いわひば は「巻柏」・「岩松」・「岩檜葉」とも呼ばれ、元禄時代(約300年前第5代将軍・綱吉の頃)から愛好されてきた古典園芸植物です。厳しい環境で生き続けることから、別名「長寿草」・「万年草」ともいわれてます。紅葉・休眠・復活と1年を通して変化が楽しめるうえに栽培も容易なので愛好者が多い植物です。マツのような姿・ヒバのような葉ですが実はこの植物はシダの仲間です。
12月ごろから水遣りを徐々に控えてゆき、完全に断水して越冬させます。乾燥にたえて葉を巻き込み枯れたような姿で休眠しますが、桜が咲く頃に水遣りを開始するとみるみる甦って緑の葉が出てきます!!その姿は感動的で「いわひば」栽培の醍醐味でもあります。また薬草として用いられたという記録もあり、腹痛・婦人病・脱肛・強壮etc.いろいろな効能があったようです。
◎学名=イワヒバ科・イワヒバ属・イワヒバ
Selaginella tamariscina (Beauv.) Spring
参考資料
『iいわひば・よみがえる古典植物』立花吉茂・岡村寧・共著(加島書店)
『古典園芸植物の栽培と増殖』らん編集部 (池田書店)
『いわひば』日本巻柏連合会編 (主婦の友社)
『日本のシダ植物図鑑・6』倉田悟・中池敏之・編(東京大学出版会)
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