臥龍殿

三国志と自転車・キャンプが好きな”りてん”がお送りします

馬術界の老黄忠

2008-02-10 18:38:56 | Weblog
 中国では老いてますます盛んなお年寄りの事を、敬意を籠めて「老黄忠」と呼ぶようです。
 「黄忠」とは三国志演義で大活躍する武将で、物語に登場する時にはすでに老境にありながら、大長刀を振るえば関羽と互角に戦い、弓の腕前はそれ以上という火の玉のような気性の人物です。

 三国志演義の中でも定軍山の戦いは私の最も好きな場面の一つです。
 劉備の漢中攻めの祭、諸葛亮(孔明)に年寄り扱いされた黄忠は同じく老将である厳顔とコンビを組み、魏の五将である張郃や夏侯尚等を破り、定軍山において曹操の手足ともいうべき夏侯淵を切り、漢中攻略の足掛りを築いてしまうのです。
 その後、夷陵の戦いにおいてこれまた劉備に年寄り扱いされ、怒った黄忠は少数で呉軍に切り込み矢傷を受け陣没してしまいます。

 さて、三国志の話を始めると止まりませんので置いといて、問題は「法華津(ほけつ)」選手、御歳66歳。
 今どき66歳で年寄り扱いは失礼かもしれませんが、仕事で運転中にラジオのニュースで聞いたのですが北京オリンピックの代表を勝ち取り、日本人の五輪出場最年長記録を塗り替えるとの事。
 「馬術は男女の差がなく、年をとってもできるスポーツだという認識が広まり、競技人口か増えたらありがたい」と仰っているようですが、極めればハードなスポーツに違いなく、これはただ事ではありません。

 しかも、前回五輪に出場したのは東京オリンピックで(さすがに私も物心着いてません)44年ぶりだとか。
 その間何してたの?って感じですが、どうやら社長さんだったようで5年前に仕事を引退、単身ドイツに渡って技を磨いてきた結果だそうです。

 まさに老黄忠と呼ぶに相応しい人物。
 しかも、東京オリンピックの次の五輪では補欠だったという、関西人には嬉しいオチまで付いていました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿