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『7月23日』

2019-07-22 22:12:14 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆ダミアノ・ダミアーニ Damiano Damiani (1922.7.23~2013.3.07)



イタリアの社会問題をテーマにした作品群でネオ・レアリズムの後継者として注目を集めたイタリアの映画監督です。
北イタリアの小さな町バジアーノに生まれ、ミラノのブレーラ美術学校で絵画を学び、卒業後は装置家として映画界入りし
脚本、助監督などをつとめました。第二次大戦後の1946年から短編ドキュメンタリーの監督となって十数年を過ごしました。
1960年にネオ・リアリズムの脚本家でイタリア映画の中心的存在であったチェザーレ・ザヴァッティーニの知遇を得て初の
長編劇映画『くち紅』を監督、ドキュメンタリーの経験を活かした少女の心理の洞察力が高く評価されてネオ・レアリズムの
後継者として注目を集めました。次いでザヴァッティーニとの共同脚色による探偵心理劇の『殺人者』を発表、これによって
社会派のサスペンス作家として国際的にも知られるようになりました。1963年の第三作『禁じられた恋の島』は前作と同じく
ザヴァッティーニとの共同脚色でしたが、ロマンチシズムの強い仕上がりとなり鋭さが後退したかのように思えました。
その後はシチリアの経済問題、警察の腐敗、マフィアの告発、政治腐敗などの時事を鋭く追及する作品を撮っていますが
残念ながら日本では殆どが公開されていないようです。

【主要監督作品】
1960年『くち紅』 Il rossetto
1960年『殺人者』 Il sicario
1962年『禁じられた恋の島』 L'isola di Arturo

1963年『禁じられた抱擁』 La noia
1966年『群盗荒野を裂く』Quién sabe?



☆エミール・ヤニングス Emil Jannings (1884.7.23~1950.1.02)



サイレント時代のドイツ映画黄金期に活躍したスイス生まれの映画俳優です。
スイス・ロルシャハ で中産階級の家に生まれ、ドレスデン地方のゲルリッツで古典演劇を学び舞台に立つようになりました。
1906年にドイツ演劇の大御所マックス・ラインハルトの要請でベルリンのドイツ劇場で『ファウスト』のメフィストを演じ、
これを機に映画界入りし、1918年にエルンスト・ルビッチ監督の『呪の眼』などに主演し、1924年にF・W・ムルナウ監督の
ドイツ表現主義の傑作映画『最後の人』によって国際的にも認められる映画俳優になりました。
その後、ハリウッドに招かれて『肉体の道』でさらなる名声を得ましたが、直後に時代がトーキーになり、ドイツ訛りの
激しさからハリウッドでの俳優生活を断念しドイツに戻りました。
1930年にはスタンバーグ監督、ディートリッヒ主演の『嘆きの天使』でドイツ映画に復帰したものの、1933年のナチス政権
誕生と同時にナチスの熱烈な支持者となり、数多くのナチのプロパガンダ作品に出演しました。やがて第二次大戦が終わると
連合軍から戦犯容疑をかけられ映画界に復帰する道も絶たれてしまいました。

【主要出演作品】
1918年『呪の眼』Die Augen der Mumie Ma
1919年『パッション』Madame DuBarry

1920年『白黒姉妹』Kohlhiesels Töchter
1920年『デセプション』Anna Boleyn
1921年『カラマゾフの兄弟』Die Brüder Karamasoff
1922年『ファラオの恋』Das Weib des Pharao
1924年『裏町の怪老窟』Das Wachsfigurenkabinett

1924年『ニュウ』Nju
1924年『最後の人』Der Letzte Mann

1925年『クオヴァディス』Quo Vadis?
1925年『ヴァリエテ』Varieté

1925年『タルチェフ』Herr Tartüff
1926年『ファウスト』Faust
1927年『肉体の道』The Way of All Flesh

1930年『嘆きの天使』Der Blaue Engel

1933年『黒鯨亭』Der schwarze Walfisch
1941年『世界に告ぐ』Ohm Krüger


【ご命日】

★アルレッティ Arletty (1898.5.15~1992.7.23)



舞台出身で、映画界では遅咲きながらも中年女性の魅力をいかんなく発揮したフランスの女優。
主な出演作品として『ミモザ館』『北ホテル』『陽は昇る』『悪魔が夜来る』『天井桟敷の人々』などがある。


★デヴッド・ワーク・グリフィス David Wark Griffith (1875.1.22~1948.7.23)



映画誕生期のアメリカで、映像表現方法や映画文法の確立などに貢献してアメリカ映画の父と呼ばれている映画監督。
主な監督作品として『國民の創生』『イントレランス』『散り行く花』『東への道』などがある。


★モンゴメリー・クリフト Montgomery Clift  (1920.10.17~1966.7.23)



舞台経験豊富で、「弱い人間」を演じて女性に人気の高かったハリウッド俳優。
主な映画出演作品として『山河遥かなり』『女相続人』『陽のあたる場所』『終着駅』『荒馬と女』などがある。


★ジョルジュ・オーリック George Auric (1899.2.15~1983.7.23)



1920年代後期に話題になった「フランス六人組」のメンバーで、映画音楽などで手腕を発揮したフランスの作曲家。
主な映画音楽作品として『自由を我等に』『美女と野獣』『オルフェ』『さよならをもう一度』などがある。


★ヴィック・モロー Vic Morrow (1929.2.14~1982.7.23)



ニュージャージー生まれで、映画よりもよりもTV『コンバット』のサンダース軍曹として有名な俳優。
主な映画出演作品として『暴力教室』『シマロン』、TVでは『コンバット』などがある。