外国映画主要作品日本公開史 * 1968年公開 (その2)
この年、『映画の友』誌が廃刊となりました。
▼参考資料・スクリーン1968年ベストテン
①俺たちに明日はない…アーサー・ペン
②ロミオとジュリエット…フランコ・ゼッフィレッリ
③質屋…シドニー・ルメット
④卒業…マイク・ニコルズ
⑤マラー/サド…ピーター・ブルック
⑥2001年宇宙の旅…スタンリー・カブリック
⑦男性女性… ジャン・リュク・ゴダール
⑧召使…ジョセフ・ロージー
⑨異邦人…ルキノ・ヴィスコンティ
⑩暗くなるまで待って…テレンス・ヤング
⑪冷血…リチャード・ブルックス
⑫招かれざる客…スタンリー・クレイマー
⑬パリのめぐり逢い…クロード・ルルーシュ
⑭サムライ…ジャン・ピエール・メルヴィル
⑮ブリット…ピーター・イェーツ
⑯ある戦慄…ラリー・ピアス
⑰華麗なる賭け…ノーマン・ジェイソン
⑱黒衣の花嫁…フランソワ・トリュフォー
⑲みじかくも美しく燃え…ボー・ウィーデルベルイ
⑳イタリア式奇跡…フランチェスコ・ロージ
▼参考資料・キネマ旬報1968年ベストテン
①俺たちに明日はない…アーサー・ペン
②ロミオとジュリエット…フランコ・ゼッフィレッリ
③質屋…シドニー・ルメット
④マラー/サド…ピーター・ブルック
⑤2001年宇宙の旅…スタンリー・カブリック
⑥卒業…マイク・ニコルズ
⑦男性女性… ジャン・リュク・ゴダール
⑧異邦人…ルキノ・ヴィスコンティ
⑨ベトナムから遠く離れて…レネ、ゴダール、ルルーシュ、ヴァルダ 他
⑩召使…ジョセフ・ロージー
⑪招かれざる客…スタンリー・クレイマー
⑫魚が出てきた日…マイケル・カコヤニス
⑬暗くなるまで待って…テレンス・ヤング
⑭白い恋人たち…クロード・ルルーシュ&フランソワ・レシャンバック
⑮猿の惑星…フランクリン・J・シャフナー
⑮冷血…リチャード・ブルックス
⑰黒衣の花嫁…フランソワ・トリュフォー
⑰パリのめぐり逢い…クロード・ルルーシュ
⑲ポイントブランク(殺しの分け前)…ジョン・プアマン
⑳夜のダイヤモンド…ヤン・ニェメッツ
こうしてこの年の公開作品を並べてみますと、もの悲しさを嘆かずにはいられません。
映画産業の衰退とともに、映画自身がその使命を終えてしまうのではないかという危惧感でいっぱいです。
映像美も映像表現も頂点を極めてもはや限界に来たようにも感じられ、新作には息吹を感じられません。
そんな中でカミュ原作の実存主義文学作品の『異邦人』がヴィスコンティ監督の手で映画化、いわゆる反抗的人間の姿を
忠実に描いていました。また、ベルイマン健在のスエーデンにおいて彼の作風に対峙するがごとくロマンチシズム溢れる
映像美とヌーヴェルヴァーグ的手法による『みじかくも美しく燃え』だけは特筆しなければなりません。
しかしながら、公開される作品の資質の低さに映画芸術の終焉が現実味をおびてきました。
↑はルキノ・ヴィスコンティ監督の『異邦人』