とんでもないことをする人たちがいるものだと毎週何かしらあきれないとならない世界なんだなぁとしみじみ思う今日この頃。
いうまでもなくフランスのテロ事件のこと。1件、1回の爆破ではなく波状攻撃的に6カ所だそうなので、もはやもう、なんてかちょっとした組織なんて感じではないでしょうね。フランスのセキュリティーはどうなっているんだろうかとちょっと驚いてみたりもする。
もちろんフランス当局を責めるという意味ではないです。
悪いのはテロリスト。そして、そのテロリストを支援している人々。この人たちをなんとかしないと、要求がかなわないとなったらすぐにテロ、ってなことが続くでしょう。
といって、テロリストに屈するなとかいう安っぽいスローガンを言っているのではない。支援してる奴らにあきらめさせるにはどうするのかを考えないとならない。それは多分、結局戦うしかないってことだと私は思うわけで、だからこそプーチンのやっていることは正しいと思ってるわけですね。
でもきって日本じゃ、やっぱり暴力は何も解決しないのです、とかいうセリフを吐いている人が今日もいるに違いないとか思ったりもする。
暴力では何も解決しないというのは話が半端だと思う。暴力「だけ」では何も解決しない、というのが正しいと思う。相手との戦いは、結局は相手に意味を悟らせ、その試みをあきらめさせるまで続くわけで、この中には否応なしに暴力も含まれる。そして、金は暴力を買える。だから金だけだせば暴力に与しないというのは間違い。政治的声明でも同じ。
いや別になんでもいいんだけど、今日の事件が起こる前から、実のところ、ここんところずっと、テロとの戦いを本当の意味のテロとの戦いにすべき時なんだと思うんですけどね。
■ アメリカ国務長官&ロシア外相の反応
と、でも結局テロリストなるものを拵えてしまう勢力がいるわけで・・・と陰鬱なことを書こうとしてたら、RT(ロシアのテレビ)が、アメリカのケリー国務長官とロシアのラブロフ外相がウィーンで会合しており、そこで二人で共同で声明を発表したとビデオを流していた。
スプートニクに記事があった。これこれ。
Lavrov, Kerry Make Joint Statement Denouncing Paris Terror Attacks
http://sputniknews.com/europe/20151114/1030094010/lavrov-kerry-paris-attacks.html#ixzz3rT1UlCkw
ケリーの発言がなかなか素晴らしい。
私たちは、中世のような現代のようなファシズムめいたものを同時に目撃している。このファシズムめいたものは、命に対する敬意がまったくなく、破壊し、カオス、混乱、恐怖を作り出そうとする。
(しかし、パリの攻撃をテロ行為と断じ、その上で、こうした行為は)
反撃し、責任を取らせ、法の支配に向かって立ち上がろうとする私たちの決意を強固にするだけである。
"We're witnessing the kind of medieval and modern fascism at the same time, which has no regard for life, that seeks to destroy, create chaos, disorder and fear," Kerry said, denouncing the attack as an act of terror and stating that such acts only serve to "stiffen our resolve to fight back, to hold people accountable and to stand up to the rule of law."
http://sputniknews.com/europe/20151114/1030094010/lavrov-kerry-paris-attacks.html#ixzz3rT2GZSkE
と言ったらしい。
ケリーの口から何か、はじめてはっきりとしたことを聞いた気がする(笑)。
というか実際ビデオで言ってたのを聞いたんだけど、なんでこの人こんなに立派なことをもちゃもちゃ言うんだろうね。同じことをプーチンが言ったら、誰もが大統領は力強く決意した、という表現で結ぼうとすると思うんだけど、ケリーの場合どういう言葉で〆ていいかわからないものがある。でも、この人は決意してる人だと私は思ってます。
ファシズムという用語が出て来たことに着目するな、私は。
■ 仏外相、ウィーンに行く予定
また、かなり早い時間帯に、オランドは行けないけど、その代りにフランスはファビウス外相をウィーンに行かせると発表があった。
そういうわけで、ウィーンにおけるシリア問題決着会議みたいな会議は、パリでの出来事の影響は免れないにせよ、予定通り行われる模様。
French foreign minister to participate in Vienna meeting on Syria
http://tass.ru/en/world/836414
ということで、このテロを誰がどう利用するのかを見ないと、このテロの犯人もわからないって感じか。
いずれにしても金曜夜の楽しい時間帯に酷い目にあわされた人々、そのご家族、友人が気の毒でならない。怪我をされた方々がすみやかに回復されることを祈ってます。
頑張れフランス。というより、頑張ろうよシトワイヤン、ですよ、ほんと。
La Marseillaise, French National Anthem (Fr/En)
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そもそも、日本の「保守派」の一部はISのリクルートまでいかずとも広報部員になってると思いますよ。だって、わざわざサイクスピコがどうした、イスラムは欧米を憎む素地があるんだからどうしたとか、話を繋げる予備みたいなことをしている「識者」が散見できますもん。
日本は、煽られると一発で飛んじゃう国ですから、そうなった場合にはもう手がないだろうな、とか思ってます。