クラヴィコード徒然草ーLife with Clavichord

チェンバロ、クラヴィコード製作家 高橋靖志のブログ
製作にまつわるあれこれや猫との暮らし、趣味のオーディオについて

Anonymous c.1600 鍵盤その1

2010-01-17 12:17:06 | Monk's clavichord

バランスピンホールをあけたところ。細くなった分ポンチの打ち込みは楽だが、抜くときはやはり気合いを入れないと抜けない。


切り離した鍵盤。曲がりくねったクラヴィコードの鍵盤は、丸鋸では切ることができないので、糸鋸盤で挽いてからノミで仕上げ削り。
クラヴィコードの鍵盤は、他の鍵盤楽器では隠れて見えない奥の部分も見える。そのため角を大きく面取りしたりして飾り削りを施す。これがあると、鍵盤のラインに影ができて表情が出てくる。ことろが、このAnonymous ca. 1600 は飾り削りをしていない。鍵盤だけでなく、全体に簡素な作りなので、装飾的なバランスはとれてはいるが…
実際に仕上げてみて、それで違和感がないことを期待。

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