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ニューロリハビリテーションの臨床応用を実践するリハビリ科専門医・道免和久の日記【CRASEED Rehablog】

医局制度を考える その1

2005-10-16 21:00:31 | 医局制度
医局の人事異動、と言っても一般の方にはピンと来ないことでしょう。『白い巨塔』や『ブラックジャックによろしく』に描かれていることは象徴的には真実ですので、ご一読下さい。
 明治以来、医局制度が残っているのは、日本の社会制度にもマッチした良い点もあるからでしょう。しかし、その影で、今の時代に合わない多くの矛盾があることも確かです。私も、突然数百キロも離れた病院に異動を命じられ、大変な苦労を味わった一人でもあります。これはひどい、と思いながらも、当事者としてはそこから抜け出すという発想は全くありませんでした。国立病院でも、民間病院でも、人事権は国や医療法人にあるはずですが、なぜか大学教授の命令で異動する。そこが不思議なところです。私も教授職に就きましたが、若い人たちには、あのような苦労はさせたくないと強く思います。
 今の時代に合った制度とはどのようなものか。それについて現在進行形で模索しているところです。異なる環境の病院で仕事をすることは、臨床家にとっては実力をつけるために絶対に必要なことです。そのために、ある一定の集団で複数の病院をローテーションする制度は、医局制度そのものですが、不合理なところや一教授の恣意をいかに排除するか、が最大の課題です。透明性の確保も重要と思います。(つづく)

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