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この平穏退屈な日々にもそれなりに感動って在るもの。

殺人犯はそこにいる  隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件

2024-06-26 20:45:07 | 私の読書日記
4歳の子供のいる弟から送られてきたYOUTUBE。滅多なことでLINEなんてしてこないのに、いきなり何なんだ??訝りながら見ると、まあそれは怪しい(と私はつい思ってしまう・・)YOUTUBERの10分ほどのお話なんだけど、あ!!この事件知ってる、そう、パチンコ店で行方不明になって今も見つかっていない横山ゆかりちゃんの事件。それから冤罪で17年も刑務所に収監されていた菅谷さんの話。送られてきたYOUTUBEではその事について書いたとある本を紹介していて、それがジャーナリスト清水潔さんの書いた「殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件 」だった。

私はこの本を読んで、ニュースの見方が変わった。テレビでやる事だからと丸のまま飲み込むのはとても危険なことなんだと知った。清水さんは、本当に凄いジャーナリストだ。そして、今の日本に、彼ほどのジャーナリストは残念ながらあまりいなそうだ。
ニュース特番についての見方も変わった。どんな気持ちで番組を作っているかも知ってハッとした。反対に科捜研の女は見たくなくなった。(一度でも見たこともないんだけど)DNA鑑定の可否についてもこれを読んで初めて知る事になった。今まではもう、それは”絶対真実”だと思っていたから、それが足元から崩れ落ちた。それがいかに難しいかもわかったし、検察によって簡単にトリミングされ結果を捻じ曲げられて隠蔽されるのかもよく理解した。何度でも再現できなくては意味がない、という言葉でもう10年近く前になるか、小保方さんのことを思い出した。

この本に書かれている内容には、電車の中で、読むたびに何度も何度も鳥肌が立った。ここまでしても、まだ真犯人を野放しにしている警察、権威を保つためにひた隠しにしていること、謝っても謝り切れるものではないとしても、まだシラを切り続ける絶対的権力が残念でならない。

とりあえず、小さい子供のいる人は、群馬県と栃木県の県境の太田市と足利市のパチンコ店に近づくのはやめてください。その辺で子供を一人きりにしてはいけない。
四人の子供を殺して無慈悲にも捨てた真犯人はまだ生きていて、野放しにされているのだから。

それにしても、栃木県警の捜査は一体何だったのか、菅谷さんは無理矢理自白させられた時、自転車の後ろに乗せて土手を登ったと。実際は、4歳だったその子は、ちゃんとした子乗せ自転車のチャイルドシートでないと自転車の後ろには乗れないと母親の証言がある。確かにそうだ。4歳で普通の自転車の後ろに乗れる子なんて、滅多にいるもんじゃない。そして、電動自転車でもない限り、小上がりになった土手を後ろに乗せて駆け上がるのは絶対に難しい。素人でも容易に想像がつく。おまけに、ルパン似の男と、赤いスカートの女の子が土手を歩いて登っていくところを見たという貴重な証言(二人から)は、なんと菅谷さんを犯人に仕立て上げたくて、抹消してしまっていたのだ。赤いスカートを穿いて土手を歩く女の子なんてよくいるからって・・事件のあった夕方にだよ、本当にふざけるな。

それにしても、この本は本当に凄い本だ。
犯人が逮捕されるその日まで、私もこの事件について訴え続けていこうと思う。
最後に、やはり冤罪だと思われるのに、無理矢理に死刑執行された飯塚事件の久間 三千年さんのご冥福を心よりお祈りしたい。