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外国映画主要作品日本公開史 * 1966年公開 (その3)

2015-04-01 08:13:08 | 外国映画公開史

外国映画主要作品日本公開史 * 1966年公開 (その3)

▼参考資料・スクリーン1966年ベストテン
①市民ケーン… オーソン・ウェルズ
②幸福…アニュエス・ヴァルダ
③大地のうた…サタジット・ライ
④奇跡の丘…ピエル・パオロ・パゾリーニ
⑤男と女…クロード・ルルーシュ
⑥パリは燃えているか…ルネ・クレマン
⑦魂のジュリエッタ…フェデリコ・フェリーニ
⑧小間使の日記…ルイス・ブニュエル
⑧ドクトルジバゴ…デヴィッド・リーン
⑩オセロ…スチュアート・バージ
⑪マドモアゼル…トニー・リチャードソン
⑫マンハッタンの哀愁…マルセル・カルネ
⑬ビバ!マリア…ルイ・マル
⑭戦争と平和…セルゲイ・ボンダルチェク
⑮いのちの紐…シドニー・ポラック
⑮テキサスの五人の仲間…フィルダー・クック
⑰寒い国から帰ったスパイ…マーチン・リット
⑰野生のエルザ…ジェームズ・ヒル
⑲国境は燃えている…ヴァレリオ・ズルリーニ
⑲ミクロの決死圏…リチャード・O・フライシャー
⑲いつか見た青い空…ガイ・グリーン

▼参考資料・映画の友1966年ベストテン
①大地のうた…サタジット・ライ
②市民ケーン… オーソン・ウェルズ
③幸福…アニュエス・ヴァルダ
④奇跡の丘…ピエル・パオロ・パゾリーニ
⑤パリは燃えているか…ルネ・クレマン
⑥魂のジュリエッタ…フェデリコ・フェリーニ
⑦男と女…クロード・ルルーシュ
⑧小間使の日記…ルイス・ブニュエル
⑨マドモアゼル…トニー・リチャードソン
⑩ドクトルジバゴ…デヴィッド・リーン
⑪オセロ…スチュアート・バージ
⑫マンハッタンの哀愁…マルセル・カルネ
⑬ビバ!マリア…ルイ・マル
⑭戦争と平和…セルゲイ・ボンダルチェク
⑮テキサスの五人の仲間…フィルダー・クック
⑯いつか見た青い空…ガイ・グリーン
⑯ミクロの決死圏…リチャード・O・フライシャー
⑱いのちの紐…シドニー・ポラック
⑲寒い国から帰ったスパイ…マーチン・リット
⑳アルトナ…ヴィットリオ・デ・シーカ

▼参考資料・キネマ旬報1966年ベストテン
①大地のうた…サタジット・ライ
②市民ケーン… オーソン・ウェルズ
③幸福…アニュエス・ヴァルダ
④奇跡の丘…ピエル・パオロ・パゾリーニ
⑤男と女…クロード・ルルーシュ
⑥パリは燃えているか…ルネ・クレマン
⑦マドモアゼル…トニー・リチャードソン
⑧小間使の日記…ルイス・ブニュエル
⑨ドクトルジバゴ…デヴィッド・リーン
⑩戦争と平和…セルゲイ・ボンダルチェク
⑪ミクロの決死圏…リチャード・O・フライシャー
⑫オセロ…スチュアート・バージ
⑬魂のジュリエッタ…フェデリコ・フェリーニ
⑭アルトナ…ヴィットリオ・デ・シーカ
⑮ビバ!マリア…ルイ・マル
⑯マンハッタンの哀愁…マルセル・カルネ
⑰いつか見た青い空…ガイ・グリーン
⑱逃亡地帯…アーサー・ペン
⑲いのちの紐…シドニー・ポラック
⑳銃殺…ジョセフ・ロージー

この年はサタジット・ライの『大地のうた』、オーソン・ウェルズ の『市民ケーン』といった古い作品がATGから
公開されました。『大地のうた』は寒村に生きる家族を通して東洋的な思念による人間の生死を凝視した純粋な
リアリズムで描いた異色作で、『市民ケーン』は当時にはなかった複雑な映画構成により新しい語法で新聞王の
謎の生涯を追い求めるなかで鋭い人間探究を具象化しています。
フランス映画としては、ヌーヴェルヴァーグ左岸派でジャック・ドミ夫人のアニュエス・ヴァルダによる『幸福』が
ひと際輝きを放ちました。この作品の最大の魅力は色彩映画としての史上屈指の映像美学でありましょう。
静かな日常生活にしのび込んできた波紋が引き起こす人生の残酷さをも包み隠す美しい映像が逆にその
残酷さを増幅させています。また、ヌーヴェルヴァーグを超える新たな語り手となった新進のルルーシュは
『男と女』で愛に生きる男女の姿を華麗に描いて新境地を開拓しました。
一方で、リチャードソンは自然主義の中に人間の本性を鋭く追求した『マドモアゼル』を、文壇から転身した
パゾリーニは「マタイ伝」を独自の解釈によって人間キリスト像を浮き上がらせていました。


↑はアニュエス・ヴァルダ監督の『幸福』