さてさてようやく「ヨーロッパの解放」の続きを見た。といってもまだ最後まで到達できない。時間的には到達可能だったけど途中で考え込んでしまったのでおしまいにした。
この話の続き。もうこれはシリーズ化しよう。
ロシアのドキュメンタリー「ヨーロッパの解放」
(1) Освобождение Европы 1 серия (2016)
(2) Освобождение Европы 2 серия (2016)
(3) Освобождение Европы 3 серия (2016)
(4) Освобождение Европы 4 серия (2016)
(5) Освобождение Европы 5 серия (2016)
https://www.youtube.com/watch?v=xPLYRwQFW-4&index=1&list=PLRItP3F7cv8JotH7lkQMByU3d1wJMiB9r
(1)、(2)あたりは、1939年あたりの問題。
メモは前回書いた。
ロシアのドキュメンタリー「ヨーロッパの解放」
(3) は、バルカン問題。ドイツ軍はバルカンを制圧してからソ連に向かうが、その後ソ連が盛り返した後には、そのソ連の伸長を巡って主にイギリスがやきもきしだす。で、チャーチルが自ら提案したことで名高い「パーセンテージ協定」に収斂していく。
クロアチアのウスタシャの話も当然取り上げられ、1999年に起こったユーゴスラビア紛争に繋がるものとして描かれていた。
パーセンテージ協定というのは、1941年にドイツがソ連に侵攻したがスターリングラードの攻防を経てドイツ軍に負けが見えてきて、最終的にソ連が反抗していくにあがって、欧州側、とりわけバルカン半島部分の勢力圏を決めましょうよとチャーチルがスターリンに持ちかけ、1944年10月に合意された協定。
といっても、話事体はこの1年ぐらい前からやっていたんじゃないかという説があるらしい。
というと、ソ連が突出することを恐れたチャーチルは賢明にもソ連を抑えるために~とか書きたくなるし、事実日本語版のwikiだけが、そういう「解説」込で書かれている。英語版他ちらりと見たけど、そういう解釈は特に出ていない。面白いね、この現象。
しかし、西側の記述に一般にそういう冷戦的解釈が希薄(だと私は思う)なのは、主に、イギリスはギリシャを含む東地中海をコントロール従っているという点が前提されているからじゃないかと思う。事実、協定の落としどころは、要するにソ連は自国の安全のために黒海側を重視するが、イギリスはギリシャ利権を確保する、という仕立てになってる。
が、しかし、事はそう簡単ではない。
まずなにより、今となって改めて考えるに、では、1944年においてこのイギリスとは何者なんだろうと考えざるを得ない。当時のイギリスは国家としては破産同然でアメリカからの支援なくしては立ってられない状況だし、際立って大量の兵隊を持ってるわけでもない。ついでにいえば、イギリス国民が自分たちが食うや食わずになってるその最中にルーマニアだのギリシャだのを確保したいと考えるわけもない。
逆にソ連は今現在まさに勝ってる軍隊を持った、別に破産もしてない国なわけですね。それにもかかわらずなぜここでチャーチルはこんなに大きなことを言えるのか。
それは結局、チャーチルはシティーだかロスチャイルドだかという通常表に出てこない人たちの代理人だから、以外にないんじゃないでしょうか。
チャーチルはスターリンとの交渉をアメリカ国務省に知らせたり、あっちは知ってるかと気にしたりしているという事情もあるので、チャーチルはアメリカの意図を組んでいるというのもちょっと無理。むしろ、戦後世界を統治しちゃうであろうアメリカに対してなんとかして利権を飲ませようとしているとさえ言えそう。
■ バルカンとバチカン
上のドキュメンタリーでは、バチカンの話は出ていなかったけど、戦間期からWWII、そして1999年にバルカンで起こった惨たらしい事実を考えると、この問題からバチカン、つまりカトリックを排除することはまったく不可能。
そして、バチカン、バルカンの問題は、ラットラインを通して今に繋がる。
■ 参考記事
正教会&カトリック教会
おっしゃる通り、ユーゴ解体はメディア上はすっかり当然視されて何事もなかったかのように終わりましたが、国際政治的にはここから中露は決意を新たにしたっぽいし、北朝鮮もその流れでの核武装問題になるんだろうと思います。
不思議惑星キン・ザ・ザには色々と考えさせられます。ソ連時代によく作れたな~って関心しいます。
「クー」と両手両足開いて、いざ新世界へ~!