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箱根の温泉一部で供給ストップ 「このままでは死活問題」

2015-07-10 | 社会

噴火警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられた箱根山(箱根町)で、大涌谷からの温泉供給事業に大きな影響が出ている。

一部の旅館では温泉の供給がストップ。

メンテナンスのための立ち入りが当面できない中で関係者は頭を抱えている。

供給を受けているホテルなどは夏の観光シーズンを前に「このままでは死活問題」と危機感を隠せない一方、自家源泉で影響のない施設は風評被害を懸念する。

 大涌谷の設備で温泉を造成し、町内の旅館・ホテルや住宅、保養所など約400軒に供給している箱根温泉供給によると、6月29日以降、通常は1日当たり約3600トンの湯量が約1600トンに減少。

3地域に送っている配湯ルートの一つがパイプの破損からか流れず、旅館など約120軒で湯が止まった。

 設備は配管などに硫黄が詰まることから毎日の保守点検が必要で、立ち入り規制後もこれまでは町が関係者の一時立ち入りを特別に認めてきた。

しかし、地震活動が活発化した29日から町は立ち入りを認めておらず、加えて今回の警戒レベルの引き上げで「当面は認めることはできない」としている。

 仙石原地区で温泉供給を受けているホテルの男性幹部は「宿泊客に温泉が出ていないことを説明し、求められれば温泉が出る旅館を案内している。

トップシーズンの夏休みの状況は厳しく、長期化も覚悟している」と唇をかむ。

湯が止まった別の旅館ではキャンセルも相次ぎ、従業員の男性は「うちは温泉で成り立っている施設。

このままでは死活問題」と火山活動の早い沈静化を願っていた。

 ただ町観光課によると、町内全域の湯量のうち大涌谷からの供給量はわずか9%。

供給を受けていないほかの宿泊施設からは風評被害を懸念する声も聞かれる。

自家源泉がある湯本地区の旅館の従業員は「温泉供給に問題があるのか、という問い合わせがこの2日間で30件ほどあった。

箱根全体が影響を受けていると誤解されている」と嘆いた。

 箱根温泉供給の露木良久取締役は「手の施しようがなく、残る二つの配湯ルートも半分減少している。

レベル1に下がると思っていた矢先だけに残念。早く元の状態に戻ってほしい」と祈るような表情を見せた。

 警戒レベルの引き上げで、同社の社屋も避難指示区域に入り、約2キロ離れた宿泊施設の一角に本社機能を移転。

客間の和室にブルーシートを敷き、食堂のテーブルを並べて25人が業務に当たっている。

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