西が絡むとさらにやっかいだ、かもしれない。