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NATOの延命は高くつくことになりそうな気がする

2021-02-18 21:56:26 | 欧州情勢複雑怪奇
冷戦期から既に犯罪者集団だったNATOは、ソビエト解体後も生き残り、おとなしく縮めればいいものを、クリントン政権が生き返らせ、東方拡大させ、そこからついにはウクライナというロシアの一部に侵略し始め、そこからロシアへと歩を進めたがっている。


これがここ30年ぐらいで起こった、第二次バルバロッサ作戦ともいうべき西側の作戦ですね。

ということなので、ロシアと西側というのはもうずっと戦争中だと言っていいし、ロシア人は徐々にそれに気がついているので、西側がロシアをいじめればいじめるほど、それが故に腹を括る人が増えるといった趣か。

ということで、またぞろNATOのチーフのノルウェー人が、わーわー騒ぎ、アメリカ人が艦船を入れて見たり、果てはルーマニアからクリミアに向けてミサイルをぶっ放してみたりしたり、

American missiles capable of striking Crimea fired into Black Sea as risk of confrontation on Russia’s borders continues to grow

今度はフランスの空軍がクリミアの目の前まで侵入して楽しんでいる。

もう、完全に戦争がしたくして仕方のないアホが野放しになってる状態なので、ロシア軍が早晩どこかで侵入機を撃ち落としたとしても、そんなの仕方ないだろう、って感じ。

 


で、しみじみ思うけど、西側諸国、概ね英仏独+米って、ほんとーーーーにクリミアを取りたい、黒海を取りたいという異常な情熱を持ってる。

そもそも19世紀のクリミア戦争なんて、英仏によるロシア侵略と言う以外にどうも説明できないような話だったわけで、あそこからここまで一貫してクリミアが欲しいんだわなぁと呆れる。

ウクライナを手にして、EUに入れて、NATOの入れると、そこにはクリミアがついてくるはずだったんだが、2014年にクリミア住民の機転が、馬鹿な西側のノータリンを制して、住民は念願のロシア復帰を果たし、ロシアはもう二度とお前らを祖国から離さないと決意を固めちゃっている。

それをなんとかしてまたひっくり返そうと、あくなき奮闘を続けているのがNATOです。

冗談みたいでしょ? スペイン人とかポルトガル人が、どうしてウクライナ人と運命を共にしたいと考えるんでしょう??? って感じなわけですが、NATOとかEUという存在の前に、各国民の意思などないに等しいので誰も何にも言えない。

そもそも、各国民はNATOが何をやっているのか知らされていない。上で書いたアメリカ軍がミサイルをぶっ放したケースでは、ルーマニアから出撃してるけど、ルーマニア人は知らされていない模様で、ぶっ放したアメリカ機はさっさとドイツの基地に戻って知らん顔。もし、そこでロシア軍が反撃していたらルーマニアの国土に爆弾が降ってたかもしれないわけだが・・・という仕組み。

だから、誰もなんにも言えない状態のまま、ワルシャワが瓦礫の山になったり、ルーマニア沿岸部が向こう100年人が住みたくないような場所になる可能性は日々高まってる。

そうなった場合には、もちろん西側本部は、ロシアが悪いのだと言うので、無問題。

西側本部は、今や、欧州や極東でリスクフリーの戦争ができるようになってるようなものですね。各国一般人がリスク100%引き受けるから。

ということで、しばしば西側の民が言う、民主主義って何?


■ それなりに焦ってる

で、なんでこんな馬鹿を晒し続けているのかというと、nato指導部とか米国務省の人らの頭の中がオウム真理教と変わらないから「敵」と戦ってるつもりでいる、とも言えるし、儲けになるから以外何もないとも言えるけど、ともあれ現実的には、ウクライナの統治が悪すぎて、ウクライナをNATOに入れるっつったって、それどこのウクライナ?になる可能性が見えるという焦りもあるんじゃなかろうか。

つまり、クリミアは既に永久にロシアだし、ドンバス地域と言う東側の部分、ウクライナで最も工業化している部分もロシアにくっついてる。少なくとも、キエフのバンデラ主義者とオリガルヒの政権にくっつく意味なんかない、という正常な頭をしている。

ということはEU/NATOが統括できるところは、限定的。そしてオリガルヒが全土を豊かにしようなんて考えるわけもないので、EUがいくら補助金出してもそこに抜かれる。その上、バイデン一家みたいな補助金とか通過料収入からの上前を撥ねようという奴らまでいるわけだから、何をやってもザル。

そんな中、今年はウクライナも寒波があって、電力逼迫でロシアとベラルーシから緊急に電力を購入していたりする。



ドイツ人とアメリカ人は、ウクライナ人を凍死させることがベストだ、と言うだろうが、ウクライナ当局はまだナチ度が足らないので、兄弟国家群から電力支援を仰いでしまった。

EUとウクライナは2023年を目途に電力統合するらしいのだが、それはつまりウクライナをロシアのグリッドから離すということ。いよいよ、ウクライナ人、100年で二度目のナチ侵攻の「成果」も間近ということかもしれない。今度は凍死で。

ということは、ますますもってドンバスはキエフ政権から離れるでしょう。ひょっとしたら南部も考えだすのではないかとも思われる。

つまり、EU/NATOは、何をもってウクライナと言ってるのかわからないウクライナがそこにあるといった感じになっている。

触れば混乱、それがウクライナという状況だと思う。


■ ヨーロッパも混乱しているわけだが・・・

で、わからないなぁと思っているのは、日本では、これらウクライナ侵略構想を、一意にアメリカのせいだと考える人が結構いる。

桜井さんがちょうど数日前こんな書き方をされていた。

 ここにきてアメリカの弱体化が明白になってきた。そこでEUとロシアは天然ガスの取り引きを通じて接近するが、これをアメリカやイギリスは許さない。バラク・オバマ政権がウクライナで2014年2月にネオ・ナチを使ったクーデターを実行した一因はここにある。 


この場合、どうしてドイツは、クーデターを止めさせないんでしょう? 多少でも人道的なことをしようとしないんでしょう?

また、バルバロッサ作戦でスラブ系住民を殺しまくったことを今に至るまで屁とも思ってない、まったく確認も反省もしていないのは、アメリカ人ではなく、まず第一にドイツ人なんですけど?

また、ロシアをものいわぬ資源の場にしたがっているのは、アメリカ人というよりドイツ人。それはナチでも今でも同じ。

さらにいえば、西ローマ教会は1000年このかた正教会のエリアを侵略することに熱意を持っている。ドイツはこの先方みたいなもの。

ということは、最近出てきたアメリカが一人で気張ってみて何もかもやってると考えることには無理があると私は思う。

あと、私はアメリカは弱体化してる、とはあまり思ってない。カッコ悪くなってる、基地外になってる、狂ってる、下劣だ、馬鹿だetcc.とは思ってるけど。

結局アメリカはいずれにしても変化していくでしょう(この結果私たちが知らない、望ましくないアメリカになるのだとしても)。弱体化しているのはむしろ西ヨーロッパではなかろうかと思ってる。

でもって、今後は、Western European civilizationと、European civilizationは違う、って話になっていくと思う。つまり、後者ならいわゆる東欧、ロシアも十分に含まれる。今は、前者を後者に押し付けている恰好。ロシアが大反発したことでこの隠然とした仕組み(Westernazationの促進)が今壊れているって感じ。



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セヴァストーポリ (ミール)
2021-02-19 23:54:11
日本の子供たちが「クリミア戦争」の名前を初めて耳にするのは偉人伝のナイチンゲールが「戦場で敵味方なく看病しました」という話でしょう.子供のころ,親や周りから「敵の兵隊まで看病したのよ!偉いよねえ」と言われました.その言葉の中には「イギリスは偉い.それに引き換えロシアは」という暗喩が込められていたのを子供心に感じたのを覚えています.

しかし,調べてみるとそんな事実はありません.ナイチンゲールがいたのはイスタンブール近郊ですから当然です.さてはイギリスお得意のプロパガンダかと思って調べてみたところ,そんな話はどこにもなく,結局日本での創作のようです.イギリス人も言わないようなイギリスの美談に仕立て上げているのです.何ということでしょう.


セヴァストーポリは第二次大戦でも激戦地でした.その当時の写真のアーカイブと現在の写真の見事なモンタージュの動画を御紹介します.

https://www.youtube.com/watch?v=fT7uMZezLN4

バックに流れる曲は「誓いの石」,セヴァストーポリの奪還を誓った 1943 年の作品で,その通り 1944 年 5 月 9 日,奇しくも対独戦勝の 1 年前に解放されました.動画はその過程を再現するように編集されています.
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初めて知りました! (ブログ主)
2021-02-20 01:18:06
ミールさん、

ナイチンゲールといえば、敵味方を問わずという形容がつきものですが、確かに、コンスタンチノープルにいたら(実際そうみたいです)、英仏とトルコの負傷兵しかないわけで、敵兵であるロシア兵はいない!!

大笑いしてしまいました。今まで、全然考えたこともなかった展開でした。

今wikiの英語版をざっと見ても、プロの看護婦の役割の認知にとても役立った人とか、看護への献身がほめられてるみたいですが、敵味方なく、というのはないですね。上述の通りコンスタンチノープルにいたら実際無理ですが(笑)。

日本の反ロシアのプロパガンダって不気味。積極的に収集したいと思います。どうぞよろしく!
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西側が招く危機 (石井)
2021-02-20 12:56:14
昨晩のロシア第一チャンネルの討論番組(モスクワで昼過ぎから毎日3時間の生放送)のテーマのひとつが、「西側(NATO)の最近の対露関係の先鋭化は何か」でした。
https://www.youtube.com/watch?v=atQZ4TrehRM
この番組はじめのところ、英spectatorの表紙絵を紹介しています。最近のもので、習近平とプーチンが注射器で地球を分解している絵。5年前、トランプとプーチンが夕食に地球を切り分けている絵。そして極めつけが1805年のピットとナポレオンの絵。5年前の絵の作者の厚顔ぶりには驚きますが、この西洋人の200年と変わらない発想には呆れます。征服するか、されるか。支配するか、されるか。敵か味方(子分)か。対等な関係で共通の利益を求めることなど頭の片隅にもありません。

西洋人の究極の征服対象がロシアであることは、1000年前かどうかはさておき、少なくともナポレオンの時代から変わらない政治課題でしょう。素直に、「自己の利益のために反抗するロシア人を虐殺し残りを奴隷化し資源を全て略奪するのが我々の目的だ」と言ってくれれば分かりやすいのですが、この「大義」を常に隠し屁理屈を捏ね回すので、一般人には訳の分からない「複雑怪奇」な政治情勢になっています。例えば、NATOの東進問題にしても西側に言わせれば、ロシアが西に接近している、脅威が迫っていると喚いています。

今朝方、ドイツ人の心根を示す動画がアップされていました。
https://www.youtube.com/watch?v=7pWZv-uzbfU
NDRドイツ公共放送の番組らしいですが、プーチンの少年時代を「心理学者」が推察するという内容です。曰く、プーチンは子供時分からの嘘つきで、自らの政治野心のためにホモになり、他人の所為にして自分の陣地を広げ、ライバルを毒殺する、云々。仮にロシアの放送局がメルケルを題材に同様の番組を作ればどうなるか。この心性の薄汚さ、卑劣さは何処から来たのかと思います。同様の汚さは、この前の米大統領選にも見られたものでした。この救いようのない欠陥が取り返しの利かない危機に繋がることを危惧します。ロシアは過去を「反省」し国を立て直しました。西側は常に人類の先達であり無謬の存在なので決して反省することはないでしょう。この思い上がりが偽善になり破局を招く気がしています。
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石井様に共感 (И.Симомура)
2021-02-20 15:15:39
石井様に共感しております.この種の悪宣伝はポーランドでもありました.周りの友人の多くが,不快だと言っておったのが救いでした.プーチンを貶すとカトリック教会が喜ぶのです.ヴィスラ河向こうに,プラガという地区があり,そこには荘厳な東方正教の教会があります.その近くのキオスクでは,ワルシャワ中心で見られた,ロシア大統領をヒトラー顔にした雑誌は一切見かけませんでした.なぜか安堵しました.西欧のけばけばしさがまったく無い,落ち着いた東欧の風景にこの悪宣伝は似合いませんね.ご心配の偶発戦争は近く起きると思います.でも心配無用.ロシアが勝ちます.
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