これってやはり化石? 私のライフスタイル!

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着やすさを求めて 「大島紬の袖丈と衿肩まわりの直し」

2010-05-08 | 着物


今から二十年ちょっと前に、父に買ってもらった大島紬です。

多分 退職する前の 記念にということだったのでしょう。

しかし 退職祝いをあげた記憶がないので ひどい娘です。

さらに ひどいのは 妹です。

母がなんども 持ち帰るようにというのに、「実家で保管しておいてください」と まるで興味なし。

今の母が 見立てて 私の身長に合わせて 仕立てに出してくれ 仕立て上がりを貰いました。

十年ほど前、一度着たのですが、大変着心地が悪く、以来 袖を通すことなく今に至っています。

当時は理由もよくわからずじまい。

衿まわりと 襦袢との合わせ方や 道行の袖口から出てくる袖が気になったことを覚えています。


そのまま 箪笥のこやしには あまりにももったいなく、気になる部分を直すことにしました。

解く前からわかっていたことは、 背中に衿肩開きの繰り越し揚げがないということ。

切り繰り越しになっていることは 想像ができました。

そこで、まず 衿を解いてみました。

肩から2㎝後ろに 衿肩開きがあり、この開きの寸法が2寸5分近いのです

間違って 大きく開けたのかな? と穿ってしまうような開きです。

さらに 解いてから 背中心から肩幅をはかると なんと 肩幅9寸2分もあります。

袖幅は9寸。 そして 袖丈が1尺3寸3分ほどと 普段の私の寸法より長め。

出来上がり着丈は 4尺5寸と 私の身長にしては 1寸ほど長めなのですが、丈までいじるとたいへん面倒なので、 着丈はさわらないことに。

色々考えて、 袖丈も3分とわずかなものですが、詰めることにしました。

長襦袢との差が5分もあったので、振りから見えていたはずです。

ついでに袖の丸みも幾分小さくしました。

袖付け線は身八つの下からつけ直し、身八つも縫うことになりました。

衿付けは 三つ衿部分の縫い込みが3分もないぐらいだったので、8分の付け込みに直しました。

後ろ身頃の裾幅は7寸8分になっていますが、肩幅が9寸2分もあったので、衿下寸法をとったあたりから細く仕立ててありました。

直した部分を図にしてみました。

こういう仕立てを 美容仕立てというそうですが、 着た時に裾が自然に細くなって形良いそうなんです。

この部分に関しては 嬉しい仕立てでした。

 直した着物をたたんで さらに右袖をめくったところです。

左袖に 身頃がのっている状態です。

衿付けが後ろに移動し、袖幅が肩幅より大きくなりました。


今年の秋には この大島を着て 父に感謝の意をしるしたいと思います。
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変形額縁の仕立て方

2010-05-08 | 日々の雑感
着物衿の対丈のコートで 一番苦労したというか 考えて仕立てた部分は 裾の始末と褄の始末の部分です。

脇から前裾線は衽付け位置まで5分前上がりに仕立ててあります。

その五分上がった裾位置に合わせて 衽をつけてあります。

褄の始末は 裾の返りの多い変形した額縁仕立てですが、その額縁の作り方を 図案化してみました。

二つの図は クリックすると もう少し解りやすい拡大図になります。

裾と褄下と出来上がり線に折り印を入れ、さらに褄下はその半分の位置に折り印をいれます。

裾は 返しの出来上がり寸法を引いたものが折り込む寸法です。3分もあれば十分な気がします。

しかし 布に余裕がある場合は 裾がしっかりとおちるようにたっぷりと折り込んだほうがいいようにも思います。

最大 返し寸法と同じ寸法を折り込むことが出来ます。



折山線上のAとCの点を中表に待ち針で合わせ、Bの角から 二つ折りにします。

Bは褄の角になる部分ですが、ここを直角に綺麗に角を出すために、Bの角の表側から裏に引き糸を出し、
織り糸(生地の地糸)を2本ぐらいすくい、表に出します。

A~B間を 細かい針目で縫い、縫い代を開きます。


A~B間を縫った後は 余分な縫い代を綺麗にたたみ 表に返します。
この時 引き糸をひいて 角をきれいに出します。

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