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旅の友・ポップス編 (389) 『アナスターシャ』

2018-03-24 17:30:01 | 旅の友・ポップス編

『アナスターシャ』 パット・ブーン
”Anastasia” Pat Boone 【YOUTUBEより】


1956年制作のアナトール・リトヴァク監督によるアメリカ映画『追想』の主題歌です。
1917年ロシア二月革命により帝政ロシアのニコライ皇帝とその一族が殺害されましたが、その後の調査で、当時17歳で
あった第四皇女アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァの死が確認できなかったためアナスターシャ生存説が持ち上がり、
さらに1920年にはアナスターシャを名乗る女性が実際に現れたことでアナスターシャ伝説が話題になりました。
映画は、この噂話を題材にしたマルセル・モーレットの戯曲をもとにして作られたフィクションですが、ミステリー仕立てで
幕を開けたものの、たわいのないメロドラマに終わっています。

主題歌の『アナスターシャ』はアルフレッド・ニューマンが作曲、これにポール・フランシス・ウェブスターが詞をつけて
タイトルバックなどで流れましたが、日本ではサントラ盤よりもパット・ブーンでヒットしています。
その歌詞は、「君は誰? 悲しい瞳でなぜ震えているの?」 と問いながらも「この美しき放浪者が誰であってもかまわない、
僕は君を愛している」といった内容の愛の歌になっています。

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