健康塾通信

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肩回りのほぐし体操

2020年07月18日 20時49分38秒 | Weblog

梅雨明けが待ち遠しいこの頃です。

健やかな日々を過ごすために、からだのこりや痛みが出ないように適度な運動が大切です。

からだほぐしとして、ツボを刺激したり簡単な体操など

これからはからだの部位にある主な関節に焦点を当て、

ご紹介していきますので日常生活でご活用ください。

 

きょうは「肩回り」のほぐし体操です。

少し専門的になりますが

先ずは、肩関節や周りの筋肉など出来る限りわかりやすく説明したいと思います。

肩関節は

(写真①)

 

(写真①)の様に上腕骨と肩甲骨、鎖骨からできています。

上腕骨の骨頭が球状をしていて

ヒトの関節の中では最も可動範囲が大きくて、腕を上下、左右と全方向に動かすことが可能です。

球状の骨頭(凸部)と組み合わされる関節窩の凹面が小さく安定性が悪いので、脱臼を起こしやすいことでも知られています。

(写真②)

それをカバーするように周りの4つの筋肉が上腕骨頭を包んで補強してくれています。

この4つの筋の腱板のことをローテーターカフ(回線筋腱板)といいます。(写真②)

 

これらの腱板は強力で血行に富んでいるのですが、老化や炎症によって変性を起こすと

肩関節周囲炎、俗に五十肩などを引き起こします。

 

関節の中には関節液(滑液)が満たされていて、ヒアルロン酸や蛋白質などを含み、

粘り気があって関節の動きを滑らかにする潤滑油の働らきで関節を保護したり、

関節軟骨には血管の分布がないため栄養補給や老廃物の排出などの役割をしています。

 

関節軟骨の荷重運動はその表面がこすられてすり減ると、関節老化の原因になりますが

実際には、関節軟骨は互いにとても摩擦の少ない潤滑を行っているようです。

 

適切な関節運動なども取り入れて関節の動きを良くしたり、関節液(滑液)の循環を良くすることが大切です。

 

肩から上腕の上部に三角形をした大きな「三角筋」という筋肉があります。

主に腕を外転と言って側方に挙上する作用があります。

 

上の3つの図の左は棘上筋と三角筋によって腕を側方へ水平の高さまで上げます。(外転する)

 

真ん中の図は水平の位置から斜め上まで上げるのに僧帽筋と前鋸筋の助けで回旋されます。(外転する)

 

右側の図は、斜め上から更に真上まで外転させるためには、上げている腕と反対側の脊柱起立筋が作用し

脊柱が湾曲されています。

 

様々な運動するための関節を構成している骨や周りの筋肉の動きを、実際に腕を上げながら確認してみましょう!

 

いつもは何気なく動かしている身体運動でも、細部にわたる機能が働いていて助けられていることが確認できると思います。

 

では、身近にあるタオルや手ごろな棒がありましたら

次のような体操をして肩関節や腕を動かしてみましょう。

 

それでは、肩回りをほぐし、疲れをとって肩の力が抜けたところで、

良い週末をお過ごしください。💛

参考文献  【医歯薬出版株式会社 解剖学 】