長江(揚子江)の河口は上海にすぐ北にある。この川に2つの島がある。上海側から第一の島(長興島)まではトンネル、第2の島(崇明島)までは橋、更に対岸(啓東)までは橋である。このトンネルと2つの橋はそれぞれ約10kmあるので、合計30kmということになる。因みに東京駅から30kmというと、横浜本牧・相模原・立川・川口などの地点である。従い、東京駅から立川までが川幅ということになる。何とドデカイことか!!!!!
飛行機から見た長江の河口付近。真ん中に横たわっているのは二つの島。川の向こう岸は遥か遠くで、ほとんど見えない。
中国の水系図を見て驚いた。中国の中部および南部の川のほとんどが黄河か長江のいずれかに合流しているのである。特に長江およびその支流域は全土の3割以上を占める。中国の総面積は日本の25倍。つまり日本列島の8倍の地面に降った雨が、この長江の河口に流れ込んでいることになる。(蒸発分や地下に浸み込んだ分は除く)やっぱり河口は30km必要なのだ。
昔、日本に来た中国人が瀬戸内海を見て「日本にもこんな大きな川があるのか」と言って驚いたという話を聞いた。どうも作り話っぽいが、長江の大きさを表すには良くできた話とも思える。
ここでクイズです。
「川」と「河」と「江」の違いは何でしょう ?
どちらも river の意味ですが。
答
黄河水系のリバーを「○○河」と呼び、長江水系は「○○江」と名付けられています。例外的に東北部のリバーは「○○江」となっています。例えば「鴨緑江」など。
では、「川」はどうなのか? 「川」という字は水が流れる形から出来た象形文字で元々はリバーという意味もあったが、今の中国ではリバー周辺の平野を指したり意味が広くなっているようです。
外国のリバーは、例えばアマゾン川は「亜馬孫河」のように全て「○○河」と書きます。ただ日本のリバーは例外で、「鴨川」「桂川」のように書きます。中国人としては、「鴨河」「桂河」と書く方がピッタリ来るそうですが、一応日本の原住民の習慣を尊重しているそうです。