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この平穏退屈な日々にもそれなりに感動って在るもの。

風と共に去りぬ

2007-10-10 00:46:31 | 映画あれこれ
小さい頃からこの映画が大好きで、それこそ何十回と見てきました。
長い映画なので、たいていは好きな場面だけを見ることが多く、それは冒頭からスカーレットが南北戦争が始まるまでの所。
中でも特に好きなのが、園遊会に呼ばれてスカーレットがマミーに手伝ってもらってドレスを着るシーン。(ウェストを絞めてもらい、着るあのグリーンのドレスは本当に憧れだった、あのペチコートも。)
それから、朝食を大急ぎで食べるシーン。お昼寝をするシーンでスカーレットがふかふかの枕に顔をうずめるシーン。“青白い顔した嫌な女”とスカーレットが言うメラニーに出会うシーン。

私はビビアン リーが大好きです。こんなに美しい人はいないとずっとずっと思ってました。



後半、南北戦争のさなか、最初の夫が死に(異常にあっけない)、アシュレーがクリスマス休暇で戻り、それからしばらくして戦争が終わり、南が負け、お父さんの住むタラの土地に戻り、お金に困ったスカーレットが妹の恋人を誘惑し、結婚。その男の商売に手を出し、危険な目に遭ったスカーレットの敵討ちから命を落とす夫。それから遂にレッド バトラーとの結婚へ。そこからも悲劇は続く。それでもスカーレットは終始アシュレーを忘れない。アシュレーも態よく断りながらも、最後まではっきりしない。
最後にやっとアシュレーの本当の気持ちに気づかされたのは、今ではスカーレットも愛する親友メラニーの死の床でであった。
と同時にレッドもそんなスカーレットに見切りをつけ、傷つき去っていくのだが・・



私の好きなシーン。というかこれはあの映画のメインだと思うんだけど、夕陽に染まったタラの土地の真ん中で、もう最初の頃とは比べものにならないくらいぼろぼろになったスカーレットが、神に誓うところ、生きるためには盗みを働き、人をも殺すでしょう、だけど生き抜いてみせる、と誓うあそこで、あの音楽。
今改めてみると、あの頃より余計にくるものがあります。

それから、最後。家に帰り、レッドを探すと、彼は出て行く準備をしている。
そして本当に行ってしまう。
そこでスカーレットが言うセリフ。美しい涙に暮れた表情で、
小さくなっていくレッドの後ろ姿を見つめながら、どうしたら彼のことを引き止めることができるかに頭を廻らす。だけど今直ぐにはいい考えが浮かばない。そこで彼女は「そうだ、明日考えましょう」と言う。
勝ち誇ったような笑みさえ浮かべて。
明日考えましょう、と。

本当にどこをとっても、スカーレットは強いんです。
あんなに自己中心的で、だけど強烈な愛すべき主人公も少ない気がします。

だけど時々自分はスカーレットと似たところがあるなあと思う時があるんです。
実際あのガッツを思い出して勇気を貰うことも。

本当にあの話は、恋愛小説としても、映画としても超大作だったなあと思います。

だから、今も変わることなく、あれは私の中の3部作の筆頭に位置する映画であると思っています。


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